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ボイストレーニングの自主練習で絶対必要なもの

ボイストレーニングTips
Image by Сергей from Pixabay

ボイストレーニングのレッスンを受けている人も、独学でネットや書籍に紹介されている練習方法を実践している人も、あらゆる人にとって練習する際に絶対必要なものを解説していきます。

ここに書いてあるものがない状態で練習を続けても、元々喉の状態がかなり良い場合を除いて、中々効果が出なかったり、ある期間から成長が止まったりということが起きます。

この記事のようなテーマは、当ブログでもちょくちょく類似した内容で書いたことがあるのですが、今回はそれらをまとめたものになります。

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ボイストレーニングの練習で必要なもの

  1. 鍵盤楽器
  2. 自分の出している声の高さがわかるチューナー
  3. 録音機材
  4. 心置きなく声を出せる環境

それぞれに訓練の段階によって、必須かそうでないかというのが変わったりしますが、基本的に全ての項目はどんな訓練段階でも常にあった方が良いものです。では1つずつ解説していきます。

鍵盤楽器

ここでは鍵盤楽器と書いていますが、実際には狙った高さの音が簡単に、そして確実に出るものであればなんでもよかったりします。

つまりギターなどでも良いんですが、ギターはチューニングがズレやすい楽器ですので、よほど音感に自信がある方以外にはおすすめしません。

なので基本的には鍵盤楽器になると思います。ただピアノに関しても、アコースティックピアノも知らないうちにチューニングがズレている可能性があるので注意が必要です。やはり価格や手軽さも加味して電子ピアノ・キーボードが良いと思います。

電子ピアノ・キーボードを別途用意するのが最もトレーニングの効果が出やすいと思いますが、手軽さを求めるならスマートフォンのアプリを使用するのもありです、何も使わないよりは断然良いので。

当たり前ですが、自分の出せる、もしくは出しやすい高さの発声だけをしていても喉は鍛えられません。なので明確に狙った音が出せる楽器に合わせて、そこにきっちり当てられるよう発声できる範囲を広げていくのが非常に重要な練習の1つになります。

今までボイストレーニングをしていて、自分の思う高い音・低い音というイメージだけで、なんとなく発声練習をしていた方はぜひ楽器を鳴らしながら練習してみてください。練習の精度や効果が大幅に向上するはずです。

また複雑なスケール(音階)を弾けるようになる必要はないですが、シンプルな構成のスケールくらいは弾きながら発声できるようになると、練習メニューのカスタマイズも自由にできるため、よりハイレベルな自主練習ができます。

声の高さを確認できるチューナー

これも何度か他の記事で書いていますが、自分の声がどの高さで出ているか、練習する際に狙った高さになっているかを確認するために必須です。

上に書いた鍵盤楽器と合わせて、狙いたい高さの音を鳴らし、それと同じ音高で発声できているかを確認するという風に使用します。

チューナーを用いた練習をしていないと、全く音感がない場合、狙った高さから平気で1オクターブくらい低い音しか出ていないのに、全く気づかず練習し続けて、何年経っても全く声域が広がってないということもよくあります。

また上記のような音感が全くないという状態ではない場合でも、微妙な音高のズレやブレ(半音や全音程度)というのは、どんなレベルの人にも余裕で起こり得るため、ずっと見ながら練習する必要はないですが、音高が届いているかが重要な練習の際は、チューナーで頻繁に確認しながら練習するのをおすすめします。

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鍵盤楽器かチューナーどちらかだけでよくない?

と思うかもしれませんが、これらは単純に音高を明確にするというだけの目的で使用するのではありません。

鍵盤楽器は、鍵盤を見て音高を認識しながら発声することによって、自分自身の発声の体感や音色の変化などが、どこから変化しだすのかというようなことを細かく分析することができます。

チューナーは出している声が狙った高さに到達できているのか、そしてそれがブレずに維持できているのかという安定性を見ることができます。

ですので両方あった方がベターです。練習を効果的なものにしたい、短い時間の練習でも精度を上げたいのであれば必ず2つ用意しましょう。

録音機材

録音せずに発声練習をするということは、目的地に向かって目を瞑りながら歩き続けるということです。何が正解で何が不正解か全く分からず、全てが当てずっぽうの練習をすることになります。

レッスンを受けているなら、レッスンを録音した音源、独学の場合は参考にしている書籍や動画の真似したいデモンストレーションの発声と、自分の発声を録音したものと常に聴き比べて練習しましょう。

録音しながら練習し、練習の中で一区切りついたときに録音したものを聞き返す、それを踏まえた上で練習を再開する~というのを繰り返す流れで練習できればベストです。

この録音機材についても、スマホアプリなどで対応できますが、ここまでの鍵盤楽器やチューナーなどでスマホを使用している場合には、別途、録音専用の機材を購入してもいいでしょう。

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録音専用の機材を用意する場合、ハンディレコーダーと呼ばれる持ち運びにも便利な小型レコーダーをおすすめします。1つあればスタジオやカラオケに持って行き、歌っているものを高音質で録音して聞き返すこともできます。

基本的にはリニアPCMと記載があるレコーダーであれば、安いもの(1万円以下)であっても実用に十分耐えうる音質で録音できます。

メーカーもSONYTASCAMZOOMなどの製品であれば、音楽的な音量にも耐えられる製品がほとんどなので、迷ったらこの何れかのメーカーから選ぶのをおすすめします。

心置きなく声を出せる環境

最後に声を出せる環境です。多く場合、練習は家でやると思うのですが、あまりに声の大きさを抑えて練習してしまうと、全く効果がでない練習内容のものがあります。

特に初級者の場合、喉の筋肉が萎びてしまっていることが多いため、とりあえず喉の色々な筋肉たちを総動員して発声してみましょうという段階があります。そういう練習の場合、多くは喋り声よりも遥かに大きな声を扱うことになります。

その際に、大きな声を出すことに遠慮してしまう場所で練習すると、無意識のうちに必要な筋肉の緊張を作ることを避けてしまい、全く練習の意味をなさないということが非常に多いです。

また練習の意味がないだけならまだよくて、逆にこの無意識での抑え込みが新たな癖・固着を産んでしまうということも少なくありません。

中級者の場合、そこそこ喉の状態は整ってきたけど、そこから強い発声にできない、歌うと発声練習で出せている声が使えないという状態になることがよくありますが、この原因も普段練習している環境によるものだったりします。

強い発声をするための練習、つまりより多くの息を声に変換できるようにするための練習には、普段の喋り声程度の音量では強度的に全く負荷になりません。

なのである一定のレベルを超えた場合、扱う声量というのは徐々に大きくなっていきます。

家が大きな音を出しても問題ないのであれば、この項目は気にする必要はありませんが、少しでも「大丈夫かな・・・?」と心配する気持ちがあるなら何らか対策した方がいいです。

この声を出せる環境の解決策はいくつかあります。

  1. スタジオ・カラオケで練習する
  2. 練習する部屋に防音加工をする・防音室を用意する
  3. 口元を抑える消音器を使う

1つ目は単純に大きな音を出せるスペースを借りるということです。ただこの方法はいつでも好きなタイミングで練習するということができなくなるため、練習自体へのフットワークが大きく制限されます。

そして、時間ごとに毎回お金がかかります。加えてその影響で練習時間自体も短くなるでしょう。

ただ毎日決まった時間だけ練習するためにスタジオやカラオケを利用するのであれば、そのこと自体が習慣化されやすいので、三日坊主気味の方には良いかもしれません。

2つ目は家でなんとか練習環境を作る方法です。これも結構高額なお金がかかります。1つ目と違って一回お金を払えば基本的には使い放題ですが、金額自体は一気に大きくなります。

DIYでやろうとするならば、かかる金額自体は相当抑えられますが、そもそも作るためのスキルも必要ですし、出来上がったものが望んだ通りの防音性能なのかどうかも、初めて作るならその保証はありません。

3つ目は一番お金がかからず、手軽に試せる方法です。口元を覆えるサイズの容器(大きめのコップや漬物用のビンなど)であればなんでもいいです、それにタオルなどを詰めたり縁に当て、それで口を覆った状態で発声します。

ただこの方法には大きな欠点があり、それは出している声が狙った状態のものかどうかが判別しにくいということです。

世の中にはこういう↑製品もあるので、これをマイクに付けながら、練習の録音すればいいんじゃね?と思うかもしれませんが、こういう製品を付けたマイクで歌いそれを録音しても、めちゃくちゃ籠もった不自然な音質でしか録音されないため、それを聞き返して正誤判定するのはかなり厳しいです。

なのでこの3つ目の方法を利用するのは、とりあえず大きな声を扱えりゃOKという段階の練習だけに絞るなどの工夫が必要です。

まとめ:意外と条件が多い・・・

ここで解説したものを全て揃えるとなると、かなり限られた人しかボイトレできなくない?と思うかもしれませんが、実際そうです。

しっかり時間をかけて、少しずつでも好転させていくためには、結構必要なものが多いです。

ただ声を出せる環境以外は、そこまで大きなお金も手間もかからないので、とりあえずは鍵盤楽器とチューナーと録音機材だけは揃えておきましょう。

それらがあれば、あとはトレーナーに声を聞いてもらって、声量を出さなくても出来る、今の貴方に効果的な練習方法を教えてもらえばいいだけです。

なんでもそうですが、やらない理由を見つけるのは簡単です。障害は色々ありますが、その中でできることを精一杯やっていきましょう。

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