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ボイストレーニングに適した/成果を活かしやすい歌唱曲の選び方|音域やテンポの調節

ボイストレーニングTips
Image by MountainDweller from Pixabay

レッスンをしていると結構な頻度で質問される内容ですが、意外とこのブログではしっかりと解説していなかったようなので、今回は「ボイストレーニングに適した曲」と「ボイストレーニングの成果を活かしやすい曲」の選び方について解説します。

はじめに結論から書いておくと

  • 「ボイストレーニングに適した曲」や「ボイストレーニングの成果を活かしやすい曲」ってどういう曲?
  • キーやテンポを上手く調節すれば基本的になんでもいい
    (どう調節しても難しい曲以外)

ということになります。では上記の回答について解説していきます。

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ボイストレーニングで曲を使って訓練する2つの目的

記事のタイトルや冒頭にも書いている通り、ボイストレーニングで曲を使って何らかの練習をするときには、主に2つの目的に分けられます。

  1. これまでにできた歌唱時の余計な癖や固着を解消するための練習
    (ボイストレーニングに適した曲での練習)
  2. ボイストレーニングで培われたスキルを曲で活かすための練習
    (ボイストレーニングの成果を活かしやすい曲での練習)

大抵のボイストレーニングメソッドでは曲での訓練になるとこの2つの目的を同時に改善するように指導されることがほとんどですが、実際にやることや目的が微妙に変わってきます。

1のパターンは歌唱時の起こるマイナス要素を0に戻すための練習で、2のパターンはボイストレーニングでできた土台の上で歌えるようにするための練習です。

なので1のパターンの場合に選ぶ曲は難易度を大幅に下げて簡単なものを選ぶことが多いですが、2のパターンの場合はボイストレーニングの段階によっては少し難しい曲にチャレンジするということもあります。

こういった練習するための目的やパターンを考えずに「とりあえず歌いたい曲を歌いまくって練習だ!」という方も時々いらっしゃいますが、そのような練習のほとんどが実を結ばない理由の大きな要因が前述の『歌唱する際の余計な癖や固着を解消する』ということが全くできずに歌えば歌うほど癖や固着を増長させてしまうことがほとんどだからです。

歌唱時の余計な癖や固着を解消するための練習

このパターンの練習の際は、前述の通りなるべく難易度の低い曲を選択したり、歌詞を全て母音だけにする(母音唱法)などの方法で難易度を下げます。

高音域が全て張り上げて歌うという癖・固着がある場合は、なるべくスムーズに裏声に移行できるように歌うように淡々と無味乾燥に歌うように練習することが多く、逆に低音域で地声が適切に鳴らせていない場合は、なるべく踏ん張ってテンションを作りながら歌うように練習したりします。

癖や固着というのは意識しないと当たり前のように表出するものなので、常に狙った状態で発声できるように曲自体の難易度をできるだけ下げて行う必要があります。

ボイストレーニングで培われたスキルを活かすための練習

ボイストレーニングで綺麗な裏声が出せるようになったら、それを歌唱時にも同じクオリティでメロディーに乗せた個別の発音で発声できるように練習したり、ミックスボイスがスケール練習などで安定してきたら、そのミックスボイスの状態を歌唱時にも再現できるように練習します。

このパターンの場合は、単純に難易度をできるだけ下げるといったことはあまりせず、今現在でできることと苦手な部分をちょうどギリギリクリアできるくらいの曲を選んだり、曲を調整したりすることが多いです。

ボイストレーニングで使える歌唱曲の調節方法

目的自体は2パターンありますが、曲の選び方自体はほぼ同じです。基本的には元々の曲から何らかの調整をして歌唱の難易度を下げることが必要になります。

  • 音域(キー)
    • あまりにも音域が広い曲だとキーを下げても上げても出せない音高がでてくるので、音域が広すぎる曲は注意
    • 音域が狭かったとしても男性の場合は特に換声点付近を行ったり来たりするような曲だと難易度は高いので注意
  • テンポ
    • 早い曲でも適度に調節すれば歌いやすくなる可能性はあるが、ロングトーンのフレーズは難易度が上がってしまうため、ゆっくりにしすぎるのも注意
    • スローな曲を少しテンポを上げると歌いやすくなる場合もあるので、後述の歌詞の詰まり具合などを鑑みて調整しましょう
  • 歌詞の詰まり具合
    • 発声レベルによっては早口言葉のようなフレーズの多い曲になると『発音する』ということだけが優先されてその他がボロボロになることが多いので注意

歌唱曲の難易度に係る項目と調整方法は上記の通りです。

もちろんこれら以外にも調節の仕方は様々ありますが、カラオケなどで手軽に変えられるのはキーとテンポくらいなので、これらを調節するのが最も手軽で効果的です。

選曲方法について

自分の歌いたい曲がなかったり、調節しても難しいという場合は曲選びから考える必要があります。

そんなときにどうやって適度な難易度の曲を探せば良いのかとお悩みの場合、試してほしい選曲方法が『カラオケランキングで上位の少し古めの曲から探す』ということです。

最新の曲は基本的にどれも難易度激高なので、カラオケランキングで新し目の曲を選ぶと地獄を見ます。

ただ少し古めの平成・昭和の曲でランキング上位のものは現実的な難易度のものが多い(というかそこそこ歌いやすいものだけがランキングに残っている可能性が高い)ので、その中から極端に音域が広くなく、テンポもそこそこの曲から選ぶと練習しやすいと思います。

まとめ:キーもテンポもどんどん変えて練習しましょう

未だに原キー(原曲キー)原理主義者的な方が多いようで、原キーでしか歌わない、原キーで歌えないものは歌わないという方が結構いらっしゃいますが、最近の曲は特にそんなこと言ってられないくらい高いし難易度が高いので、どんどん歌いやすいように調節しましょう。

わざわざカラオケに行って曲を練習するのは面倒だったり金銭的に厳しいという場合はスマホアプリを利用して練習しましょう。

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上記のアプリは月額¥240でそこそこの曲数のカラオケが配信されています。もちろんキーやテンポの変更もできるし、ガイドメロディもありますので、簡単な練習であれば非常に使いやすいと思います。私自身もかなり長い期間課金してレッスンで使用することもよくあります。

マイナーな曲はあまり配信されていなかったり、採点機能は全く使い物になりませんが、日々の歌練習には十分使えると思いますので、気になる方はぜひ使ってみてください。

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