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【ただただ歌った】Pretender/Official髭男dism【若干解説あり】

講師の歌唱音源付き記事
Image by tingyaoh from Pixabay

ただただ歌ったものを上げるだけのシリーズです。今回は当ブログの質問募集(4月10日分)の方に来たリクエストの曲である『Official髭男dism』さんの『Pretender』を歌わせていただきました。

この曲がリリースされた当初はレッスンでも取り上げることが多かったのですが、難しすぎてフレーズ毎に区切ってしか歌ったことがない曲でもありました。

音域的にはここ数年のJPOPと比べるとそこまで極端に高いわけではありませんが、まともに歌うにはかなり安定した発声の土台が必要な曲です。

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Pretender/Official髭男dism

※カラオケ音源はこちらからお借りしました。

めちゃくちゃ難しいです・・・今回はじめて1番だけですが通して歌いましたが、まぁ辛い。

強く鳴らすのが難しい音域がずっと続きます。もっと楽に強く歌いたいですが、今の私の実力ではこれくらいが限界です・・・

ではここからこの曲のちょっとした解説をしていきます。

『Pretender』の音域

『Pretender』の主な音域と解説

冒頭でも書いたように、曲で出てくる最高音としてはC5#なので、ここ数年のF5やらG5といった女性歌手の曲でもでてこないような高音域を要求されるわけではありません。

しかしこの曲が難しいのは最高音云々ではなく男性が歌うにはつらい音がサビで頻出することが大きく影響しています。

  1. サビの大部分を構成しているG4#とA4#のトリル的な音程
  2. めちゃくちゃ頻出し、地声的なトーンを求められるC5
  3. 急に行き来することになるG3#とF4

G4#とA4#のトリル

G4# きみうんめいひとじゃ

A4# きみのうんめいのひじゃ

一般男性が歌うにはあまりにもしんどい音域を行ったり来たりしていますね。ちなみに赤文字の「な」は地声的な音色での最高音であるC5です。

そしてこの構成がもう1回あり、サビはこの構成を2回繰り返しますので、つまり1番だけでもこのしんどい音程の行き来を4回も耐える必要があります・・・めちゃムズです( ;◉◞౪◟◉)

地声でC5

C5 ぼくじゃい/つらいけどいめない/いいや/あいな

この曲を原曲の藤原さんのように歌うには、上記の通りA4#からC5までをしっかりと地声っぽい発声で歌う必要があります。

サビ中で1回2回であれば、無理くり音高を当てるというような発声技術でも歌えるかもしれませんが、この曲は地声のようなトーンで発声するC5が1回のサビで7回もあります・・・くそムズです( ;◉◞౪◟◉)

突然のG3#

G3# そのかみに/たったひとつ

ずーっと高い音域だけに居続けてくれたら、高音域が得意な男性であれば歌える曲なんですが、そうは問屋がおろさないわけです。

寸前までG4#やA4#を繰り返し、果てはC5まで出していたのに、同じサビ内で突然G3#という低音域がでてきます。

G4#~C5までがでてくるフレーズとこのG3#の間にはD4#とF4を経由しますが、それでも一気に音高が低くなることには変わりありませんし、なんならこのD4やF4は換声点ど真ん中なので、ここの音程がそもそも難しいという、かなり地獄のようなフレーズです。

まとめ:『Pretender』を歌うために必要な発声技術

  • 幅広い音域を安定して歌えるミックスボイス
    • 換声点よりももっと低い音域までしっかり裏声の下降で訓練する
    • 地声と拮抗できる強さまで裏声を鍛える
  • C5まで地声的なトーン(ベルティング)で発声できる発声の土台
    • C5を強く鳴らそうとするなら、裏声でF5やG5までは効率よく発声できる状態であることが前提条件
    • 藤原さんの声は地声っぽく聞こえるが、決して地声だけでは到達できない高さなので裏声の訓練が必要不可欠

メロ部分では換声点であるE4を経由して低音域から高音域に行き来するようなフレーズが多くありますし、サビ部分は高音域がメインですが、前述の通りいきなり換声点以下の音に急降下するフレーズもあるため、幅広い音域を安定して歌える技術が絶対に必要です。

その上でC5まで地声のようなトーンで発声する必要があるため、この高さまでは地声のような音質(ベルティング)でも強く鳴らす技術も必要です。

つまりこの曲は男性が歌おうとするとスタンダードに超難しい曲ということです。

男性がボイストレーニングをせずにこの曲を歌おうとするなら、キーを2~3つ低くすると歌いやすくなるかもしれません。

ただキーを下げてしまうと今度はメロでもサビでも換声点付近に関わる音高が多くなってしまうため、結局は高い声をだす必要はなくなりますが、非常に不安定になりやすい音域に居続けなければいけないという状態になります。

何をどうやっても難しい曲ということですね笑

こういった難曲を歌えるようになりたい!という方はぜひ一緒にボイストレーニングをしましょう!

無料で体験レッスンも実施していますので、お気軽にお越しください!

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