まず初めに注意点から、今回取り扱う音色は慣れないと喉が痛くなったりヒリヒリ・ピリピリしたりするので、ちょっと真似してみて「ん?」と違和感を感じたらすぐに練習を中止してください。
時々デス/ディストーションボイスを出したいという方からメールを頂くのですが、そういった声を使い歌うということはお教えできません、今回の記事のような『その声を出す導入部分』や『ちょっとした応用』しか自分自身が出来ないし、そのジャンルをメインで歌い活動したことがないからです。
ということでそういったジャンル(デスメタル等)を歌いたい!とかそういう声を出したい!という方や、ボイストレーニングの素材として仮声帯を絡ませた発声を訓練したいという方は何かの足しくらいにはなるかもしれないので、お付き合いください~( ◉◞౪◟◉)
ノイズ/仮声帯発声
パターン1
音量注意!
まず導入として『咳払い』を利用します。しっかりと喉のいがらっぽいのを吹き飛ばすつもりで咳をしてみてください。
ただこの段階では思いっきり口を開けてやってしまうと、喉へのダメージが大きすぎる可能性があるので、とりあえず口を閉じた状態で咳払いをしてみてください、ポイントとしてはこんな↓感じです。
- 咳が難しい場合、一旦息を完全に止めてから咳き込むようにやってみる
- ちょっと声を鼻にかけるようにイメージするとノイズが乗りやすいかも?
- 喉に違和感が出始めたらすぐ練習を中止する
そもそも仮声帯を寄せるということに慣れてないと、咳が出来ない、やろうとしても普通のクリーンな声になってしまうという方もいるかもしれませんが、その場合は恐らくしっかりした地声の発声が出来ていない可能性が高いので、まずこちらの記事のような声を出せるようになってから、この記事の内容にチャレンジしてください。
パターン2
音量注意!
次は普通に口を開けて咳をしましょう。そこに加えてノイズのガラガラ感を捕まえられそうなら、そこにちょっとテンションをかけてみましょう。
普通にしっかりと咳払いができる人は多分ここまでのパターンは何の苦もなく真似できると思います。
ちょっと難しいであろうのが次↓のパターンです。
パターン3
音量注意!
パターン2でノイズ感を捕まえられそうならと書いてましたが、ここではなるべく咳に含まれるノイズのガラガラ感だけを抽出するつもりで発声してみてください。
ここではしっかりと母音を発音するっていう意識してみてください、咳をしてるときは恐らく『ん』になると思います。サンプルでははっきりとした『ア』を言ってます。
こういったノイズの抽出ができれば、仮声帯が寄っている状態をある程度は健康的にコントロールできるようになってくるはずです。
まとめ:無理はしないでください!
慣れないうちは本当にちょーっと練習するとすぐに喉がヒリヒリジリジリすると思います、私自身もそうでしたから笑
しかしそんな状態でも次の日に引きずらない範囲で練習を重ねていくと、徐々に鳴らしやすいポイントがはっきりわかってきて、そうすると限りなく少ない息で音が歪みだすので、徐々に長時間この発声が出来るようになります。
こういった歪みをコントロールできるようになると発声訓練的にも色々とメリットがあるのでぜひ少しずつ少しずつチャレンジしてみてください。
おまけ:シャウトにノイズを混ぜる
音量注意!
時々ヘヴィメタル系ボーカリストのクライアントさんなどにハイトーンのシャウトがどうしても細くなってしまうといったご相談をいただいた時に、よく今回取り上げたノイズの話をします。
このノイズが絡んだシャウトとただ声帯・共鳴腔の操作だけで出したシャウトでは、ライブなどでは特に喉の負担・楽さが全然変わってきます、加えてマイク乗りや圧倒的に音量が出せるようになってくるので、楽にバンドに負けないシャウトをしたいという場合、このノイズのコントロールが必要不可欠になります。
ちなみにこれはおまけなのでいきなり真似しようとしないでくださいね笑 しっかりパターン1のような咳払いからノイズを探ってください。