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声を多く使う方へ|風邪の予防と改善、喉スプレーやのど飴の効果

ボイストレーニングTips
この記事は2014年10月に公開したものを書き直したものです。

毎年寒くなってくるこの時期にこのテーマのブログ記事を書き直している気がします木田です。

風邪や喉の痛みに関する情報なんてのは、このブログよりも圧倒的に詳しく書いてあるサイトが山程あるので、ここではボーカリストやボイストレーニングに勤しむ方々へ向けた情報を書いていこうと思います。

  • ボーカリストとしてライブ活動等をしている
  • ボイストレーニングを日々実践し一日も早い上達を望んでいる
  • ボイストレーナーとして仕事をしている
  • 仕事でよく喋ったり大きな声を使う

というような方であれば、風邪=死活問題です、はいそうです私もです( ;◉◞౪◟◉)

今回は風邪と声の関係について、そしてひいてしまう前の対処法と、ひいてしまった時の私なりの治すコツをご紹介します。

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まず風邪をひくと喉や声帯はどうなるの?

くしゃみや咳でガンガン傷めつけられます

風邪というのは簡単にいえば身体にウィルスが侵入し、それを色々な反応により追い出そうとするときの症状だといえます。

くしゃみや咳がその顕著な症状ですね、そしてこれらは声を多く使う人には超やっかいな症状です。

くしゃみにしろ咳にしろ、声帯はがっちり閉じ物凄い呼気圧で息を吐き出します、この一連の動作が声帯には滅茶苦茶ダメージを与えます。

そしてその状態を長く続けていると声帯が炎症を起こし腫れてきます。そうなると今度は普通に喋ったりするのも声帯が厚ぼったくなっているので声が出しにくくなったり掠れてしまったりします。

その声が出しにくかったり掠れてしまう状態から、無理に声を出そうとし続けると大抵はさらに咳をしたりしながら呼気圧で無理やり声を出そうとします。

そうなるともう負のスパイラルです、最悪の場合風邪は治っても、声は依然枯れているという状態になってしまいます。

しかし軽度の炎症、声帯の腫れであれば、声帯をくっ付けるというアクションが普段より簡単に出来る様になる場合もあります(質量的に声帯が大きくなるので少ない力で引っ付けられるから)。

「風邪気味の方が声が出る」とか「お酒飲んだほうが声が出る」というのはこういう意味なんですね、ちょっとだけ腫れちゃってて少し動かすだけで声帯を閉じるという事が出来ちゃうこともあります。

ただし!その状態で調子に乗って声出し続けたり、大声を出すのは絶対NGです!悪化します!症状が長引きます!

つまり風邪引くと声を出さず黙ってない限り治りにくいor治りが遅れるということです。これは絶対です、どんな対処法でも声を出さないことには敵いません。

風邪をひかないための対処法

常に身体の粘膜を潤わせておく

寒くなってくると水分補給が少なる方が多いようですが、ダメです、身体の水分不足は真っ先に粘膜部分に影響します。

そうつまり咽頭や声帯そのものです。そして乾いてしまった身体の弱い部分にウィルスが付着して風邪に・・・という流れです。

なのでこまめな水分補給がめちゃくちゃ大事ということです、これをやってないのにここから書くポイントを抑えてもあまり意味がないです。

ポイント1. 湿度管理

この時期になると朝起きると喉が痛い・・・とか声がカサカサしてる・・・という場合は、絶対に加湿器をおいたほうが良いです。

↑のようなスチーム式の加湿器であれば、部屋の温度も上げながら加湿することができます(ただお湯沸かして加湿してるだけなので運用には気をつけてください)。

私はメンテナンス性や静音性、そして加湿性能からこういった↓超音波式の加湿器を最近購入しベッドサイドに置いています。

あるのとないのとでは全く違うので、持ってない方は安いものでもいいので買ってみると良いと思います。

湿度の他にも、寝ている間、口が開いてしまっているとかなり乾燥してしまうので、サージカルテープ等で口を閉じてやると起きたときの乾燥やカサカサが防げることがありますので、試してみてください。

ポイント2. 外出時はできるだけマスクを着用

最初に書いたこまめな水分補給が出先でもしっかり出来ているなら、そこまで気にしなくても良いと思いますが、付けておくに越したことはないですね。

会社や学校などの場所でも、許されるならば出来るだけ付けておいたほうが良いと思います。

会社や学校、電車や公共施設の中には沢山の人のウィルスが蠢いているわけなので、出来るだけガードしておきたいですね。

マスクを付けていれば口の中や喉の保温や湿度維持にも繋がります、身体の内側からの水分補給と外側からの保温・保湿、両方できればベストです。

職場や学校で1日の大半を過ごしている方は、このポイント2のマスク着用と、ポイント1の湿度管理を出先でもできるようにするとより効果的だと思います。

風邪をひいてしまったときの対処法

しっかり水分&睡眠をとる

明らかに風邪ひいたわこれ~・・・ってときの対処法も、風邪をひかないための対処法とほぼ同じです。

つまりはしっかりと水分補給して、無理に声を出さず、そして十分に睡眠をとる、これだけです。

私自身の経験としては、今まで風邪をひく度にいろんな薬や漢方、サプリメント等試しましたが、一旦風邪をひいてしまった場合それらで治るまでの時間が短くなった実感はありませんでした。

なのでちょっとでも「これ風邪か・・・?!」という症状が出たときは、速攻で葛根湯を飲みます。漢方じゃなく普通の風邪薬でも同じですが、風邪のひき始めに飲まないと効果はありません。

身体とウィルスとの戦闘が始まってからでは、市販の薬では遅すぎます。ちょっと臨戦態勢かな?という段階で飲まないともう風邪へ一直線です。

ということでもうひいてしまったものは仕方ありません、何度も書きますが、しっかりと水分を摂って、食べられそうならしっかりご飯も食べて栄養も補給して、そして暖かくして十分に寝る、もうこれくらいしか出来ません。

カラオケ/ボイトレは絶対NG

よく風邪の真っ只中の方や、治りかけのクライアントさんがレッスンに来られたり、Twitter上で風邪っぽいけど気にせずボイトレしてるわ~という方を見かけますが、個人的には絶対におすすめしません。

喋るのすらよくないのに、それ以上の空気を声帯にぶつけるなんて正気の沙汰ではありません。

さらに風邪自体は治っても声帯の炎症や喉の腫れ自体は治っておらず長期間声の掠れやガサガサ感が取れないなんてこともかなりの確立でありえます。

ガンガン咳やくしゃみが出ている状態はもちろん、それらが軽く治まっても依然喉は乾燥して声帯は腫れている状態で歌ったり練習すると、声帯結節やポリープなどの病気になることも全然ありえます。

完璧に治るまではグッと我慢して、治すことに専念しましょう。

喉スプレーやのど飴の効果について

症状の緩和には役立つ・・・かも?

何度も記事で書いてたり、質問箱の方にも質問が来ていましたが、のど飴の成分が声帯に直接作用することはありません。

声帯は気管側にあり、飲んだり食べたりしたものは食道に流れるので、のど飴の成分が声帯に直接当たることはないからです。

喉スプレーに関しては咽頭部の炎症を抑えるする効果はあると思いますが、基本的にこの辺りの症状というのは身体がウィルスと戦っているときに発する熱だったりするので、喉スプレーで表面的に抑えても、根本的な解決にはなりません。

ということなので、これらのど飴や喉スプレーというものの効果は風邪や声帯炎など引き起こしてしまった場合、症状の緩和程度にしかなりません。

「◯◯ののど飴はすごく効く!」とか「◯◯のスプレーしたら腫れがひいた!」とかほぼプラシーボだと思います、それらのおかげで症状が軽くなった気がして、気持ちよく休むためにあるものだと考えましょう。

まとめ:ひいてからでは何も出来ない ( ;∀;)

仕事などで声を出さないといけない場合、一度風邪をひいてしまうと中々治りません。風邪の症状は引いても声の枯れや掠れは引き続き治らないということが多くあります。

しかも仕事だと中々声治したいから声出さないです!とも言えないので、やっぱり予防が大事ですね。

その間ボイストレーニングなんてもっての外なわけで、そのきっちり治すまでの時間が非常に勿体無いことになりますので、しっかり予防してヤバイ!と思ったら早め早めに対処していきましょう!

毎年書いていますが、今年の冬も、この記事を読んでくださっている貴方が風邪をひきませんように・・・(。-人-。)