【質問回答】「真上を向きながらファルセットを出す」というのは効果あるの?

今回の記事も質問回答なのですが、頂いた質問自体は短くお答えするのも短くなる予定です。

ただ質問内容自体は違っても質問内容と同じような考えが流行っているようなのでちょっといろいろ書いておこうと思います。

最近のネット上でもよく見る文言なのですが、

  • 〇〇しながら声を出す
  • 〇〇の体勢で声を出す
  • 〇〇を抑えながら声を出す 等など

これらについてもよく考えていただきたいことがあります。今回の記事のテーマは「その状態で歌うの?」ということです。

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まずは質問を確認してみましょう

ご質問の内容 ご質問者様:男性 不明

質問受け付け再開の記事を読んだので早速質問させて頂きますm(__)m

自分は今ハイラリンクスの改善と輪状甲状筋を鍛えるための練習として「真上を向きながらファルセットを出す」練習をしています。
この練習方法はハイラリンクスを実際に改善したという人がネットに書き込んでいたもので、その人の歌の音源は見つけられなかったので信ぴょう性には欠けます。
しかし、実際歌う時にハイラリンクスになりがちな自分には真上を向いてファルセットを出すことは困難で(真上を向いていなくてもファルセットは苦手ですが)、もしかしたら真上を向いてファルセットを出せるようになったらハイラリンクスも改善され輪状甲状筋も鍛え上げられるのではないのかと思っています。
そこで質問です。
①真上を向いてファルセットを練習することによってハイラリンクスは改善されるのでしょうか?そして輪状甲状筋は鍛えられるのでしょうか?
②そもそも正しい発声ができている人は真上を向いてファルセットを出すことは簡単なのでしょうか?
御回答よろしくお願いしますm(__)m

質問への回答としては「よく分かりません」です

喉の動作としては逆にハイラリンクスを誘発し易いように思います

喉には声帯の動きを調節する内喉頭筋群と、それら喉頭の周りにある筋肉群を外喉頭筋群という筋肉群があります。顔や首を動かすということはこの外喉頭筋の方の動きが不安定になるということです。

そしてこの外喉頭筋は不安定になると多くの場合はハイラリンクスとして症状が現れます。

またこの部分が不安定になっても喉頭の位置が下がるというふうには中々なりません。つまりこの筋肉群の使い方が弱かったり過剰だったりすると大抵喉頭の位置が上がるということです。

声を形成する為に動く筋肉は声帯周りだけじゃない

このブログでも主に使っている筋肉の名前がCT/TAばかりですが、これら以外にも声を出す時にはたくさんの筋肉が働いています。

実際に声帯を調節するのは上でも書いたように内喉頭筋の働きですが、その内喉頭筋を安定させるのが外喉頭筋の働きです。つまりどちらも声の作るのに働いているということです。

ということは真上を向くなんて大きなアクションをしながら声を出そうとするのなんて喉が安定しそうにないことぐらいはなんとなく想像出来ますよね?

「〇〇しながら~」歌うことがあなたにとって自然なのか?

今回の場合「真上を向きながら歌う」のがあなたのデフォルトなのであればそれで練習しましょう

まぁそんな人いないですよね。

どんな場面であれ思いっきり真上を向いて声を出す事なんて殆ど無いでしょう。

  • 寝ながら歌うと~
  • 手で喉を抑えながら~
  • 目を見開いて歌うと~

なんて対処法や訓練法が蔓延っていますが、それらをしないと狙っている声が出ないもしくは鍛えられないという状態が普通じゃないというのは想像できると思います。

そして普通に歌う時には起こせないアクションをしながら練習する、もしくは鍛えるというは個人的にあまりオススメしません。

例えるならば正しいバッティングフォームを身につけようと思っている時に、バットの先の重りつけて練習しますか?という事です。

何を狙ってその動作をしているのかよく考えてみましょう

上のバッティングフォームの例、これはバットを振るという動作に関して、正しい身体の動かし方を覚えさせたいから行うものです。

ここにバットを振るための筋力アップなんて事は訓練目的として入っていないわけです。

今回頂いた質問文でも

しかし、実際歌う時にハイラリンクスになりがちな自分には真上を向いてファルセットを出すことは困難で(真上を向いていなくてもファルセットは苦手ですが)、もしかしたら真上を向いてファルセットを出せるようになったらハイラリンクスも改善され輪状甲状筋も鍛え上げられるのではないのかと思っています。

とありますね。つまり重り(真上を向くという行為)も何もない状態でさえ正しくバットを振れない(ファルセットが出ない)のに重りつけて練習しようとしているって事です。どう考えてもおかしいですよね。

フォームを覚えようと思っているのであればそれだけに集中するべきです。

ハイラリンクスの改善について

聞いてみないとわからないですが

ある程度発声の際に喉頭の位置が上がるというのは避けられません。歌っていてもビタッ!と真ん中に固定しているというのは喉の動きとして自然ではありません。まぁ本当に緻密なコントロールで安定して真ん中にあるのであれば素晴らしいですが・・・。

最近はネットでハイラリンクスだのロウラリンクスだのと言われるので、これらの状態が凄く悪い印象に取られがちなのですが歌う時にはある程度動きます。

歌っていたり喋っている時にずーーーーっと喉仏が見えないくらい上がっていたり下がっていたりするのであれば早急に改善すべきですが、少々高くなる低くなるという動作自体は問題ありません。

何がそれを引き起こしているのか分析する

息が多すぎてそれに耐えようとして喉頭まで過剰に緊張しハイラリンクスになっているのか?または高音のイメージがハイラリンクスのトーンでしか分からないという人はそもそもそれ以外の喉の使い方を覚える必要があります。

なので改善方法をご提示したいのですが、声を聞いてみないとどういう状態なのか?どういうマインドなのか?というのが分からないので具体的な方法は書けません。

おわりに

ということであんまり質問自体にお答えできませんでした申し訳ございません。m(_ _)m

時々「ハイラリンクスになるので喉仏の上を手で抑えて発声する練習をしてます~」みたいなメールを頂くこともあるのですが、今回書いたように無理に外的な力で矯正するというのは全くオススメしません。

足りないプレシャーや力を何かしら声以外の要素で補おうとするのは効果的な事も多くあります過剰な力み自体を違う方向からの力で制御しようとするのは殆どの場合余計に力みを増やしてしまうという可能性が多くあります。

声の力みがある場合は、出来るだけ小さなアクションでその症状が出ない範囲を自分で探るのが重要かと思います。

それは音域かもしれないし声の大きさかもしれません。そこを慎重に探してみてください。

ということで今回の質問者の方も不明点があれば再度お問い合わせください~

あと質問の再回答するかどうかも、それに掛かる時間も分かりかねますのでその点はご了承ください。

ということで今回はここまで!