久々の更新は、最近よーーーくレッスン中に聞かれることについて語ってみようと思います。
ずばり「ボイストレーニングにおいて喋り声は改善されるのか」という事です。
普段歌っている時間より喋っている時間の方が長いわけで、歌を改善した結果喋り声も良くなれば一石二鳥ですよね。
今回はそんなところに切り込んでいこうと思っています。
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『チェストボイス』に問題がある場合、喋り声にも良い影響があることも
喋り声=チェストボイスですが、これが普通に出せていない場合も多くあります。
例えば低音域でも息漏れが多すぎる場合や、単純に音量が出てなさすぎる場合等などいろいろな症状があります。
それらをボイストレーニングによって改善すれば自ずと喋り声も変わってきます。
皆さん案外高い方にばかり意識が行ってませんか?
初めてレッスンに来られる方にも結構多いのですが、ご本人は高音域に問題があると感じられているのですが、聞いてると明らかに低音域からすでに声の出し方がよろしくない場合があります。
第一声を聞いた段階で「この状態で上に行ってもこうなるだろうな?」とかある程度想像出来たりします。
そして簡単なスケールを歌って頂くと、大抵その通りになったりします(時々予想外の発声になる方もいらっしゃいますが笑)。
しっかりとチェストボイスで喋る・歌うということが出来ている人って結構少ないかも?
ただ馬鹿みたいに大きな声が出ているのが良いというわけではなくて、しっかりその音域に応じた声帯の使い方が出来ているか?というお話です。
喋り声の段階で必要以上に息が漏れていないか?必要以上に声帯が薄くなっていないか?喉頭が上がっていないか?という部分が重要です。
本来は何の負担もなく出せる声帯の厚さを5とするなら喋り声も5で発声出来るわけです、しかしこれが3や2になっている場合は声帯の性能を使い切れてないということになります。
同じように本来は喋り声を出している時は喉頭の位置は大きく上下しませんが、喋っている時にガンガン上がってしまう場合は余計な負担をかけながらチェストボイスを発声しているということになります。
『喋り声とチェストボイスは別物』と捉える人もいますが
一緒です、同じ声帯から同じような高さの音を出すんだから違った出し方になるはずがありません。こういう考え方の人は上に書いたその音域に応じた声帯の使い方が出来てないという事です。
以前にもちょっと書きましたが、ヘッドボイスの状態にチェストボイスから合わせて行き薄い低音域から高音域までブレイクなく繋がるのは正しいミックスボイスとはいえません。
参考記事 【質問回答】小声でのミックスボイスは意味がない?ミックスボイスの練習で気をつけるべき事
参考記事 【補足説明】小声でのミックスボイスの練習とその時の注意点
?「じゃあ喋り声から訓練する必要があるの?」という問いに”私”はあると思っています
この辺りはいろんなメソッドがあり意見が割れると思いますが、私は発声を訓練し発達させていくならばどう考えても喋り声も改善していく必要があると思います。
喋っている時とスケールや歌をうたう時でバッチリ出し方を変えられるならばその必要もないだろうし、それを世の中の人が大抵出来るならばそれでいいと思いますが私自身レッスンしているとそうではないと思います。
明るく元気にハキハキ喋るのが正解か?と聞かれたらNOと答えますが、ある程度しっかりとした声(抽象的で申し訳ないですが)で喋って歌う必要はあると思っています。
当たり前に思っているからこそ難しい・・・・
誰もが自分の当たり前の中で声を出しているわけで、それが本来のナチュラルな状態から不足していたり過剰だったりというのは想像出来ないものです。
なので喋り声にも問題ありますよ?・・・っていっても大抵の人が「( ゚Д゚)ハァ?」って感じだと思います。
だけど結構いらっしゃるんですよね?とひっそり思っております。
つまりボイトレをしっかりやれば喋り声にも良い影響があるかも?
タイトルの「人にもよります」というのは上に書いたことが理由です。
特に喋り声に問題がない方は特に変化はないかもしれませんが、そもそも喋り声からなにかしら不具合がある方はレッスンを受けて一定の期間で「喋り声が通るようになった」とか「人に聞き返されることがなくなった」という感想をよく頂きます。
なので喋り声でお悩みの方もボイストレーニングを受けてみるとなにか自分では気づかなかった人と違う所やよろしくない点が見つかるかもしれませんよ。
おわりに
ということで簡単にまとめると
良いことがある人もいればそんな変わらん人もいるよ!
って事ですね。ただ喋り声に関してはもう少し違うパターンのよろしくない場合もあるので、それはまたその内記事にしようと思います。
ということで今回はここまで!