今回のテーマは、未だにメールで時々いただくことのあるお悩みだったり、レッスンを受講していただいているクライアントさんからも時々相談されるお悩みなんですが
という内容でございます。
この記事では独学で練習している方が陥りがちなパターンと、現状ボイストレーニングのレッスンを受けている方が陥りがちなパターンに分けて解説していこうと思います。
独学で効果が出ないボイトレによくあるパターン
ポイント1:練習方法の正誤とその実践
今の自分に必要な練習方法なのか?そしてそれをきちんと実践できているか?ということでございます。
このブログを読んでいただいていればある程度お分かりだと思いますが、まずは徹底的に地声と裏声を柔軟且つ正確に出し分ける必要があります。それが全く出来てない内にミックスボイスだのなんだのを出そうとしても無理です。
小指と親指だけくっつけたいと思ってるのになぜか全部の指が閉じてしまう、そのような状況が喉の中でも起きているので、まずは小指だけ動かせるか?親指だけ動かせるか?というところから始めるわけです。
なのにずっと小指と親指をなんとか近づけようとして、最終的に全部の指が閉じてしまうというような状況・練習を続けていても、目標には全然近づいていかない上に意図している練習は何一つできていないですよね。
何度もこのブログでは書いてますが、どんなレベルでも必要なのは、徹底的な現状把握です。
そして現状把握がある程度できていても、必要な練習の効果として狙っているものがクリアした状態で実践できているか?というのも非常に重要です。
独学で「毎日○時間は練習してる」「それを何年も続けている」「なのに大きな変化がない」というような場合や、もしくは最悪の場合「ボイトレをやる前より声が出しにくくなった」とか「声が弱くなった」ということが起こるのは、ほぼこのパターンが原因です。
逆をいえばここだけでもクリアできていれば、独学でもスロースピードではありますが、順調に成長できるということも全然ありえますので、まずは徹底的に自分の喉の状態を把握しましょう。
そのためには色々な声を出せるかどうか?や地声と裏声がどういう状態か?という簡単な思考で探っていく必要があるでしょう。
細かい解説は抜きにして、とりあえず参考として挙げられている音源を真似してみてくださいという企画です。
ボイストレーニングで重要な『様々な声の素材集め』に便利なシリーズです。
ポイント2:喉の健康状態
結構見逃しがちなのが、そもそもの喉の健康状態です。
ボイストレーニングをする上で非常に重要なんですが、案外見逃しがちな『声の健康について』の記事一覧です。
明らかに声が出しづらい、微妙に声が出しづらい、ボイストレーニングの効果を感じられない、というときに読んでいただくと何か参考になるかもしれません。
めちゃくちゃ練習に時間をかけているのに、あまり変化がないという場合、そもそも声帯や喉頭の筋肉群にダメージを負っており、発声という面において正常に機能していないということも結構あります。
練習に必要な強度もわかってないので、めちゃくちゃ強すぎる声帯の当たり方や息の量で練習しちゃってる場合、ほぼ100%の確率で声帯は炎症をおこすでしょう。
それに気づかず毎日毎日頑張りすぎちゃうと・・・最悪の場合ポリープや声帯結節を引き起こします。そしてより怖いのは独学だとその状態に気づきにくいということです。
レッスンを受けていれば、ある程度まともな耳をしたボイストレーナーだったら声の異変にはすぐ気づきます。それがどういった病症なのかはさておき、異常が起こっていることはすぐアナウンスされるでしょう。
ただ独学の場合、自分の体感や声の出音はグラデーションして変化しているので、かなり気づきにくいです。そして気づいた頃には結構ダメージが蓄積しているというパターンも・・・
やはり重要なのはポイント1と被りますが、現状把握ですね。今現在がどういう状態なのかということが分かってないのに走り出すと後々面倒が起こることが多いということです。
あと忘れがちなのは睡眠時間です、これも何度かブログに書いていますが、慢性的な睡眠不足状態でボイストレーニングしてても効果は明らかに出にくいので、しっかり睡眠取りましょう( ◉◞౪◟◉)
レッスンを受けているのに効果が出ないボイトレによくあるパターン
ポイント1:練習時間とクオリティ
ある程度のスパンでレッスンを受けていて、自主練習もしてるけど中々変化を感じないという場合、レッスンでやった内容をきちんとある一定以上のクオリティで復習できているか?また時間があまりにも短くないか?ということを考えてみましょう。
ただただレッスンを聞き返しながら、もしくは思い出しながら、週に3・4日、30分や1時間練習したとしても、そもそも喉の状態があまり柔軟でない方の場合、相当に時間をかけないと効果が感じられないことがよくあります。
今までめちゃくちゃに偏った喉の使い方をしてきたという方であれば、その偏った状態を引きずりながら、それまでの時間を塗り替える必要があるわけで、中々にストライクな練習内容と練習時間が伴っていないと効果がでないという可能性が高いです。
ある程度の柔軟性を持っている状態のトレーニングと、まず柔軟性を取り戻すためのトレーニングだと、成長もしくは状態維持に必要な練習時間と強度が全く違うということを頭に入れておいた方がいいでしょう。
ポイント2:トレーナーの狙いと練習の理解
例えばボイストレーニングの基本ともいえる『裏声の下降』ですが、この練習をするとき、まずは裏声の純度はさておき地声の要素が少ない声の状態でとりあえず下降していくのか、それともまず裏声としての純度を求めて声帯を扱えるようにするのかは、トレーナーの訓練の進め方次第です。
この進め方、つまりトレーニングの狙いとその練習方法への理解というのが、あまりにも分かっていなかったり、もしくは真逆の捉え方をしてしまっていると、どんなに現状必要なトレーニング方法やそれをこなすための時間を割いていても、思ったような効果は得られないでしょう。
貴方の喉の癖や思考パターンをある程度理解した上でトレーニングを処方しているはずなので、このポイントをしっかり意識して練習しないと、いつまでも今まで通りの喉の使い方をしちゃうわけなので、この辺りのことはレッスンを受けているトレーナーときちんとすり合わせておきましょう。
まとめ:お悩みの方はお気軽にご相談ください~
ここに書かれてあるようなことをあれこれ考えて練習なんてできるか!!って方は是非ボイストレーニングのレッスンを受けてみてください。別に私のレッスンじゃなくてもいいんですが、重要なのは声を分析できる自分以外の耳ということなので、信頼できるトレーナーに一度でもいいから声を聞いてもらうことをおすすめします。
そして現状レッスンを受けているのに成長度合いにお悩みの方は、思い切ってトレーナーに相談してみてください。
多分根掘り葉掘り色々と聞いて、改善するためにあれこれと協議してくれると思います。
私もそうです、もしクライアントさんの中にもお悩みの方がいれば、すぐさま相談してください。あれこれと聞かせていただき、改善まで全力でサポートします。