当ブログでアクセス数の多い記事から書き直していこうのシリーズです。
今回はよくこのブログからも質問を受けたり、クライアントさんからも結構な頻度で質問されることが多い、
という疑問に関して解説してみようと思います。
いくつか原因であろうことや、解決方法があるので、出来る範囲で試していただくともしかするとかなり歌いやすい状態を作れるかもしれません。
歌いやすい環境とカラオケボックスの違い
一番の違いは自分の声の聞き取りやすさ
自分の部屋やお風呂だと歌いやすいという場合、その環境というのは超簡単に特徴を上げると
- 自分の声がよく聞こえる(声以外の音が少ない)
- 適度に反響して自分の声が増幅される
という要素が大きいと思います、さてカラオケボックスはどうでしょうか?
多くの場合1の要素が大きく削られていることが多いと思います。個室になっているとはいえ多くの店舗では廊下にはかなりの音量でBGMがかかり、その音をかき消すためにそれぞれの部屋でミュージックもマイクの音量もガンガンに上げている状態です。
部屋の反響具合だけでいえば、カラオケボックスの部屋も自分の部屋もそう大きくは変わらないと思いますが、それ以上に周りからの騒音が大きく、自分の声はかなり聞き取りにくい状態でしょう。
さてそんなそもそも歌いにくいであろう環境のカラオケでどうすれば歌いやすくなるか?いくつか改善方法を挙げてみましょう。
改善策1:自分の声を聞き取りやすくしてみる
マイクに頼ることなく
自分の声が聞き取りにくいならマイクの音量を上げればいいじゃない?と考えがちなのですが、そうすると今度はマイクやスピーカーの特性や状態に声が引っ張られて思うように声が出てないと錯覚してしまう恐れがあります。
カラオケボックスで常設されているワイヤレスマイクというのは、音楽スタジオやライブハウスで使用されるマイクと比べると周波数特性、簡単に言えばマイクが拾う音の幅が狭くなっています。
多くの場合低音域がカットされているので、マイクを通すと「なんか声が軽い?」とか「いつもより細く聞こえる・・・」という聞こえ方になりがちです。
重要なのは実際の自分の声(出音)を確認しやすくする
人によって聞き取りやすさが違うので、それぞれ試してみてください。
- 片耳を指で塞いでみる
- 手のひらを耳の裏にかざす
どちらも自分の声がよく聞こえるようになると思います。周りの音が大きすぎると2の方法だと声と同時にそれ以外の音も大きく聞こえてしまうので、そういった場合は1の方が自分の声の状態が分かりやすいかもしれません。
これら以外にも軽く片耳を手で塞いだりしても声が聞き取りやすくなる人もいます、この辺りは発声の状態にも大きく影響されるので、色々耳の音を拾う範囲を変えるという意識で試してみてください。
ちなみにこれはカラオケだけに限らず、なんかちょっと歌いづらいとか声が上手く鳴らないな~と感じたときにやってみると、スムーズに発声できるようになったりするのでお試しあれ。
改善策2:機材を調節する/変えてみる
ミュージックとマイクのボリュームバランス
あまりにもミュージックボリュームが大きすぎると、改善策1で書いた自分の声が聞こえなくなるので、それは良い感じに調節してください笑。
しかし逆にマイクのボリュームを上げすぎて、自分が意識してコントロールしている以上の音量になりすぎても、大抵歌いやすくはなりません。
ある程度リラックスして声を出して、それが自分の耳に帰っていくるときに必要十分な音量になるぐらいにマイクのボリュームをコントロールしてみてください。
マイクを変えてみる
上でも書いたのですが、そもそもカラオケボックスに常設されているマイク自体が声をそのまま拾ってくれるような特性じゃないことが多いので、マイクを自分で購入して持ち込んでみるのも一つの手です。
実際にスタジオやライブハウスなどで使用されているマイクを使ってみると、かなり大きな変化があると思います。
しっかりしたボーカル用にマイクであれば、カラオケに常設されているマイクよりもハウリングしにくいので、マイクのボリュームも上げやすいです。
別に買わなくてもマイク/ケーブルは持ってるという方はどちらか片方だけ購入すればカラオケでも使用できるかもしれません。
ただカラオケボックスで使用できるのはダイナミックマイクです、コンデンサーマイクは電源が必要となるためケーブルを挿すだけでは使用できないのでご注意ください。
改善策3:ボイストレーニングしてみる
時間はかかるかもしれませんが根本的な解決方法
この方法だけめちゃくちゃ時間がかかりますが笑、どんな環境でもある一定のレベルで歌えるようになりたいのであればおすすめです。
効率よく発声出来るようになれば、楽に声量を増やすことも難しくなくなります。また声の倍音構成をコントロール出来るようになると雑音に紛れないような発声も可能になります。
それに加えて、例えば高い音域になると声を張り上げてじゃないと出せないといった状態だと、マイクをその最大音量時に合わせてしまうと、張り上げなくても出せる音域はかなり小さくなるし、逆に楽に出せる音域にマイクを合わせると張り上げたときに恐らくハウリングしてしまうでしょう。
つまりある程度どの音域でも一定のボリュームで歌えないと、音響機器に通したときの調節は非常に難しいということになります。
カラオケでヒーローになりたい!という方は機材の使い方を学ぶと同時に、ボイストレーニングも始めるといいでしょう。
まとめ:何度もカラオケに行き試してみてください
歌う上で環境が変わるというのは非常に悩ましいことです、これはカラオケに限らずライブをやっているミュージシャンであっても、誰もが一度は感じたことがあるはずです。
ただこういった事をクリアに出来るのは、最終的に『慣れ』と『安定したスキル』だったりします。
なのでスキルの方は各々しっかりと日々トレーニングを続けて鍛えていき、ある程度違う環境に慣れるため、出来るだけ多く普段とは違う環境で行動するというのが重要です。