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【声を見る】倍音構成で見る発声状態の違い

参考音源付き記事
Image by Thorsten Frenzel from Pixabay

今回は私のレッスンでもよく使用しているアナライザソフトで、様々な声の倍音構成を目で見てみようという趣旨の記事です。

レッスンをしていると時々「倍音が少ないのが裏声、多いのが地声ですよね?」といった質問をされることがあるのですが「そう単純な話ではないです!」と毎回お答えするので、ついでにこの記事で解説しておきたいと思います。

聴感上のイメージと実際に声を作っている倍音構成がどういう風に関わっていて、何をどうすればどういう違いとして現れるのか、色々サンプルを用意したので聞いてみましょう。

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倍音で見る地声と裏声

まずは使用するソフトの見方をザッと解説した画像をご覧ください。これだけでも見れば、なんとなくのイメージはできると思います。

一番左側、つまり音高が一番低い部分で音のエネルギーが強くでているのが基音です。↑の画像では200Hzの少し手前、170Hz付近に濃く色がでているということは、この部分ではF3の高さで発声しているということです。

そして基音よりも高い部分で模様が濃くでているのが倍音の部分です。

倍音と呼ばれるくらいですから、1つ目の倍音は170Hzの倍、つまり340Hz付近にありますね。2つ目は170Hzの3倍ということで500Hz付近に倍音が出ているのがわかります。

また模様の色の濃さは音量・音圧だと考えてOKです。青→黃→赤の順に音量・音圧が増えていると思ってください。

では実際にこういう倍音がでているのがどういう発声か、動画を用意したので聞いてみましょう。

音量注意!

オ母音での緩めの地声発声が上で解説した倍音構成の発声でした。その後、同じくオ母音での緩めの裏声発声に移りましたが、倍音構成はどう変化したでしょう?

裏声は基音ともう一つ倍音が立っているだけです。つまり模様の数、倍音が強く出ている部分が地声と比べると一気に少なくなっているということです。なのでこの動画のような裏声は、あまり倍音が含まれていない発声といえます。

しかしここで「地声と比べて裏声は倍音が少ないものだ」と理解するのは間違いです。次に裏声であっても倍音が沢山含まれた発声を見てみましょう。

倍音の少ない裏声と多い裏声

音量注意!

どうでしょう?動画の冒頭は1つ目の動画と同様の倍音がほぼない裏声でしたが、そこからある操作をしたら倍音が地声ほどではないにしろ、明らかに倍音の数が増えました。

では倍音を増やすために何をどうやって発声を変化させたでしょう?

答えは簡単で声帯の状態はなるべく変えず、喉頭の位置だけを高くしました。それだけで一気に3つ目の倍音と、薄くですが4つ目、そして3000~4000Hz付近にも少し倍音が出ています。

つまり同じ音高で声帯の振動状態はほぼ同じだけど、喉頭の位置(共鳴腔・声道)を変えるだけでも倍音構成は大きく変わるということです。

では次に同じ音高で地声と裏声を出し分けてみたらどうなるのか?見てみましょう。

同じ音高での地声・裏声の倍音構成の違い

音量注意!

この動画を見ても、やはり倍音が少ないのが裏声で、多くなると地声なんじゃない?と思ってしまいますが、上で解説したように。同じ裏声でも倍音が多い・少ないという違いがあるわけなので一概にそれだけで発声は切り分けられません。

となるとどういうことなんだよ!と混乱してきたかもしれませんが、答えは単純で、つまりは倍音構成だけでは地声か裏声どうかというのは判別できないということです。

ここを判別するには声帯の振動状態や接触率というのを分析に含ませる必要があります。

この動画は同じ高さでの発声ですが、倍音が少ない裏声的な発声では、声帯を極力薄く、声帯同士の接触率を低くしようと発声しています。

倍音が多い地声的な発声では、声帯を少し厚めにし、声帯の接触率を高くしながら発声しています。

これらの声帯の振動状態の違いが、倍音構成にも影響しているということです。

まとめ:発声は様々な要素が複雑に絡まり合って構成されている

  1. 倍音構成だけが地声・裏声など発声状態を分類するわけではない
  2. 様々な発声状態で倍音構成は変えることができる
  3. 声帯の振動状態と倍音構成は密接な関わりがある

色々解説してきましたが、内容が複雑すぎて、どう頑張ってもとっ散らかってしまうので、とりあえず覚えておいてほしいことをまとめてみました。

めちゃくちゃ勘のいい方や発声について勉強している方であれば、この記事に書いてあることだけでも「なるほどね~」と理解できると思いますが、ほとんどの方は「どういうことだよ!」って感じになると思います。

なのでとりあえず色々わからないことがあったり、納得できない部分があってもいいので、とりあえず↑の3つだけ頭に入れて練習を続けてください笑

このブログで解説できるのはここまでなので、こういった内容を詳しく知りたい方は是非レッスンにお越しください~♪

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