今回書くのはしっかりとした確証はありませんが、最近良く思うことなのでちょこっと書いておこうと思います。
タイトルの通りなのですが「叫び」についてです。
ボイストレーニングという括りの中では、叫ぶなんて!そんな事しちゃったら喉壊すわよ!みたいなイメージですよね。
でも私個人は最近「叫べる環境と喉の状態なのであれば、多分ボイストレーニングなんてしなくていいんじゃないか?」と思っているわけです。
「叫べる」っていうのがすごく重要だなぁ・・・
気軽に叫べる環境があれば、トレーニングなんて必要ないと思う。? 木田圭一 (@KidaKeiichi) 2016年9月7日
それはなぜか?という部分をちょっと書いてみようかなーと思います。
「叫び」とは本能的なもの
人間がそもそも持って生まれた喉の性能
よくボイストレーニングの現場で言われることが多いのですが、人間が出す声の中で一番効率的だとされているのが赤ちゃんの泣き声です、誰も出し方を教えてないのに、ずっとそばにいるとノイローゼになるくらいの大音量を出せます。
赤ちゃんの泣き声も叫びです、出来るだけ遠くまで自分の存在を伝えるための技術として持って生まれた喉の機能です。
でも赤ちゃんはだんだんと泣かなくなります、でどうなるかというと徐々に言葉を覚えます。そうなったら歳を重ねる毎に、赤ちゃんの頃にバンバン出してた泣き声みたいな大音量の声や、子供が外ではしゃぎながら発する超ハイトーンな声は出せなくなります。
こういう事をもっと遡れば、言語を持っていなかった古代人の喉と比べて、言語を持ってしまったがために我々現代人の喉は、本当の能力を抑圧してしまったということを、伝説的な発声訓練教師であるフレデリック・フースラーは言ってたりします。
最近本気で叫んだことありますか?
喉の野生を呼び起こす
こう言うと「毎日カラオケでめちゃくちゃ大声で歌ってます!」とか「合唱部で毎日思いっきり裏声だしてます!」という返事をされる方がかなり多いのですが、それって叫びじゃないんですよね。
言葉を作ってメロディーなりなんなりに沿って声を出すという時点で野性的な叫びにはなっていません。
ただ単純な叫びって普段全く出さない人がほとんどだと思います、社会に生きている人であれば尚更です、言葉を覚えた時点で叫ぶ必要はなくなっているわけなので。
加えて本気で叫びまくれる環境で暮らしている人が少ないということです、密集した住宅環境では大きな声は出せません、社会的にも心理的にも。
この辺りも喉が不自由になってしまう状態に拍車をかけているように思います。
叫び・唸りを出してみる
低いのも高いのも色々出せるのであればもうボイトレよくない?
って思うんです、最近スタジオに入って思いっきり叫びまくってるんですが、それだけで今までのボイストレーニングでやってた事が全体的にかなり楽に発声出来るようになりました。
普段自分の部屋でも声は出してますが、やっぱりどこか遠慮しているんでしょうね?
これを普段から気軽にいつでも出来るのであれば、細かいトレーニングはいらないんじゃないかと思った次第です。
ちなみに私が出していた声は、女性の悲鳴のような叫びとか、めちゃくちゃ大声で怒鳴ってみたりだとか、クラシックのソプラノ歌手のような裏声を超フルボイスで鳴らしたりだとかをやってます。
ちまちましたトレーニングとかやってられねぇ!という無骨な方には結構おすすめ出来る練習方法じゃないかと思います。
ただくれぐれも地声だけで怒鳴るような叫びばっかり出し続けると、結構簡単に枯れたり痛めたりすると思うので、あくまで色んな高さで叫んでみてください♪