第7回目の【こんな声出せますか?】は、第一回目以来の典型的な裏声のトーンです。吸気での裏声は第三回でも取り上げてますが、呼気での通常発声での裏声は第一回以来です。
もしかしたら前回第七回の薄いミックスボイスが真似できない場合、今回紹介する裏声のトーンを練習すると少し出しやすくなる人も多いかもしれません。
つまり地声と裏声の筋群を同時に使いやすくするためのテンションを作りやすい声です、ぜひ真似してみてください。
太い裏声のトーン
パターン1
まずはいつも通りスタッカート気味に瞬音で出してみましょう。分かりやすいように第一回で取り上げた典型的な裏声のトーンと交互に出しています。
こうやって聞くと明らかに違うトーンですよね、最低限これくらいは差別化できるようになっていればOKです。
真似する時のポイントは
- 無理なく大きめの声を出すつもりで
- 少し暗めの「ア」「オ」母音で
- 裏声を出しやすい音域で
- 喉頭の位置はなるべく低めを維持する
という感じです。
聞く人によっては太さが地声っぽく聞こえるかもしれませんが、あくまで音の鳴り方・共鳴の仕方によって太く聞こえるだけで、声帯の状態は薄いまま、つまり裏声です。
パターン2
次は薄い裏声とトーンを行ったり来たりしてみましょう、これかなり難しいと思います笑
しかしこのパターンのように薄い裏声と自由に行き来できないと、そもそも声帯の厚さやテンションまで変わっちゃってるということで、そうなると恐らく多くの場合裏声と呼べるような声帯の調節になってない可能性が高いです。
同じ裏声としてカテゴライズされる声なので、自由に行き来できないとおかしいわけです。
パターン3
最後に太い裏声のトーンで伸ばしてみましょう。
薄い裏声のように楽にロングトーンができない場合、恐らく声帯の調節が少し地声方向に寄っているか、もしくは太いトーンを作ろうとして息を吹きすぎている可能性が高いです。
薄い裏声よりも喉頭の位置の安定によりしっかり声帯を伸ばすというテンションがかかっているはずなので、少ない息で大きな音になりロングトーンもやりやすくなるのが正解です。
まとめ:強力な裏声
普通に真似してみてください~とか書いてますが、今までのこのシリーズの中で恐らく一番難しいんじゃないかな~・・・ほとんどの人は似たようなトーンは出るけど、全く同じような音色を出すのは難しいと思います笑
今までやってきたシリーズの音色や、そもそも裏声の土台自体が育ってないと、真似しようとしてもいまいちヌケの悪い声にしかならないと思いますが、それでも聞きながら真似しようと色々試してみてください。
これが同じようなクオリティで真似できたら、前回のようなミックスボイスであれば余裕でしょう、またそこからもっと太く強いミックスボイスを出すことも難しくないはずです。
ここに書いてある情報以外により具体的な出し方や練習方法を知りたいという方はぜひレッスンにお越し下さいm(_ _)m