去年の終わり頃から頂いていたご質問にお答えして記事を公開する度にどんどん質問メールが来ていて、永久機関みたいな状態になっちゃってる感じでちょっと焦ってる木田です。
今回はネット上でも結構よく見かける所なんですが、同じような質問をいくつか頂いているので質問文をまとめて回答してみようと思います。
テーマとしては簡単に言っちゃうと「声区について」って感じです。
まずは質問内容を確認
ご質問の内容 ご質問者様:男性 複数の方々
- ミドルボイスとは何なのか?
- チェスト・ミドル・ヘッドを総称してミックスボイスというのか?
- 声区融合とミックスボイスは同じ意味なのか?
それでは順番にお答えしていきます、ただこういった様々な人の概念が入り混じった質問にはあまりきちんとした回答が出来ないと思うので先にお断りしておこうと思います。
Q1.ミドルボイスってなに?
A.なんでしょうか?私もよく分かりません(;´∀`)
そもそもうちは昔っからずっと二声区で考えてるので、ミドルボイス(中声区)=三声区という概念が全くありません。
最近よくある考え方としては胸声(チェストボイス)と頭声(ヘッドボイス)を繋げる役割の声区という事だったりするみたいですね。
でもそもそも地声と裏声の調整次第で声自体それはもう無限の出し方があるわけなので中声区っていう特定の声の出し方があるわけではないです。
このミドルボイス(中声区)で声を捉えている人は音程が上がる毎に地声から中声に切り替わってさらに裏声に切り替わるっていう体感なのかしら?
地声から音程を上げていって2回大きく切り替わる感覚がある人がいるのであれば、こういった考え方が流行るものわかりますが、大抵地声と裏声の間でしか切り替わる(ひっくり返る)という体感はないと思います。
“声区”というのは喉の使われ方によって違うだけで特定の”声”が有るわけではない
という事です。地声・裏声っていっても主に動いてる筋肉群によって分けられているだけであって、地声に限りなく近い筋肉の使い方をした裏声もあれば、裏声に限りなく近い筋肉の使い方をした地声もあるわけです。
つまりミドルボイスというのはこの地声と裏声のバランスによって出来た無限にある組み合わせの中の一つであって”ミドルボイスという声の出し方”はないということです。
Q2.チェスト・ミドル・ヘッドをひっくるめてミックスボイスっていうの?
A.Q1で回答したようにそもそもミドルボイスなんてないんで違います
この質問を送って頂いた方が多分三声区で考えていて、こういった事が気になったんだと思うんですが上で回答したようにミドルボイスなんていう声はないんで違うというかそもそも意味がわからないというか・・・笑
ということでこの質問に対しての回答としてはチェストボイス(地声)とヘッドボイス(裏声)が融合したのがミックスボイス(声区融合)という事で良いと思ってたんですが・・・
Q3.ミックスボイスと声区融合って同じ意味?
A.これも最近の考え方では違うものとして捉えたほうがいいかも?
この質問もQ1のパターンと同じように
“ミックスボイスっていう声の出し方”があると思っちゃってる
場合は声区融合と違うって事になります。
というか結構ミドルボイス=ミックスボイスって考えが主流みたいなので、そうなるとまた回答が面倒に・・・(;´∀`)>
地声系の筋肉も裏声系の筋肉も両方お仕事して釣り合ってる状態
これが声区融合です、つまりその状態からどちらかの筋肉を弱める事も強める事も出来る状態です。ただただ強い声や高音が融合した声というわけではありませんよ。
これも“声区融合”という特定の声の出し方があるわけじゃないです。微妙なバランスによって融合の状態も変わります。
とりあえず”魔法の声”を追い求めるのをやめないとだめ
これが出たら万事OK!みたいな思考がよろしくない
まぁミドルボイスだのミックスボイスだのこれが出たら上手く歌える!みたいな思考になっちゃってるのを壊さないとダメです。
というか最初から各個人の思ってる理想の声がミドル・ミックスボイスが出来たら出せると思ってるような感じも見受けられます。そんなわけないですよ、ゆっくり時間を掛けて徐々に育っていくもんです。
いきなり理想の声が出せるようなそんな便利なものはありません、というかそんな特定の出し方が出来ただけで満足しちゃうのも物凄く勿体無いですから、もっといろいろな音出ますからみなさんが持ってる楽器は。
おわりに
ヘタするとTwitterでもよかったんじゃないか?ってくらい簡単にお答えしちゃいました笑
要するに「ミドルボイスっていう声の出し方もミックスボイスっていう声の出し方もあるわけじゃないよ」って事です。
ということで今回はちょっと短いですがここまで!今回頂いた質問者の方でまだ良くわからん?って方は再度お知らせください。