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ボイストレーナーが実践している自分の為のトレーニング

ボイストレーニングTips

質問箱にこんな質問が来たので、ちょろっと書いてみようと思います。以前からちょくちょくレッスンでもメールでも頂いていた質問なので、あくまで『今現在の』ですが、私自身がやっている練習をちょろちょろ紹介してみようと思います。

ただ最初にお断りしておきますが、実際やっている内容的にはボイストレーニングをやっている方であれば誰でも知ってるようなことしかしてません笑

特別効果的な方法や、今までこのブログで紹介してなかったマル秘練習法を!とかでは全くないので、その点はご了承くださいm(_ _)m

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毎日のボイトレメニュー1:裏声

アンザッツ4・5・6 等など

何度もこのブログで書いてますが、基本的な発声訓練としては裏声の下降が非常に重要になってきます。なのでそれを裏声のアンザッツで重点的にやってます。

練習時間の半分かそれ以上は、この裏声の発声とその下降に使います。

ただ下降ばっかりやってても、中々高音域は広がらないので、C6付近まできっちり裏声のまま(ホイッスル・フラジオレットにならないように)出す練習もします。

出しやすい音域はきっちり大音量で鳴らして、そこ以外は必要十分・最低限の音量で鳴らします。

毎日のボイトレメニュー2:地声

アンザッツ1・2・3a 等など

これもブログで何回も書いてますが、換声点まできっちり地声と呼べる状態・体感を保ったまましっかり鳴らします。

個人的には、この練習をするようになってからかなり声全体が強くなりました。

今まで実践していたメソッドでは、換声点よりも低い音域からミックスしていく(裏声の比率を増やしていく)ような練習しかしていなかったので、どうしても換声点から声がすっぽ抜けるような状態でしたが、この完全な地声発声の訓練をするようになってきてから、本当の意味で『声が繋がる』というのを実感できました。

ただやっぱりボイストレーニングというのは、何か一つの音色や声区の練習だけしてもダメです。私の場合、今までも散々裏声の発声はやってきていたので、その貯金がある状態で不足していた地声の訓練をしたからバランスが取れたということです。

裏声がまだまだ弱い状態で、声を強くしたいからといって地声の訓練ばかりやっても、どんどん声がフラット傾向になっていくだけだと思います。

毎日のボイトレメニュー3:声区融合系(ミックスボイス練習)

アンザッツ3b ハリウッドメソッドアプローチ 等など

これは日によってかなり変わります。レッスンが少なくあまり声を使ってない日は、ハリウッドメソッド系のトレーニングで色々と状態を探りながら、そこから声を強くしていくのか軽くしていくのか決めてやっていきます。

ハリウッドメソッドっていうのは、超大雑把に説明すると、様々な母音と子音を組み合わせた音を使い、地声と裏声の連結を促進させるようなトレーニング方法です。

声を繋げていくということに関しては、色々とトレーニング内容をイジれるので、かなり強力にミックスボイス方向に寄せていけます。

ただあくまで最初の地声と裏声がきっちり育っていれば、ということです。そのどちらも中途半端な状態でこのトレーニングばかりやると、めちゃくちゃ面倒くさい混合状態になるので、本当に注意してください(実体験です)。

レッスンが多く声をよく使った日であれば、あまり融合系の訓練をしないこともあります。

地声と裏声の訓練に関していえば、やらない期間が長くなると明らかにパフォーマンスが落ちますが、融合系の訓練の場合、そもそもその素となる声の状態(地声/裏声)に左右されます。

つまりしっかり地声と裏声が分けられていて、それぞれきっちり強化できていれば、繋げるのはそこまで難しくないし、繋げた状態で強化するのもわりと簡単です。

なので声の状態によってはこの練習は飛ばしたり、軽くにします。

毎日のボイトレメニュー4:分離系・吸気系・ノイズ系 等

分離系は最初に、その他は練習の最後に

分離系の練習に関しては練習の一番最初に軽くします、やってみて純粋な裏声(ファルセット)がすっきる出ない場合は、メニュー1・2の裏声と地声を先にやります。

地声・裏声の練習をしてても、明らかに裏声が重たく地声っぽい/地声が軽すぎてどんどん高音域まで鳴らせるというような状態になっている場合には分離系の練習を徹底的にします。

そういう場合以外はわりとささっと済ませます、軽く純粋な裏声が取り出せたらOKくらいのいい加減な感じです笑

その他吸気での地声・裏声発声や、ノイズ・ガム発声も練習の終わり頃にやります。

クリーンの発声であれば何時間やってても特別変化はありませんが、吸気やノイズ発声などはやりすぎると明らかに発声しにくくなったり、声が重たくなったりしますので、順番的には最後です。

まとめ:めちゃくちゃスタンダードな練習内容

はっきり言ってこのブログで書いていたり、レッスンでクライアントさんにお教えすることと全く同じです。それくらい私がブログやレッスンでお伝えしているのはきっちりやればかなり高い確率で効果が見込める訓練方法ということです。

なのでブログやTwitterでもつぶやいたかもしれませんが、重要なのは

どれだけ沢山トレーニングメニューを知っているかではなく、どれくらいそのトレーニングメニューの効果を引き出した状態で保たせながら実践できるか

ということです。

多分ここに書いてあることと同じ内容で、同じような時間練習したとしても、私が得られる効果とボイトレ初級者・中級者の方が得られる効果には結構な差が出てくると思います。

それは同じ内容でも、その訓練が何を狙って、何に効果があり、実践する上で何に注意すればいいのかという視点が、まぁ私は憚りながらもボイストレーナーなので、ある程度分かってやっているからです。

つまりは『何をするのか』ではなく『どうやってするのか』ということの方が重要ということですね。

きちんとやれば効果のある方法はもうネット上でも結構出尽くしてます、なのに中々成長できないのであればきちんと実践出来ていないということです。

効果の出る訓練を教えてもらった上で実践し、効果の出る状態を維持するため定期的にレッスンを受講し、トレーナーに確認してもらうというのがボイストレーニングのレッスンの基本的な流れです。

なのでここに書いてあるのと同じようなことやってる、もしくはここよりも色々やってるのにあまり効果を感じない・・・という場合、ボイストレーニングのレッスン受講をおすすめします。