裏声?ファルセットとヘッドボイスの違いをおさらい

以前に何度か記事内で少し説明したのですが、今一度しっかり解説しておこうと思います。

いろんな解釈や用語があって中々統一するのは難しいのですが、一応当ブログで使う用語とリンクさせて解説します。

「あのサイトではこう書かれてたのにこっちではこう書いてある・・・」みたいな混乱が少なくなっていけば幸いです。

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初めに予備知識として発声するときの筋肉の理解

まず最初に声に関する重要な筋肉について

これも何度かこのブログに書きましたが改めて解説しておきます、これから説明する事もこの知識ありきで書くので必ず理解しておいてください。

TA(甲状披裂筋)

まず一つはTA(甲状披裂筋)です。「こうじょうひれつきん」と読みます、英語で?Thyroarytenoid muscle と表記されるので各部位の頭文字を取ってTAです。

この筋肉は2つの部分に分かれており、それぞれ声帯筋と外側甲状披裂筋という筋肉です。機能としては簡単に言えば『声帯に張り作り、短くする』ということです。

簡単にまとめてしまえば、この筋肉群が動くと上で書いたように声帯が短くなりピッチが低くなると考えてもいいでしょう。

ただこの甲状披裂筋は2つの部分に分かれておりその一つが声帯筋といいこれが声帯の張りを生むのですが、実は動き的には声帯の張りが強くなればピッチは上がります・・・でもまぁそこまで突っ込むと複雑になるのでここでは省略します笑。

ということでこのブログでは地声系の筋肉といったり、TAとまとめて言っています。つまりは地声出す際に動く筋肉たちとして理解しておいてください。

CT(輪状甲状筋)

もう一つはCT(輪状甲状筋)です。「りんじょうこうじょうきん」と読みます。これも英語だと?Cricothyroid muscle と表記されるので頭文字取ってCTです。

この筋肉が働くと『声帯を長く薄くし張りが強くなりピッチは上がる』ということが起こります。

つまりは音程を作る要の筋肉です、そして地声を作る筋肉の『声帯を短くしてピッチを下げる』というアクションとは真逆の拮抗する筋肉になっています。

ということでこのブログでは裏声系の筋肉と言ったりCTと簡単にまとめて言っています。これもつまり裏声を出す際に動く筋肉たちということで理解しておいてください。

なぜこのCT/TAなの?

なぜ最近よくCTだのTAだの言われているかというとこの2つの全く逆の動きをする筋肉が歌う時に主となる、つまりピッチ(声の高低)を決めるときに重要だからなんです。

声を出している時は基本的にこの2つの筋肉がピッチを決めるため動いています。ただし当たり前ですが声というのはこれら以外の筋肉もものすご?く複雑に動いて出されますのでその点は勘違いしないように。

出来るだけ簡単に声の仕組みについて説明しようとした時にわかりやすから、これらの用語が使われているんだと思います。

この2つがなんとなく分かっていたらOKです、解説を先に進めます。

一つ目『ファルセット』について

以前書いた記事にも少し図や解説があるのでそちらも参照してみてください。

ミックスボイス/ミドルボイス=力強い高音を発声している時の喉の状態
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ボイトレ本で独習される方にちょっと役立つ情報 YUBA本編
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先ほど書いた筋肉の動きで解説するならCT(輪状甲状筋)の動きのみでピッチが調節される声のことをファルセットと呼びます。

TAつまり地声を出す時に働く筋肉はお休みしててCTだけがお仕事している状態です、この状態がファルセットです。

CTしか働いていないので声帯は超薄くなり声門が通常時と比べ広がります、なので息を全て受け止めて発声する通常の声と比べて音のニュアンスとして芯のない裏声や純粋な裏声なんて呼ばれたりします。

では『ヘッドボイス』について

勘の良い方はすでにお分かりだと思いますが、ではヘッドボイスはどうなのでしょうか?

この声はCT/TAが両方動いている状態の声です。加えてTAよりもCTが優勢に働いている状態をヘッドボイスと呼びます。

喋っている時もCT/TAは両方働いているので、基本的には喋り声と同じ性質のものです。なのでヘッドボイスのことを芯のある裏声と呼んだりします。

つまり『ファルセット』だけちょっと変わり者です

所謂ミックスボイスという声の正体はCT/TAをバランス良く動かし低音から高音までこの2つの筋肉を上手に使った結果です。

その中でどちらの筋肉が優勢なのかということだけの違いなわけです、TAの方が優勢であればチェストボイス、CTが優勢であればヘッドボイス、ただこれだけです。

何度もこのブログで言っているように『ミックスボイス』という声があるわけではありません。これらの声を総称してナチュラルボイスやモーダルボイスと呼ばれたりします。

しかしファルセットだけはCTだけしか動いていない声です、これが他のナチュラルボイス/モーダルボイスとの大きな違いです。

『裏声』をファルセットとするのかヘッドボイスとするのか

この違いによって大きく意味が変わってきます

ここまで解説したように同じ裏声と分類されてしまう2つの声ですが全く別の性質だということです。なので『裏声』というのがどちらを指しているのかしっかり区別する必要があります。

ファルセットを裏声とする場合は注意が必要

この場合「地声に裏声を混ぜる」だとか「裏声を地声のように出す」ということが不可能ということがここまで読んで頂けたらわかると思います。

↑で書いたようにファルセットはナチュラルボイス/モーダルボイスとは全然違うのでこれらを繋げたり一緒に出すのは根本的に無理です。

これをそのまま鵜呑みにしてファルセットをミックスしようとしても一生繋がった声は得ることが出来ません。

?「じゃあファルセットなんて出す意味無いじゃん!」という思ったあなたへ

ファルセットはCTを効率的に強化するのに最適なんです!

ボイトレ本で独習される方にちょっと役立つ情報 YUBA本編
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上でも紹介しているこの記事のYUBAメソッドという訓練方法の核となるのがこのファルセットでのCTトレーニングです。

多くの場合TAは喋っている時にも多く動いているのでスムーズに動かせますが、CTは普段から高い声を出す機会がないと中々スムーズに動かすことが出来ません。そうなると高い音を出そうとすると無理にTAだけで出そうとしたりして喉に無理が生じます。

そこでこのメソッドは「ホ」という発音を使用して超高いファルセットを練習し、CTの動きをスムーズにしながら且つ強化もしていくというとっても理にかなったものです。

全く今まで大きな声を出したこと無いとか発声を全くの初めてやるという方には特にオススメです、中級者以上もきっちりやれば絶大な効果が得られるでしょう。

おわりに

今回の記事を超大雑把に超簡単にまとめると・・・

  • ファルセットは他の声の出し方と違うよ!
  • ヘッドボイスはチェストボイスと繋げることが出来るよ!
  • ファルセットはチェストボイスやヘッドボイスと繋がらないよ!
  • でもファルセットは訓練方法としてとっても役立つよ!

ということですな?笑

それでは今回はこんなところにしておきましょう!また近いうち更新します!

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