よくボイストレーニングを避ける時に言われる『ボイストレーニングしたら個性がなくなる』というネガティブな言葉、そんなことを心配しているくらいならさっさとボイトレしろ!と言いたいのですが、今回きっちりお答えしようと思います。
そういう心配をされている方がいるならばきっと今回の記事を読んで頂ければボイストレーニングがとても前向きで大事なものだと分かって頂けると思います。
また今回書くのは主にテクニックトレーニングについてです、よくわからない方は以前の記事を参考に読んでみてください。
参考記事 ボイストレーニングを受けようと思った時、分かっていた方がいい『ボーカルスタイル』と『ボーカルテクニック』の違いについて
photo credit: Greencolander via photopin cc
そもそもが一つとして同じものがない声なのに個性がなくなるなんてあるの?
あなたの声はそれだけで個性なのに、トレーニングによってそれがなくなる?
そんな訳ないんです。
全く同じように作られた同じ楽器を、同じように演奏したらそれは個性というものがないと言えるでしょう。
しかし声の場合、全く同じような楽器がそもそも無いわけで、その時点で同じように演奏しても絶対同じような音が出ることはありえません。
そしてその声の個性がトレーニング=同じような演奏で消えるか?
答えはNOです、消えません。
なぜならボイストレーニングは声を自由に操作するためのものだから。
声をすっぴんの原点に立ち戻らせる、それがトレーニングの役目
無理な装飾や軽率な模倣を一切捨てて、あなただけの声を磨く作業
それがボイストレーニングの役目です、みんな同じような声にすることが目的ではありません。
無理に身につけようとした装飾=無理にかけようとしたビブラート、無茶苦茶力んだハイトーン、芯のないチェストボイス(喋り声)やそれらを含めた声の模倣を一切捨てて、あなたにとって1番自然で効率的な発声を身につける。
それが目的です、これを個性をなくす作業と言われるならばボイストレーニングは個性をなくすと言えるでしょう。
しかし大抵の場合はこれらによって同じような声が出来上がっていくことはありません。
なぜなら元々声は個性を持っているから。
それらを自由にしてあげた所でなくなるものなんてありません、得られるものは山ほどあると思いますが。
トレーニングの過程では個性は見えないかもしれません
癖を抑制する作業はみんな同じような事をしがちだから
癖としてはみなさんいろいろありますが、傾向として大きくある程度に分けられます。
そしてその癖を抑制するトレーニングの場合、傾向が似ているとほぼ同じようなトレーニングの処方になることも全然ありえます。
その部分だけを切り取ってみたら、同じようなトレーニングをして同じような声を作っているように見えますがそうじゃありません。
そういう段階で声の開発をやめてしまった場合、ボイストレーニングについてあまり良い感想は出てこないでしょう。
「みんな同じような練習をさせられた」とか「◯◯に書いてある事やっただけだった」という感想になると思います。
声について悩んでいる方は是非やってみましょう
今まで結構長くやってきましたが失ったものなんて私自身はありません
中学生の頃から独学でボイストレーニングを初め、何人ものトレーナーのレッスンを受けてきました。
全く逆の事を言われたり、教えられたり、混乱することも昔はありましたがそのせいで失ったものは一つもありません。
というかもしこれまでやってこなかったら、今頃どうなっていたんだろうとゾッとします。
目標地点に付くまでの時間は人それぞれです、というか私自身未だのそこに到達してないのでなんとも言えませんが、何か声について歌について悩んでいるのならやることやらないと変われません。
そして当たり前ですが、スタートが早ければ早いほど目標に到達するのも早くなるでしょう。
おわりに
『個性がなくなる』『自分らしく歌えなくなる』そんな事でお悩みの方に向けていろいろと書いてみました。
ボイストレーニングなんてやらないでも自由に歌えたらそれに越したことはないんですが、多くの場合そうじゃないんですよね・・・
そんな時はやるしかないわけです!やらないと未来は変わらないんです!
ということで今日も練習をしている木田でした♪