さて最近Twitterのディープなボイトレクラスタの中ではポピュラーになってきた、フースラーメソードですが、なぜ今になって注目されてきたのか?このメソッドは他のメソッドと何か違うのか?という部分を超個人的な感覚で超簡単に書いてみようと思います。
いろいろボイストレーニングのメソッドがあるけど「どれが正解なの?」とか「どれが一番効果的なの?」とか考えている方は参考にしてみてください。
そもそも純正のフースラーの理論が流行っているわけではない
最近の流れは『武田梵声先生のフースラーメソード』
最近流行っているのは、このブログでも何度か紹介している武田先生の書籍に準拠したものですね、↓の二冊です。
フースラー理論のメインであるアンザッツだけだと、現在でもおかしな伝わり方をしていながらも(完全に間違った発声配置として)、昔からわりとポピュラーに使われてきたメソッドです。
それが再流行してる!じゃなくて、ただの発声配置(ボイストレーニングではほぼ役に立たない)としてのアンザッツではなく、本来の喉頭懸垂機構の訓練方法として蘇らせ、吸気系の発声やガム(仮声帯発声)等も発声訓練として『声の可能性を考えられる限り広げられるものとして取り込んでいる』のが、武田梵声先生のフースラーメソードであり、既存のボイストレーニングメソッドと一線を画する部分だと思っています。
既存のメソッドと何が違うの?
様々なメソッドの核となる部分がすでに含まれている
というのが私の個人的な印象です、発声訓練として使う声の幅や方法などを数値化するとしたらこんなイメージです。
- 武田梵声先生のフースラーメソード:90
- メソッドA:60
- メソッドB:40
メソッドAやBの指導法やそれぞれのメソッドの核となっている訓練方法が、フースラーメソードにも含まれちゃってるんです。
つまり山ほどメソッドはあるんだけど、それらをそれぞれやらなくても、このフースラーメソードをやっておけば考えられる発声訓練の幅としては十二分だということです。
だから今までさんざんAメソッドやBメソッドをやったけど、思ったように声が成長しなかった人がフースラーメソードに移行していっているわけです、それまでのメソッドではその人の喉に必要な栄養(訓練方法)がなかったから成長・変化しなかったけれど、フースラーメソードであればそれらは十分に含まれているでしょうから、そりゃ良くなります。
理由としてはそれだけ
このメソッドには今までになかった最新の超効果的なボイストレーニング方法があります!
とかでは全っっっっっくないです、勘違いしないように。
流行っている理由としては訓練方法の幅広さ、その射程がほかのメソッドと比べて段違いに長いということに尽きると思います。
つまり発声訓練として、フースラーメソードよりも広く深いものがあればそれでも別にいいのですが、今まで結構な数のメソッドを勉強してきましたが、恐らく現状はこれ以上多くを含んだメソッドはないです。
おわりに
つまりは特別な訓練方法が出来た!というわけではないです、そして個人個人の喉に必要な訓練方法が分かっているの出れば、別にこのメソッドでなくとも成長できます。しかし独学でボイストレーニングをやろうと思うのであればこれ以上のメソッドはないと思います。
ということで最近にわかに局所的ではありますが流行ってきているフースラーメソードについて個人的に思うことでした。