【質問回答】基本的なミックスボイスやヘッドボイスに対する考え方のおさらいと習得時のルール

今回も質問回答の記事です。幾度と無く書いてきた内容になりますが、おさらいの意味も込めて質問と絡めていろいろ書いていこうと思います。

同じことを何度も書いているような気がしないでもないですが、いろいろ混乱している方も多いようなので復習です。

photo credit: presta via photopin cc

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まずは質問を確認してみましょう

ご質問の主な内容 ご質問者様:男性 birdさん

  • ファルセットとヘッドボイスの違いがわからない
  • ヘッドボイスには金属的な声質のものと柔らかい声質のものがあるのか?
  • 裏声にエッジボイスを入れてミックスボイスを出している
  • このブログではミックスボイスは裏声に鼻腔共鳴を加えるなどの方法は違うという見解だが、ミックスボイスとは具体的に何をどう発声すればできるのか?
  • クロちゃんヘッドボイスと言われた、この声からの脱却方法は?

少し質問の文章が長いので要約させて頂きました、そして文章が少し雑多になっておりどれに重点を置いて回答すればよいのかわからないので、恐らくいろいろ勘違いor気づいていないであろう所に回答していこうと思います。

ヘッドボイスとファルセットの違いについて

聞き分けるのは結構難しかったりします

声帯の状態のみで言えばファルセットは声帯の粘膜部分を振動させて発している音で、ヘッドボイスはチェストボイスと同じように声帯全体を使って発している音(声帯の厚さや張力は異なります)です。よくファルセットは声帯が少し離れていてヘッドボイスはくっついているという教え方をしている所もありますが、まぁそんな感じでもいいでしょう。

では実際に音としてはっきり違いはあるんでしょうか?

ここを聞き分けるのは結構難しかったりします、ある程度の耳であれば分かるのですがボイトレをして日が浅い方だとほぼ一緒に聞こえるでしょう。

そこで以前にも紹介しましたが、そのファルセット?ヘッドボイス?な声でロングトーンが出来るかどうか?という判別方法を試してください。

何秒間という物差しは人によって結構異なるのであまり参考になりませんが、約10秒以上楽に出せるか?というのがある程度ボーダーになるかと思います。極端に息が続かなくなって、声を出し終えた時に「はあぁぁぁ!」と息を吸わないといけない状態だと恐らくファルセット発声になっています。

ただし!何度も言ってるように0か10かではないんです

今回の質問者さんの質問全部に言えることですが「〇〇だから〇〇!それ以外は〇〇!」といった極端な考えや理論では恐らく発声は成長しません。

このファルセットとヘッドボイスの違いに関してもそうです。

当たり前ですが人間の体だし声という目に見えないものなので、この声はファルセット!これはヘッドボイス!と断定しちゃうのは危ういです、独学なら尚更。人によっては裏声を出してといったら完全にファルセットになる人もいるし、どっちとも取れないような微妙な声になる人もいます、はたまた絶対にファルセットにはならずヘッドボイスしか出せない場合もあります・・・だからとてもシビアで難しいんです。

ヘッドボイスの考え方について、金属的or柔らかいヘッドボイスがある?

これも極端な考え方ですので改めましょう

ヘッドボイスは柔らかい声と、キンキンした感じのロック歌手が使うような声の2種類あるのでしょうか?

質問文に↑の一文があるのですが、これもファルセットorヘッドボイスの所で書いたように2つに分けるものでも分けられるものでもありません。

声というのは声帯の状態、息の状態、共鳴の状態によって無限に違いがあります。というわけで別にこの2つだけがヘッドボイスなわけではなく、基本的にはブリッジを越えた以降の声はヘッドボイス(ミックスボイス)です。

そして恐らく方々の望む理想のヘッドボイスはこの極端な声の間にある声でしょう。柔らかいヘッドボイスはチェストボイスに繋がって聞こえないし、キンキンしたヘッドボイスは強さはありますがどうしても細くなってしまい豊かで聞きやすい声ではないです。

裏声にエッジボイス加えてミックスボイス完成!・・・ってそんな簡単じゃないです

よくこういった記述を見ますが、とっても危険です

よく簡単に語られるヘッドボイス+エッジボイス=ミックスボイスですが、そういった単純な考え方を私は個人的にインスタントな理論と読んでいます。

恐らくこういったインスタントな考え方だと一つの方向に声は強くなりますが、それ以外の声を出せなくなる可能性が物凄く高いです。

健康的に柔軟性のある声というのはこういった方法ではつくり上げることは出来ません。

エッジボイスはあくまでも声を調整するツールです

そのまま声に組み合わせてどうにかするものではありません。よくある使用方法としては声門閉鎖が充分でない場合や明らかに不足している場合にこのツールを処方して声帯が閉じているのを体感させたりというものです。

またブリッジ付近ではどうしても息が多くなってしまったり声帯を離してしまったりというのがよくある症状ですが、そういった場合にこのツールを使い軽い音で繋がったままブリッジを通過出来るように仕向けたりします。

なのでこれを用いてミックスボイスを作るわけではありません、あくまでも声を調整してベストなポジションにするためのツールです。

こういう練習では柔軟性がない声にしかならない

こういう声の開発をするとエッジボイスの要素・傾向が強く出てしまい、何度もこのブログで書いているような声帯が固まり聞きづらい声になります。

何度も参照しているこの記事のProcess2の状態です。

ヘッドボイス+エッジボイス=の声がミックスボイスだと思ってしまうと、後々の声の開発が大変難しくなります。上の記事でも書いてますがこういった傾向の声は質はどうであれある程度強く出ている感覚が強いからです。

鼻腔共鳴とミックスボイスについて

これも極端でインスタントな考え方です

まず鼻腔共鳴については、実際には鼻腔に共鳴は起こっていないのでこの言葉自体があまり適切ではありません。多くの人が鼻腔共鳴だと思っているのは恐らく咽頭共鳴でしょう。

全く鼻腔が共鳴していないわけではないでしょう、しかし鼻腔は意図的に操作することが出来ないので共鳴器としてはその他の共鳴器に比べ重要度は低いです。

そしてある一つの部分の共鳴を意識しても声は理想的なものになりません、主な共鳴器がバランスよく鳴り、声帯が柔軟に動いている状態こそが声が一番健康で美しいからです。

 質問文に出てくる『クロちゃんボイス』とは・・・?

多分物凄く喉頭の位置が高いヘッドボイスのことかな?

ネットでよく使われる言葉のようですがいまいちどういった声の事を指すのかが分かりません、恐らく物凄くハイラリンクスであの安田大サーカスのクロちゃんのような声ということで理解していいでしょうか。

質問文に添付している音源が『①ミックスボイスならどうすれば~②ヘッドボイスなら~③クロちゃんヘッドなら~』とあるんですが、上でも書きましたように大まかに言えばこれ全部同じこと言ってるんですよね笑

音源はミックスボイスとも言えるしヘッドボイスとも言えるしクロちゃんヘッドとも言えます。

こういう質問を送ってこられる方がいることを考えると、こういったガッツリ型にはめた診断をされて迷っている人がネットの世界には沢山いるんだろうな~・・・・と思いました。

どの声ならこういう対処法ではなくて、現状の声からどういう方向性で練習するかを聞いて答えたほうが何倍も建設的です。

では実際に声を聞いた上での練習方法は?

ミックスボイス習得時のルールをしっかり守りましょう

ルールその① 喉頭の位置

何か物を飲み込んでいる時くらい上がってるとその時点で健康的な発声にはならず、必ずどこかしらに余分な負担をかけます。

発声しているときに極端に喉頭の位置が高くなっていないか注意してみてください。

今回の質問者の場合、声を聞いた限りでは恐らく高音発声=ハイラリンクスになっているので、当面は思いっきり喉頭を下げて所謂あくび喉のような感じでスケール練習してみてください。

ルールその② ピュアなヘッドボイス

上でファルセットとヘッドボイスについて書きましたが、その方法を実践してみてピュアなヘッドボイスを出す練習をしてみてください。

このヘッドボイスを出す場合は喉頭の位置は上がることはないですし、ほぼ何のプレッシャーも感じないでしょう。

なにか大きな負担を感じたりする場合は恐らく喉頭の位置が上がっているか、喉頭を固定しようとして余計な力みが発生しています。そういった時は口を窄ませて縦に開けて『う』や『お』などの母音で出す練習をしてみてください。

口が横に大きく開いている場合や、極端に閉じられているとヘッドボイスに必要な共鳴がなくなります。

ルールその③ 声量

常に一定、もしくは高くなるにつれ小さくするくらいの気持ちで発声しましょう。

ブリッジ付近になると突然声が大きくなったり、高くなるにつれ大きくなっていませんか?その時点で正しいバランスでのミックスボイスは出来ないと思ってください。

また基本的に「声を出すぞ!」と思った瞬間、話し声より極端に声を大きくしてしまう人も多いですが初期の練習では話し声と同じくらいかそれより少し小さめの声でいいいです。最初から大きな声でのバランスに耐えられるほど声帯や筋肉は強くないです。

おわりに

ということで長々と書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?

調べてみると結構今回質問で出てきたクロちゃん声や志村ボイス(志村けんのバカ殿みたいな声の事)と言われている方が多いですね。全てを聞いて見たわけではないので役に立つかは分かりませんが、まぁそういった方々の参考になれば幸いです。

そして何度も何度も何度も書いているように、各記事のコメント欄には質問を書き込まないでくださいね(#・∀・)

質問は↓の質問受け付けページのコメント欄かフォームからしか受け付けません、何度書いても各記事にコメントを書いてくれる方がいます。

質問はこちらのコメント欄かフォームからどうぞ!

ということで今回はここまで!

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