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喋り声・話し声で枯れ・掠れが起こる場合の回避・改善方法

参考音源付き記事
この記事は2014年10月に公開したものを書き直したものです。
  • 学校や仕事で喋っているだけで声が枯れるor掠れてくる
  • 喋り声の負担を少しでも減らしたい
  • 毎日のことなので早く回復させたい

仕事でよく喋ることが多かったり、大きな声を出す必要がある場合や、学校でも部活などで大声を長時間出さないといけない、そして毎日家に帰って来る頃には声が枯れてたり掠れているということも頻繁に起こっているという方も多いでしょう。

今回はそうした「歌うわけではないけど声を多く使う場面で出来るだけ効率的な発声をし、声枯れや掠れを減らそう」というテーマです。

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大前提としてどう発声してもダメージは受けます

声帯という小さなパーツが超高速で開閉してるので・・・

ちょっと単純すぎますが、イメージとしては拍手を音と音の隙間が無いくらいに超高速でやって音の流れを作るというのが声で、その拍手をしている手が声帯です。

どうでしょう?こうイメージしてみると、どう頑張っても手自体にくるダメージは避けられないと理解できると思います、長時間拍手していると手はどんどん赤く腫れてしまうでしょう。

声帯も同じように赤く腫れ炎症を起こします、そして次第に滑らかな振動・開閉が起こせなくなり枯れや掠れを伴い声に現れます。

しかも今回取り上げる喋り声・話し声というのは、多くの場合歌唱時や発声練習時よりも声を使っている時間が長いということが多いです。

つまりどれだけコミュニケーションとして伝わりやすい声を効率的にコントロールできるか?ということを考えないといけません。

なるべくエコな発声を心がけて喋る

いくつかのチェックポイントがあるので確認してみてください

  1. 息漏れ気味の声になっていないか
  2. よそ行きの声を作りすぎていないか
  3. こまめに水分補給できているか

これら以外にも余計な負担をかけてしまう喋り声の発声状態はたくさんありますが、例として分かりやすいものとしてはこんな感じです。一つずつ内容を確認してみてください。

1.息漏れ気味の声になっていないか?

これは少し前からちょくちょくブログでも書いていますが、トーンとして柔らかく聞こえたり、体感的にはあまり鳴ってる感じがしないものが、声帯にもそのまま優しいというわけではないということです。

全く同じ音量や音圧を求めた時、しっかりと声帯を閉鎖して鳴らしている声と、ウィスパー気味に鳴らしている声だと、圧倒的にウィスパー気味の声の方が声帯にかかる負担は大きいです。

この↑音源だと最初の発声の方が声帯にはダメージが溜まりやすいということです。そもそもこういった声で喋る人は男女ともに多いですが「なるべく喉を使わないように声を出そう」というような考えで、こういった発声状態になっている人もいたりしますが逆効果です。

また現代の社会的なモラルとして、あまり大声でしっかりとした地声、つまり音源の後の方の発声で喋るという事自体が敬遠されがちというのも、こういった喋り声が多くなった原因でもあると思います。

たしかにトーンとしては少し厳ついというか、ちょっと怒ってる?と聞かれそうですが、そこは上手くTPOに応じて変化させてください、難しいようであればボイストレーニングしましょう!笑

2.よそ行きの声を作りすぎていないか

基本的に人に良く見られたいという場合、声は高くなり、細くて鼻にかかったようなトーンになりやすいです。

みんなが知ってるあるあるネタで『電話に出た瞬間声が変わるオカン』というのがありますが、まさにあんな感じです笑

そこまで大きく変わってない!と思っている方でも、人と話している自分の声を録音して聞いてみると、恐らくショックを受けるでしょう、変わってます、というか知らず知らずのうちに変えちゃってるんです。

そしてこれの何が問題かというと、そもそもこういうよそ行きの声というのは、長時間の発声に向いてないということです。

大抵は1に書いたような息漏れも起きているし、必要最低限での息や筋肉の動きでできた発声状態ではありません、つまりエコじゃないってことですね。

なのでこのトーンが良くないとか悪いとかって話ではなく、声の連続使用を考えると効率的ではないということなので、そこんところ勘違いしないようにしてください。

3.こまめに水分補給できているか?

もしかしたら上の1と2を一切意識しなくても、このこまめな水分補給だけを実践するだけで、色々と改善する人もいるかもしれません、それくらい重要で強力な方法です。

このブログでも何度も書いてますが、声帯というのは粘膜に覆われているので、乾燥しちゃうとどれだけ器用に喉や声帯の筋肉をコントロールできても、滑らかに音が鳴りません。

逆を言えば乾燥さえしなければ、多少の無理や非効率的な発声でも、ある程度音は鳴るということです(当たり前ですが効率的に発声できた方が声の寿命は長いです)。

なので喋り声で枯れや掠れが起こりやすいという方は、こまめな水分補給を心がけてみてください。

これを実践した上で、全然枯れや掠れが治まらないという場合は、やはり発声自体を変える必要があるということになります。

枯れや掠れが起こってしまった後の回復方法

十分な水分補給と睡眠そして声を出さない

この記事の最初にも書いたように、声を発している限り、声帯はダメージを避けられません。なので枯れや掠れが起こってしまった場合、声を出さないようにするというのは回復させる第一条件です。

そして回復を促進させるために、十分な水分補給と睡眠も重要です。

のど飴や吸入器なども利用できるものは利用した方が良いですが、これらにはそもそもの回復効果はありません、あくまで枯れや掠れの進行を遅らせたり、若干ダメージを軽くさせるだけのものなので、過信しすぎないようにしないといけません。

まとめ:枯れや掠れが長期間続いている場合は音声外来へGO

ここで書いたのはあくまで寝て起きたら症状がなくなっている程度の軽い声の枯れ・掠れの回避・改善方法です。

ずーっと枯れ・掠れた状態が続いているという場合は、声帯に何らかの異常がある可能性が高いので、専門の医療機関で診てもらってください。

ただ結節なりポリープなりが出来ていて、それを医療的な治療で治したとしても、発声の仕方を変えないと再発することがほとんどです。

なのでやっぱりたくさん声を使うという場合は、効率的な発声は必要不可欠ということになります。