一定の音域から声がひっくり返ってしまう要因

このブログにコメントで質問を頂いたので記事にして回答してみようと思います。

長年声について勉強していると、今回解説するような「声がひっくり返る」という当たり前に起こることに関してはあまり疑問に思わないのですが、確かになんでこうなるんだ?と思う方も多いと思います。

しっかりと書いている記事もなかったと思うので、今回ちょこっと解説します。

またここで解説するのはあくまで現段階での仮説です。現在科学的に完全に究明できているわけではないのでここで書いたことは今後全く間違った情報になることもありえますのでご了承ください。

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要因その① 地声と裏声の筋バランスが一気に変わるから

低音を出す時と高音を出す時の筋肉とその使い方が違う

裏声?ファルセットとヘッドボイスの違いをおさらい
以前に何度か記事内で少し説明したのですが、今一度しっかり解説しておこうと思います。 いろんな解釈や用語があって中々統一するのは難しいの...

簡単に言えばCTとTAのバランスが変わるからです、についての説明は上の記事にあるので知らない方は読んでみてください。

簡単に言うとこの2つの筋肉群は仲が悪くて、一緒に動かすことが難しい筋肉たちなんですね。

なので訓練をしていないと、低音(地声系の発声=TA優勢)から声を段々と高くしていくと高音(裏声系の発声=CT優勢)に完全にスイッチしてしまいます。

こうなると声はTAを使っている普通の喋り声みたいな声からCT優勢の軽く薄い裏声にひっくり返ったようになります。

要因その② 喉の構造上どうしても動きが急激に変わる

①と同じようなことですがこちらはより物理的な問題

この辺りのお話は喉頭内の筋肉や軟骨の名前や位置が分かっていないと意味不明な文章になってしまうので割愛します笑。

超簡単に言うと喉の筋肉や軟骨の関節部分が動作的にどうしても急激な動きになってしまうからという感じです。

実際に意識して動かすことが出来る範囲での身体の使い方では想像しにくいかもしれませんが、ゆーっくりちょーっとずつ動かしたいんだけど、どうしても大きなアクションになってしまうというのが喉の中で起こっていると考えられています。

基本的には裏返るのが普通です

「どうしても裏返っちゃいます」「当たり前です」

地声系の筋肉と裏声系の筋肉に関しても本来は同時に動かす部分じゃないし、喉の筋肉や軟骨も別に動作的には大きなショックがあっても全く問題ない部分です。

つまり普通に生きていたら全くしなくていい動作をさせようとしてるわけなので、ある程度訓練を積まないと裏返ったり声質が一気に変わるのは当たり前です。

この裏返りをなんとかしようとミックスボイスだのミドルボイスだのなんたらボイスを追い求める人が続出しているわけですが、何度も書いているように○○ボイスという声の種類や出し方はありません。

端的に書いてしまえば地声と裏声の割合で無限に声帯の状態は変わりますので、声の種類も無限に有るということです。

どうすれば裏返らないようになるのか?

ボイストレーニングしてください。

頂いたコメントには裏返る原因と改善方法を知りたいと書かれていましたが、まぁ改善する方法はさんざんこのブログでも書いてます。

つまりは上の要因をクリアする必要があり、クリアするとはどういう事かというと声区融合しかありません。

地声・裏声の筋群を上手く同時に働かせて、喉の内部の動きを出来るだけスムーズにしていく訓練を積むしかありません。

それを避けて練習しても音域的にも健康的にもものすごく制限された中でしか発声できない状態になります。

おわりに

ということで簡単にですが質問に答えてみました。

これからもこのブログ内で書かれていない内容や案外みんな知らないようなことを質問されたら回答していこうと思います。