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まだまだ誤解されている『音痴』と必要な練習について

ボイストレーニングTips

2年ほど前にも一度音痴についての記事を公開しているのですが、今一度、音痴とはなんぞや?ということを書いておこうと思います。

基本的な音痴に関する情報はこちらの記事にありますので、まず読んでいない方は↓の記事を読んでいただくとこの記事が分かりやすくなると思います。

「音痴だけどボイトレで改善しますか?」という質問にお答えします
ブログで小難しいことをいっぱい書いているせいか、よくレッスンのお申し込みを頂く時に「よく音痴だと言わ...

レッスンでも沢山いらっしゃいます「音痴だからカラオケに行くのが嫌で嫌で・・・」「音痴だから少しでも改善出来ればと思って・・・」という方々が。

そしてレッスンをやってみて私はその生徒さんに言うんです

「全く音痴じゃないですよ(; ◉◞౪◟◉)」

と。

※ちなみにこの記事はTwitterで呟いたことをまとめ直しているだけなので、もうTwitterで見たよ!という方はごめんなさいm(_ _)m

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「今音程合ってないですよね・・・?」

って自分で気づいてたら音痴じゃないんです ^ ^

レッスン中にこちらのピアノの音に合わせて声を出していただくと、音痴だと自己診断された方のほぼ100%は↑のような事を仰ります。

しかし「あれ?なんか音程外れてる?」と自認出来ているのであれば、それは音痴ではないんです。

「ただなんとなく外れてる気がするだけで、どれだけ外れてるのかは分かりません・・・」という方もいらっしゃいますが、それでも音痴ではありません、そんなのは音高訓練(ピッチトレーニング)をしっかりやっていない人であれば普通なので。

じゃあなんで狙った音に対して声が出ないの?

その音を出すための喉の運動が出来てないから

最初に紹介した記事にも書いていますが、つまりは喉の運動音痴ということです。

なんとなく狙った音の高さは分かっている(この部分の精度は人によります)けど、それを出すための運動性能がないから届かない・・・

という状態を世間一般では音痴といわれるんですが、きっちり分類するのであればこれは音痴ではないということです。

高音になると音が外れてしまう←これは全く音痴とは関係ない

カラオケに行くとこういう状態の方に対してシャレで「音痴だな~笑」なんて言っちゃう方がいるので、そういう経験から「自分は音痴なんだ」という思考になってしまう方が多くいるようです(こういう経験で歌うことが苦手になったりするので言わないようにしましょう)。

この場合ほぼ間違いなく音痴ではないです、高音部分以外は音が合っているのであれば、完璧に喉の運動音痴なだけです。

本当の意味での音痴の場合

本人はバッチリ合っているつもりでもほぼほぼ外れてる状態

この場合全く自認出来ないので、他人から指摘されることでしか気づきません。

そして本人は外れてる気なんてさらさらないので「音痴かも・・・?」とか「やっぱりトレーニングとかやらないとだめなのかな?」と思うことはほぼありません(他人に指摘されても自分の耳には合ってるように聞こえるので)

簡単に出せる音域でも狙って出そうとすると毎回違う音高になる

喋り声で使っている音域内(つまり簡単に出せる音)でも、ある一音を狙って出そうとしても3回出して3回とも違う音になるということも本当の音痴の場合はよくあります。

そしてそれに気づきません「3回とも全部外れてるんですがわかりますか?」と聞いても「?外れてますか?」という感じです。

こういう状態であれば、本当の意味での音痴といえます。

どちらの状態にも必ず必要なトレーニングとは

発声訓練(本当の意味でのボイストレーニング)です

本当の意味でのってどういうことだよ?という方は↓の記事を読んでください。

歌が上手くなりたい!という時に知っておきたい『ボイストレーニング』と『ボーカルトレーニング』
この記事は2014年1月に公開したものを書き直したものです。 結構昔に書いた記事だけど、中々良いこと...

つまり喉で出せる音の幅を増やすためのトレーニングです。

本当の意味での音痴でも、喉の運動音痴でも、曲の一部分をどうにかして出そうとしたり音程を合わせようとしても殆どの場合無意味です。

頭でその音の高さを理解してようと(喉の運動音痴)していまいと(本当の音痴)、そもそもその音の高さに声を当てられるだけの能力がなければ、途方もなく手探りな練習になってしまいます。

なので喉の運動音痴の場合ももちろん、本当の意味での音痴の場合も、発声訓練(多くの場合は裏声を出す練習)が必要不可欠になってきます。

「音の高さがわからないのにどうやってトレーニングするの?」と思うかもしれませんが、音痴の方の場合、ピアノでこの音を出してくださいと言っても、その音をぴったり当てることは中々難しいので、この場合高さはどうでも良いから、とりあえず声帯を引っ張って高い音を出させるという訓練を徹底的にやります(こういった方法で有名なのがYUBAメソッドですね)。

この記事のまとめ

  • 音高のズレを少しでも認識出来ていたら音痴ではない
  • 人からズレを指摘されても自分では全く違いがわからない場合は本物の音痴かも?
  • どちらの場合も、必要なのは喉の運動性能を上げるためのボイストレーニング

ということでした!音痴かも?と悩んでいる方は是非お気軽にレッスンにお越しください!パパっと簡単に改善!とはいきませんが、確実に少しづつではありますが良くなっていきます!