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【参考音源付き】トレーニングの『強度』を変えてみる/メッサ・ディ・ヴォーチェ編

参考音源付き記事

レッスンでは当たり前のようにやっているんですが、独学ではほぼ手がつけられてない部分を掘り下げて解説してみようと思います。

それがタイトルの通り「訓練方法の強度を変える」という方法です。

実際簡単な音源を使って解説するので、独学で淡々と知っているボイストレーニングのトレーニングメニューやボイトレ書籍に付いているCDをやっているけど、中々変化や成長を感じられない・・・という場合の参考にしてみてください。

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トレーニング方法自体はもう山のように出回っている

それの選び方と使い方が重要

ボイストレーニングの書籍やネットでの情報発信もあり、トレーニング方法自体は山程出回ってます、重要なのは

  1. 自分に必要なトレーニングはどれなのか?
  2. そのトレーニングをどれくらいの強さで行うのか?

という点です、ここがしっかり分かっていれば独学でも十分上手くなれる可能性はあります。しかし自分自身では、現状どんなトレーニングが必要なのかが非常に分かり辛く、そしてどの程度の強さ(強度・負荷)でそれを行うのかまで意識できる人は多くありません。

そこを自分以外の耳で聞いてもらって、必要なトレーニングとその強さを教えてもらうのがボイストレーニングのレッスンだということですね。

なのでこの記事を読んで意識してやってみたけどよくわからん!とか変化がない!っていう場合は、潔く信頼の置けるトレーナーのレッスンを受けてください笑

今回のお題:メッサ・ディ・ヴォーチェ

メッサ・ディ・ヴォーチェとは?

↑の記事でも紹介しているのですが、再度簡単に説明すると・・・

  1. 一定の音高で(C4~F4の範囲で)
  2. 出来るだけ小い声からスタートして
  3. その音高や音質が崩壊しない範囲で大きくして
  4. そのまま声を元の大きさに戻す

という練習方法です。

参考音源:メッサ・ディ・ヴォーチェ

昔からある練習方法の強度を変えてみる

これも最近では結構色々な所で紹介されている練習方法ですが、がっつりしっかりやろうと思ったら、そもそもある程度の発声的土台ができている人しか無理な難易度の練習です。

普通にやるだけで難しいのに「この練習で換声点がなくなる!」的な紹介がされてたりするんですが

( ◉◞౪◟◉).。oO(そりゃこんな難しいことが出来りゃある程度換声点も克服できてるだろ)

と思わないでもないです笑

というわけで、そんな難しいメッサ・ディ・ヴォーチェですが、この練習方法の強度を変えてみましょう。

変更点1:声の持続時間

基本的に1ブロック毎の発声している時間、つまり声の持続時間が短いほど難易度は下がる傾向があります。

メッサ・ディ・ヴォーチェの場合は小さい裏声から地声のトーンを増やして大きくしていき、それをさらに元の大きさまで戻すという方法ですが、手早くやってもそれなりに発声している時間は長くなるので、ここを短く、つまり全体を真っ二つに切って片方だけにしてみましょう。

つまりハーフ・メッサ・ディ・ヴォーチェってことですね。この方法はこのブログでも何度も紹介しているYUBAメソッドのミックスボイストレーニングの書籍でも紹介されている(メッサ・ディ・ヴォーチェとは書かれていませんが)方法です。

参考音源:ハーフ・メッサ・ディ・ヴォーチェ

変更点2:声の強度

どんなボイストレーニングのメニューでもそうですが、そもそもお手本みたいな声の強度、つまり強さ(音圧や音量、または地声系のトーン入り)は訓練の初期段階ではまぁ真似しようとしてもほぼ無理でしょう。

なのでこのメッサ・ディ・ヴォーチェも、大きくしていこうと思っても、最初のうちは

  • 上手く音が膨らまない
  • 音高まで上がっちゃう
  • スムーズに裏声のトーンから移行できない

等など、様々な喉の状態によって躓く部分がたくさん出てきます。そんなときはお手本のような声を完璧に真似しようとせず、自分の現在出せる範囲でいいので音に変化を加えてみましょう。

この↓音源でもほぼ母音しか変わってないという感じですが、メッサ・ディ・ヴォーチェのキモである音高の維持は最低限出来ているので、最初期の場合はこの程度の訓練強度でも全然問題ないくらいの負荷がかかってくれます。

とりあえずメッサ・ディ・ヴォーチェとしては音高とひっくり返りや音の途切れ(崩壊音)が出ない程度にスムーズに音の要素を変化できればOKです。

参考音源:ハーフ・メッサ・ディ・ヴォーチェ(弱め)

まとめ:要素を分解して今出来る部分から真似していく

どの訓練方法の場合も、それが何を意味して、どういう状態になればいいのか?という部分をしっかり意識しているかどうかが重要になってきます。

ただあるトレーニング方法を「真似してりゃいいや~」だと中々思ったような変化が起きないことの方が多いです。

このメッサ・ディ・ヴォーチェの場合、個人的に特に重要だと思っているのは音高の維持です。音高が変わらなければ前筋(輪状甲状筋)はお仕事してくれている状態が保てているといえるわけで、その枠の中でどれだけトーンや音量・音圧を変える余裕があるかという部分がポイントだと思っています。

つまり最初のうちは意識して外しちゃいけないのは訓練の要素は音高ということになるので、それが維持できて、なおかつその音高を維持した状態で少しでもその他の要素が大きく出来れば良いわけです、お手本みたいに大きくしようとしなくてもOKです。

そんな感じで今回はメッサ・ディ・ヴォーチェを例に色々語ってみましたが、この記事が好評だったら、今後も色んな訓練方法を例に解説してみようと思います。