『ボイトレ』に呼吸法(腹式呼吸など)の訓練は絶対必要?

最近レッスンで今まで他所のボイトレスクールに通ってた方に「腹式呼吸の練習はしないんでしょうか?」と質問される事が多くあります。

そういえば私自身が呼吸法をレッスンの現場でやらされたのは1番最初にボイトレを受けた全国チェーンのボイトレスクールだけでした。

それ以外ではポップスのボイストレーニングのレッスンでも声楽のレッスンでも呼吸だけを切り取ってレッスンの中でやったことはありません。

なので自分自身がレッスンをさせて頂く時も呼吸をわざわざレッスン中に行うということ自体頭のなかにありませんでしたが、未だに腹式呼吸等に多くの時間を割くトレーニングレッスンも多くあるようです。

なので今回は呼吸、主にボイストレーニングの現場でよく言われる腹式呼吸などについて書いてみようと思います。

まぁ今まで書いた記事の中にも今回書く記述はちょくちょくあったりしますが笑

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呼吸は大事ですが発声の全てではない

これだけやってても声を操作する能力は身につかない

『腹式呼吸』が必要ない!意味が無い!と言ってるわけではないです。

呼吸して息があるから声が発せられるわけで、軽視していいものでないことは確かです。

しかし現状この『腹式呼吸』をボイストレーニングの現場で使用される場合、あまりよろしくない使われ方をするので(日本だと特に)だったらしなくていいんじゃない?って感じなんです。

よく高い声を出すには腹式呼吸が必須!みたいな取り上げられ方をするのですが、実際はそうじゃないんです、こういう思考になるとよく陥るのが、

  1. ボイトレを始めようとする
  2. 初期の段階では喉の筋肉が訓練されていない&操作する神経が活性化していない
  3. 息の量で声の高低を調整しようとする
  4. 一定の高さ以上はそれまでの呼吸だと出なくなる
  5. 「もっと高い声を出すには息の量が必要だ!」となってしまい呼吸法を学ぼうとする

↑このパターンがかなり多いようです。実際喉の筋肉系統を操作出来るようにするトレーニングよりも息を増やして声帯の振動数を上げるという方法はあっという間に効果が出るので

「このまま肺活量を増やしてどんどん音域を広げよう!」

と思って呼吸法等を実践してしまいがちなんですが、そう簡単には行かないのが人生です・・・

腹式呼吸が出来たからといって高い声が自由に出せるようになるわけではありません。

まぁ細かい事を言えば吐く息の量が増えれば声帯の振動数も増えるので、高い声は出ますがそれを続けているといずれ声帯は故障を抱えるでしょう。

人間には発声する専用の器官というのは存在せず、消化器や呼吸器を使っているだけなので、腹式呼吸で得られる大量の呼気圧を受け続けられるほど頑丈ではありません。

なので腹式呼吸がしっかり出来たらそれでオールオッケー!でないことは確かなんですが、そういう教えられ方をした人も結構多いみたいですし、今までその方法で音域が伸びてきた人はそのやり方にすがってしまうようです。

呼吸以外にも訓練すべき所が山程ある

日常的に呼吸している息の量ですら効率的に声に変換できていない場合が大半

上で書いたようにそもそも声帯は大量の息を速さに乗せて吹いたとしても全てを声に変換出来ているわけではありません。

呼吸だけで声のピッチを上げようとした場合、声帯を操作するということをしていないため、声帯を常に一定の厚さと長さのまま維持しようとします。

そんな高い音を出すのに向いていない声帯の状態で、なんとか高い音を出そうと息をぶつけて振動数を上げているので、必要最低限の息が声帯を通り効率的に原音となって発声しているパターンとは全く違うわけです。

この2つの声の違いを簡単に言えば、思うように声のトーン(声質)やダイナミクス(大小)をコントロール出来るか否かという所です。

息の量でピッチを変化させている声というのはダイナミクス、つまり声の大きさをコントロールすることが出来ません。なぜなら声帯はなんとか振動している状態だから。

声帯自体の変化をコントロール出来れば、息を少なくしても声帯を薄く長く引っ張れば高い声は出せます。

しかし息の量でコントロールした声はその息の量=声の高さにしかならないため小さな声で高い音を出すことが非常に困難です。

小さな音量で高い音を出そうとしても声にならないはずです。息っぽくなってファルセットになるでしょう。

つまり呼吸だけで声をコントロールしようとするのは大きな制約があり、全く効率的な発声とは遠いということです。

喉の筋肉を操作する方法を優先させたほうが良い

というのが最近のトレーニングメソッドの方向性

呼吸法をいくら極めても声は中々自在に動かせるようにはならないでしょう。

先程書いたように息の速さと量だけでピッチを操作するというのは、著しく声帯を消耗させ長時間の発声には耐えられないでしょうし声のトーンをコントロールすることも困難です。

声帯がいくら息をぶつけても全く損傷しない器官なのであれば、肺活量を増やし量とスピードを強化していけば大きくて高く力強い声は出し続けられるでしょう(ただしそれでも音量はコントロールできません)。

しかし実際の声帯は本当に小さく薄く脆いパーツです、そんなことをし続けたらすぐ壊れてしまいます。

なのでいかにその脆いパーツを必要最低限のプレッシャー(脱力や小声でというわけではない)で振動させて声を作るかが重要になります。

その音になる前の部分である息よりも音にする変換部分である声帯や共鳴腔のコントロールして声を作っていこうと言うのが最新のボイストレーニングということです。

おわりに

ということで簡単にですが呼吸とその他の要素の声に関わってくる割合を書いてみました。

読んでなんとな?く呼吸よりもその他の部分が声に大きく関わってくる事のほうが多いということを理解して頂けたらと思います。

それでは超簡単でしたが今回はここまで!

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