オンラインレッスンをしていると「レッスンの時には上手く発声できるのに、一人で練習する時には思うように上手く出ない」というタイプのクライアントさんがいらっしゃいます。
以前にも記事にしましたが、状況や環境により発声のクオリティ差が生まれるという側面はありますが、時々その差が自分の顔を見ながら発声しているかどうかによって大きく変わる人がいます。
ということで今回のテーマは『発声している時の自分の顔や身体を見てみよう』ということです。
鏡で発声している時の顔を動きを見てみる
顔や身体が◯◯になっていると◯◯のような発声になるためこう改善していきましょう!
この記事では↑みたいなことをお伝えするわけではありません。
そんなのは実際に眼の前で細かく見てみないことには、どういう動きになっていて、筋肉同士がどういう絡まり方をしていて、発声にどう影響を及ぼしているのかなんて全くわからないからです。
ここではとりあえず『発声しているときの自分を見てみてください』ということだけをお伝えしたいのです。
音色のイメージと相反する状態になっていないか?
◯◯だと◯◯だからこうしましょう!ということはお伝えしませんが、大雑把なイメージと実際の状態がリンクしているかどうかは簡単にわかるため、少し意識して練習してみるといいでしょう。
例えば軽い緩い裏声を出そうとしているのに、めちゃくちゃ首に筋を立てて、しかめっ面で、歯が剥き出しみたいな状態って、なんだか相反する感じがしませんか?
逆にしっかりはっきりした地声を出そうとしているのに、猫背で、ボケーっとした、眠そうな無表情な状態も、ミスマッチな感じがしますよね。
この狙った音色となんとなく合ってそう or 合ってなさそうというイメージは発声生理的には正しいことが多いです。
どんな発声をしても顔が全く動いていないような状態になっていないか?
これも基本的な発声の原理として、口や舌や顎を上手く操作してやらないと、効率的な発声にならないことが多いです。
つまり地声・裏声を楽に鳴らそうとしたら、唇や舌、顎を適切に動かす必要があるということですが、発声するときにこれらのパーツがあまりにも動かず固まってしまっているパターンの方もレッスンをしていると結構多くいらっしゃいます。
喋る時にしか声を出さないという生活を長く続けていると、口や舌、顎を明確に動かさなくても、喋るときに必要な言葉自体は発せられるため、かなり萎びてしまっている可能性が高いです。
なので、まずは顎をしっかり落とすとか、唇をしっかり突き出すとか、舌が奥まったり反り返ったりしないようになど、一つルールを決めてみて、それをクリアしながら狙った発声ができるか試してみましょう。
まとめ:思ってもないような顔で発声してるかも?
記事の冒頭で書いたように、自分自身の声がどれだけ綺麗に返ってくるかや、デモンストレーションを聞いてすぐに発声しようとするということ以外にも、自分の顔を見ながら発声するとなぜだか発声が安定するという人がいます。
これは↑に書いた、なんとなくの発声のイメージと、自分の表情の乖離を意識のうちになくそうとしているということが多いように思います。
なので練習に行き詰まったときは、鏡で自分の顔を見ながら発声してみてください。
「絶対必要なさそうな力みがこんなに入ってる!」とか「めちゃくちゃ無表情で全然口も顎も動いてない・・・」など色々気づくことがあると思います。