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ボイトレの退屈な音階練習って必要?歌ってれば良くない?と思う方へ

再編集予定

※この記事は2013年11月に公開したものを新たに書き直したのもです。

最近生徒さんから以前受けていたレッスンではスケールや鍵盤を使わないレッスンが結構な数あったというお話を聞いて、改めてこの内容について書きます。

ボイストレーニングにおいて音を確認しながら声を出すということは確実に必要です。

簡単な音型で出せないものが歌の複雑なメロディーの中で出せますか?私は絶対に無理だと思います。

そいうことでその辺りについていろいろ書いていこうと思います。

photo credit: RobertJinks via photopin cc

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ボイトレってスケール練習とか鍵盤使わないとだめ?歌だけで歌って練習ってなし?

だめですね~

歌だけ歌ってそれをチェックして~また歌ってチェックして~という繰り返しばかりをさせるボイトレスクールもあるみたいですが、ここであなたがどこになにが問題に感じているのかよーく考えてみましょう。

以前にも記事にしたスタイル/テクニックのお話ですが、あなたはどちらに問題を感じていますか?

参考記事 ボイストレーニングを受けようと思った時、分かっていた方がいい『ボーカルスタイル』と『ボーカルテクニック』の違いについて

上の記事中にもありますが恐らくテクニックに問題を感じているのではないでしょうか?つまり・・・

  • 高い声が出ない or 低い声が出ない
  • 強い声が出ない
  • ビブラートがかけられない
  • ブリッジでどうしても大きく声質が変わる

これらは全てボーカルテクニックの問題です、歌を歌って練習して改善するものでは基本的にありません。

つまり声の性能に問題があり、歌の難易度についていけていないということです。

それなのにその難易度の高い曲を歌い続けていてもどうでしょう?大きく改善しないのはなんとなく目に見えてますよね。

だったら当たり前のように難易度の低いものから練習する必要があるわけです。

スケールは明らかに曲と比べると難易度は低いですよね

簡単なスケールで出来ないことが曲中で出来るわけがないわけです。

なんならスケール(音型)より単音で練習から始めたほうが良い場合もあります。狙ったその音すら出せない状態では歌はおろかスケールもまともに歌えない場合も多々あります。

だったら音を一音一音確認しながらそれを出せるかどうか?という所から始めるのがベストでしょう。

そしてある程度広い音域で大きく引っかかる所や持ち上げて負担がかかる部分がなくなったらスケール練習に移行していくべきです。

声の状態に練習内容を合わせてあげる事が重要

これらを客観的に見て、声になにが必要か不要なのかを判断して、適切な難易度の(ギリギリ超えられる高さのハードル)メニューを処方するのがボイストレーニングです。

曲に振り回されてああでもないこうでもないと言いながらやるレッスンは身を結ばないでしょう。

だからボイストレーニングって難しいんですね?

当たり前のように出来るため繰り返しやる練習もあれば、ハードルを見極めて出来るか?出来ないか?という部分を繰り返すことが重要なのですがそれが独学だと難しいわけです。

自分の状態や声の感覚というのは自分自身では中々客観的に見極められないですので。

それを出来るだけ最短で導けるようにアプローチするお手伝いするのが我々ボイストレーナーのお仕事というわけです。

いろんなスケールに込められた意味や効能について

何も考えずによくあるスケールを処方するトレーナーも時々いますが、基本的にはスケールにはいろいろな効能がありそれを症状に合わせて処方します。

独学でもそういうことを意識しながら練習するほうが上達は早いです。

参考記事 ボイストレーニングのレッスンで主に使うスケールパターンとその傾向の解説

上の記事によく使われるスケールを紹介してます、自分にはどれが必要なのか?もしくはどれを使えば余計なものを取れるのか?よく考えてみてください。

しかもスケールは声の傾向によって、歌い易いもしくは悪い癖を出来るだけ抑制するようにデザインされています。それを上手に使いましょうということですね。

歌はある程度しっかりとした土台(テクニック)が出来てから

それが出来てないと歌を乗せてもグラグラしちゃうわけで、やはりしっかりテクニックを訓練する必要があります。

まぁ当たり前ですよね、スケールのような簡単なのが当たり前のように歌える(あらゆる母音・子音の組み合わせでも)ようにならないと曲の複雑なメロディー&歌詞の発音に生かせないわけです。

ある程度発声が出来上がってきたらどんどん曲に落としこんでいきます

ここまで来たらあとは慣れというか、どこまでテクニックサイドの感覚を曲中でも感じられるか、維持できるかというとってもナーバスな練習になります。

難しいです、それはとてもとても・・・難しいです・・・・

でもここまで来たら厳密にレッスンでやるくらいミッチリ意識しなくても、軽くであればある程度曲にも対応できるようになっていると思います。

おわりに

歌ばっかり練習しても”発声も”上手くなる事は稀です。歌手の真似だけをして成長していく人もいますが、まぁ物凄くレアで才能のある人だけだと思います。

ある程度発声が整ってきたら分かりますが、歌は滅茶苦茶難しいものです笑

きちんと自分のレベルに見合った練習をして、歌に落とし込んでいくという作業が必要だと思います。