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『喋れている』から『地声』は出せている?|ボイストレーニング上での定義

ボイストレーニングTips
Image by StockSnap from Pixabay

ここ数日のレッスンで今回の記事のテーマである「喋り声と地声」についての話が立て続けにあったので、このブログでもシェアしておこうと思います。

よく初回レッスンで「地声は普通に喋り声で出せているので、裏声メインで練習してます!」という方が多くいられます。

裏声をしっかりと練習するのは非常に良いです!ただ「喋り声で使っているから地声はさておいてOK」というのは、ある人には正解で、ある人には致命的な不正解になってしまう場合があります。

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喋り声=地声なのか?という話

トレーナーやメソッドによっては、喋れていたら地声は出てるよ~とすることもあるし、喋っている時の声と歌う際の地声は全く別物です!と教えていることもあります。

殆どの場合、換声点以下の音域、つまり地声とされる音域で喋っているわけなので、喋り声=地声としてもいいのですが、ここで重要なのは音域ではなく喉の機能という側面です。

喉の中で声帯を閉じたり寄せたり緊張させるという動きをするものが地声系の機能とされます。なのでいくら普段普通に喋っているつもりでも、これらの機能が十分に働いていないのであれば、それは地声とは呼べないということになります。

つまり人によって喋り声を発する際に、地声の機能が十分に働いている場合もあれば、そうではない場合もあります。これが冒頭に書いた「ある人には正解である人には不正解」ということです。

喋り声が地声になっている割合

この地声の機能を十分に使った状態で喋れている人というのは、私のレッスンに来られる方々だと、男性で60%くらい、女性だと30%くらいの割合です。

つまり男性だと40%程度、女性だと半数以上の約70%くらいの人たちは、喋っている際には地声の機能が十分ではないということです。

私の所には、他所のスクールやメソッドではあまり発声状態が改善しなかったという方が多く来られるので、世間一般だと地声と呼べる喋り声になっているかどうかのこの割合はもう少し高くなるかもしれません。

それでも恐らくですが男性でも半数近く、女性だと確実に半数以上は、ボイストレーニングという視点で見ると地声と呼べない喋り声の方がほとんどだと思います。

喋り声を改善する必要はあるのか?

喋り声の時点であまり地声の機能が働いていないということが分かった、じゃあそれを改善するために喋り声を意識的に変える必要があるのか?というと、これはかなり人による部分が大きいです。

ボイストレーニングで地声を鍛える時間よりも、喋り声を発声している機会が多い・長いという場合は、少し意識して喋り声を変えてあげる方がボイストレーニング的には好転しやすくなる可能性が高いです。

もしそこまで喋る機会が多い・長いわけではないのであれば、ボイストレーニングで地声として別個に訓練していくだけでも問題ないことが多いです。

ただ喋り声があまりにも地声の機能が働いていない状態の場合、恐らくどれだけボイストレーニングに時間を割いても、その効果を殆どスポイルしてしまう状態になっている可能性が高いはずなので、自分はこの状態かも?と思う方はなるべく早くボイストレーナーに相談することをオススメします。

地声の参考

喋り声の範疇ということであれば、上記の記事で取り扱っている地声は少し状態や音色が極端過ぎますが、つまりは声帯がしっかり閉じて、分厚く接触させている状態での発声ということが起こっていて、その状態で発音することができればOKです。

それが出来ていれば、とりあえずは喋り声=地声と考えていいでしょう。

まとめ:喋り声=地声でいいけど、そうなっているかは別

  • 声域でいえば地声の範囲で喋っているから喋り声=地声
  • ただ音域だけではなく声帯がどういう状態で鳴っているかが重要
  • 地声の機能を十分に使った状態で喋れていれば地声
  • ただ結構な割合の人が地声の機能を十分に使ってない喋り声になっている

ということになります。単純に「喋れているから地声は練習しなくOK」なんてことは全くないということです。

そもそも喋り声で地声と認められる状態の発声になっていたとしても、そこからさらに訓練していく必要があります。

裏声の訓練の方が緊急性が高かったり、即効性があるため優先されやすいですが、当たり前にそれと同時に地声もどんどん強化していかなければいけません。

喋り声が地声になってる?とか何か問題ないかな?とお悩みの方はぜひ初回レッスンにお越しください♪

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