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声枯れ・声帯炎などの喉の不調をできるだけ早く治すためのポイント

ボイストレーニングTips

質問箱に来た質問への回答記事です。今回はこういった内容↓の質問を頂きましたので、ふわっと分かる or 思いつく範囲での回答をしてみます。

質問内容を簡単にまとめると

  • 仕事で大きな声を使う時間が長い
  • 声枯れがあるが仕事なので声帯を休められない
  • 睡眠以外に声帯を回復させるには?

といった感じですね。

声枯れなどの喉の不調や病症については今までもいくつか記事にしているので、まずはそれに目を通してください。

声を多く使う方へ|風邪の予防と改善、喉スプレーやのど飴の効果
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喋り声・話し声で枯れ・掠れが起こる場合の回避・改善方法
この記事は2014年10月に公開したものを書き直したものです。 学校や仕事で喋っているだけで声が枯れ...

これまでも結構色々と書いてきたので、はっきり言うともうそんなに書くことがないので、↑のような記事の内容と被る部分も多くあるとは思いますが、再度書いてみようと思います。

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声帯の回復を早めるポイント1:やっぱり睡眠と水分

まずは睡眠が必要十分にとれているか?

質問者の方も書いていますが、まずは睡眠です。寝ないと身体の組織はしっかり修復されないからです。

なので睡眠不足にならないようにするのがまずは第一です。

案外こういった仕事でよく声を使うからなんとかしたいといってレッスンに来られる方でも、慢性的な睡眠不足に陥っており、それに慣れてしまっているという状態が結構多いです。

そんな状態ではどんなにトレーニングをしようが、喉のケアをしようが無意味です、そんなことに時間使ってる暇があるならさっさと寝ろってことですね( ◉◞౪◟◉)

睡眠と同じくらい大事な水分

これも気づかないうちに慢性的な水分不足状態に陥っている方、めちゃくちゃ多いです。

この身体の水分不足というのは真っ先に粘膜部分に影響がでます。そうです口腔や声帯ですね。なので水分も必要十分な量を摂取するのを心掛けてください。

ちなみに、仕事などをしていると決まった時間しか水分を摂らないというような状態になっていると、それまでの不足分を補給できる時に一気に取ろうと思いがぶ飲みしがちですが、これほぼ意味ないですからね。

一気に水分を身体に取り込むと、色んな作用により尿となって身体から水分が多くでていってしまいます。

なのでこまめにちびちびと水分補給するのがポイントです、20分おきくらいに軽く一口飲むくらいがちょうど良いんじゃないかと思います。

どちらかが欠けても回復は大幅に遅れます

この2つは喉や声帯のケアとしても基本ですが、そもそも健康的な身体を維持するためにも必要なので、絶対にクリアしておかなければいけません。

水分はしっかり摂ってるけど常に睡眠不足だとか、睡眠はきっちり取ってるけどあんまり水飲まないとかはどっちもダメってことです、両方をしっかりとクリアしてください。

日々声枯れや喉の生理的な不調に悩まされてる方は、まずはこの2つを見直してください。もしかしたらここから紹介することをやらなくても、大幅に不調が改善されることもあるでしょう。

声帯の回復を早めるポイント2:寝るときの湿度管理

睡眠中の粘膜の乾燥を防ぐ

実は↑に書いた睡眠と水分ですが、これって起きて活動しているときは水分しか摂れないし、逆に水分は寝ているときは摂れないんですね。

平均的に5時間以上は睡眠時間として確保している方が多いと思いますが、その間全く水分は補給できないので、声や喉のことを考えると、如何にこの睡眠中も声帯が乾かないようにするかを考える必要があります。

寝ている時にきっちり口を閉じて行儀よく寝ている方であれば、まぁそこまでシビアになることもありませんが、基本的に口から息を吸って吐いてという状態で寝ている方が大半でしょう。

であれば寝ている環境の湿度が非常に重要になってきます。汗となって身体から水分がでていき、呼吸によって声帯はカピカピに乾いてしまうのに、水分補給は何時間もできないんですから、起きた後のことを考えるとかなり重要なのは想像できると思います。

加湿器が手っ取り早くておすすめ

これまで記事でも何度か書いてますが、私はヘッドボードに加湿器を置いてます。睡眠中に声帯を乾燥させるのを予防するにはこれが1番だと思います。

濡れマスクとか口テープとか色々ありますが、これらだけでは心許ないし、マスクやらテープやらを付けては寝れないという方も結構いらっしゃるようなので、加湿器だけの運用か加湿器と組み合わせてもいいでしょう。

私も寝る時専用の加湿器はもう何台も買いましたが、最終的にこういった↑ペットボトルを使用できる超音波加湿器に落ち着いています。

3~4日に一回は掃除した方がいいので手間がありますが、構造が単純なので手間ではありますが面倒ではないです。

声を使いはじめる時間までに乾燥を解消する

朝起きると喉がカラカラになってる・・・という方が結構多いようですが、その状態から水分補給して身体の粘膜部分に水分が行き渡るまでには結構時間がかかります。

仕事に行くまでの朝の時間、下手するとコーヒー一杯しか飲まないというような方も多くいると思いますが、カフェインやアルコールが入ったものは水分補給としてはあまり意味がありません。

声を使う時間までに声帯の乾燥を解消するためにも、睡眠中の湿度管理をして、起きたらしっかりコップ一杯分の水を飲みましょう。

声帯の回復を早めるポイント2:サプリメントや漢方を使う

回復力を高める方法

現状長く続く声帯が炎症を起こしていたり、声が枯れているという場合は、サプリメントや漢方なども頼ってみましょう。

サプリメントといってもどこぞの怪しいものじゃなく、普通のビタミン剤です。中でも声帯など粘膜の損傷を早く回復させるものとしては、ビタミンB2が効果的だと思います。

ビタミンB2は皮膚や粘膜を正常に機能させるために必要な栄養素なので、当たり前に声帯にも大きく関係します。

加えてそもそも普通に生活してるだけじゃ色々な栄養素は不足しがちだと思うので、マルチビタミンなんかでまとめて色々と摂っておくのがベターかな~

漢方にも良いやつありますよ( ◉◞౪◟◉)

声をよく使う人の間では響声破笛丸という漢方が有名ですね。名前からしてヤバそう且つ効きそうですよね。

確かにこれを飲むと、軽い声枯れであればあれっ?って感じでよくなります。私はそもそも毎日声使ってますが声枯れや声帯炎なんてここ何年もなってないので、かなり古い記憶ですが、効果にびっくりした覚えがあります。

ただこういった症状がでてからの服用するものや対処に関しては、あくまで正常の前借りでしかありません。響声破笛丸も声枯れや喉の不調には効果がありますが、そもそもそんな症状がなければ飲まなくてもいいものですからね。

これを飲んで「喉良くなったー!」と思って、今までのように声を使ってるとより強い不調がぶり返してくるので、そこはご注意ください。

原因があっての結果なので、根本的な部分を改善しないことにはいつまで経っても不調に悩まされます。

声帯の回復を早めるポイント3:声の使い方を改善する

それでもやっぱり長時間労働には勝てません

ということで最後はボイストレーニングブログらしく「ボイトレして声帯の負担を減らしましょう!」という締めなんですが、それでもまぁ毎日声を使う時間があまりにも長ければどうしても回復よりも疲労・負担は蓄積されていきます。

なのでここまでに書いたケアをしっかりしながら、消耗を抑える声の使い方を覚えていくしかありません。

商店街の八百屋や魚屋や肉屋のおっちゃんが、毎日のように日がな一日、らっしゃいらっしゃいと叫んでても声が枯れないように、上手く使えば消耗を抑えることはできますが、それも一朝一夕では身につかないので、日々のケアと同時進行で少しづつ開発していく必要があります。

まとめ:一度でも不調になると中々ループから抜け出せないからこそ・・・

毎日使うものだからこそ、一度でも不調になると中々完治させることが難しいです。なので必要十分な日々のケアと、なるべく消耗を抑える使い方を覚える必要があります。

今回の質問者の方のように、現状そもそも喉が不調だという場合、今回書いたことを実践してもパパッとは改善しないでしょうが、最低限ここに書いたことくらいはやっておいてあげないといつまで経っても回復しないのも事実です。

つまり今回書いたことは、日々の予防でもあり、起こってしまったことへの処置でもあるということです。