第6回目の【こんな声出せますか?】は、今までこのシリーズで取り上げた声がきっちり出せるようになっていれば、軽く真似できるようになっているであろう発声です。
ということで第6回はみんな大好きミックスボイスですが、今回は半分くらいの人が「これって裏声じゃないの?」と思うであろう薄いミックスボイスです。
このブログをしっかり読んでくれている貴方ならご理解いただけていると思いますが、どんな声であれ換声点を超える音域の声は全て裏声というのが当研究所の考えなので、どんなに薄い裏声も力強いミックスボイスもみんな裏声です。
なので今回は裏声の中に地声の要素がちょっぴり入っている声という感じですね。
今回の声が全く真似できないという場合は、これまでのシリーズで登場した声を今一度しっかり確認して、ある程度全て真似できるか確認してみてください。
シリーズリンク 「こんな声出せますか?」記事一覧
薄い(地声要素の少ない)ミックスボイス
パターン1
音量注意!
最初は完全に地声要素だけの発声しようと思ったら結構高くてしんどい音域(音源はG4)をスタッカートで出してみてましょう。
これだけ聞いたらただの裏声に聞こえる人も多いかもしれませんが、第1回の裏声のトーンと聴き比べてもらうと、少し音が太くしっかりしているのが分かると思います。それが微妙に入っている地声の要素ということですね。
真似する時のポイントは
- 喋り声程度の声量で
- 少し暗めの「ア」や「オ」母音で
- 換声点より少し上の音域で(F4#~G4#)
- 喉頭の位置はガチガチに上下してなければOK
という感じですかね~
まぁこれくらいの声であれば、真似しようとしてパパっと真似できないと喉の自在性という意味では中々厳しいといえるので、できてください笑( ◉◞౪◟◉)
パターン2
音量注意!
少し声を伸ばしてみましょう。この時、声に動き、揺らしたりビブラートをかけたりというのが全然できないようであれば、恐らく地声の要素を入れすぎか、もしくは声帯の状態や体感的にも完全に地声になっちゃってる可能性があります。
そうなるとまぁ平たく言えばミックスしてないといえるので、今回の場合はNGです。
また息が漏れすぎて、全然音を伸ばせないという場合は、逆に裏声の要素が多すぎて、声帯にテンションが全くない状態になっている可能性があります、それも今回はNGです。
パターン3
音量注意!
G4からC4まで降るスケールで発声してみましょう。
この時パターン2の時と同様、音高を降るにしたがって息漏れが多くなると、ミックスボイスの状態を維持できていないということになります。
逆にC4付近でいきなり地声にガクッとひっくり返る、つまりは前回の強調対比的な音色が出てくるとこれもNGです。
薄いミックスボイス的な音色のままスケールを行ったり来たりできるか試してみてください。
まとめ:今までのシリーズの軽い総集編
ということでみんな大好きミックスボイスでした。恐らく8割くらいの人が「出したいのはこういうミックスボイスじゃないんだよな・・・」って感じだと思いますが笑
ただこれよりももっと地声要素が多い声を出そうとなると、今回の声くらいは赤子の手をひねるよりも簡単に出せないと話しにならないわけで、きっちり簡単に真似できるか試してみてください。