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【ボイストレーニングのポイント】第1回:声の出し始め

参考音源付き記事

不意に始まる新シリーズ!その名も「ボイストレーニングのポイント」です!

タイトルに全くひねりがありませんが、密かに「こんな声出せますか?」の対となるというか「こん声」はボイストレーニング的に素材となる声を出しましょうという目的ですが、今シリーズは主に練習時の注意点をご紹介していこうと考えています。

つまりこのシリーズを読んだ上で「こん声」を実践すれば、効果倍増!とまではいきませんが、より効果的な練習になる寸法です。

ということで記念すべき第1回目は「声の出し始め」です。ドイツ語では『アインザッツ』なんて呼ばれ方もします(アンザッツと似てますが全く意味が違うので注意!)

発声訓練的にはかなり重要なのでレッスンではよく言及しています、なのでクライアントさんには耳にタコだと思いますが、独習者の場合は結構意識から抜けがちだと思うので色々と紹介していこうと思います。

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ポイント1:声の出し始めで微妙に音高がズレないように

狙って訓練的に利用する場合はアリ

参考音源を録ってみました。前半の3回がNGパターン、後半がベターなパターンです。高さはA4(hiA)です。

狙って出そうとしている声は↓の参考記事に出てくる典型的な軽いトーンの裏声です。

カラオケ採点などでは歌唱時の表現方法としてよくしゃくりなど呼ばれます。この所謂しゃくりですが、歌唱時に狙ってやるのは良いかもしれませんが、発声訓練時に無意識に声の頭部分がこの状態になってしまっていることが非常に多いです。

そうなるとつまり、狙った音高に対して瞬時に声帯のコントロールができず、意図しない音高で発声しその状態を足がかりにしないと安定しないということです。

訓練の過程において、このしゃくるというテクニックを利用することもよくあるんですが、無意識にこのしゃくりが恒久化してしまっていると色々と足を引っ張る動きをするものがいる可能性が高いので、できるだけストレートに狙った音高に声を当てるように練習したほうがベターです。

ポイント2:声の出し始めで狙った音色にする

意図しない音色が出ないように

例えばアンザッツ4番を練習しようとしてるのに、意図せず声の出し始めにジリジリしたエッジ音が混じったり、喉頭の位置が高い鋭い音色が混じると、これもポイント1に書いたように足を引っ張っている動きがある可能性が非常に高いです。

より効率的/効果的に練習をしようとするのであれば、狙って出そうとしている音色以外が声に混じっていないかよく聞きながら、もしくは録音して聞き返しながら練習しましょう。

ポイント3:必要以上に息っぽい音色が混じらないように

息っぽさと軽い音色を混合しないように!

主な内容はポイント2とほとんど同じなのですが、レッスンをしていてよく思うのが、エッジっぽい音色や固い鋭い音色は、狙ってないのにそれらが混ざると気づける人は多いのに、必要以上に息っぽくなっているのに気づける人は非常に少ないです。

喉頭の位置を下げた時に鳴りやすい音色を、息っぽい音色と認識してしまっている人も多くいます。

狙って息漏れをさせる発声(純粋な裏声/ピュアファルセット)以外で、声が持続できない伸ばせないという状態であれば、必要以上に息漏れしてしまっているということなので、軽い音色や喉頭位置が低い音色としっかり区別して出し分けられるようにしましょう。

まとめ:声を出した瞬間にその後どうなるか決まっている

昔レッスンを受けていた先生からよく言われていたのが「声を出す前から声は決まってて、その結果が声の頭に現れる」ということです。

自分が人にお教えするようになって、この言葉が「ほんまにそうやわ~( ◉◞౪◟◉)」と思います。

今回紹介した3つのポイントを意識したら、今まで難なく出せていた声が出せなくなるということも十分にありえます。それくらい今回書いたポイントは無意識にサポートとして利用して発声している人が多いからです。

重要なのは気づかずやっているかどうかなので、今回この記事を読んで「あーやってたわー」と気づけたのであれば、これらをクリアした状態で声が出せるか試すのもいいし、あえてそれをサポート/補助輪としてやっているんだと自覚して練習するだけでも意味はあります。

ということで今後もこんな感じでボイストレーニングをする上でのポイントを色々と書いていこうと思いますのでお楽しみに~( ◉◞౪◟◉)ノ