質問箱に来た質問への回答記事です、質問内容はこんな↓感じ。
質問をまとめるとボイストレーニング的に自分の現状の能力がマイナスなのかどうか大雑把に測る方法と、現状からマイナスにしないための方法は?ということですね。
まずは現状の自分の発声状態がこんがらがってないかの確認方法は?という部分から解説してみましょう。
同じような内容でいくつか記事を書いている気がしますが、最初に簡単にまとめておくと
- 地声と裏声をはっきり分けて発声することができるか?
- 分けて出した地声/裏声をある程度自在に操作できるか?
という感じです、これらについて解説していきます。
当ブログではもうお馴染みの『分離』
レベル1:単純な強調対比
1番手っ取り早いのはこの↓参考記事のようなことが出来るかどうか試してみてください。
参考記事の音源だとちょっと地声も裏声も弱いので、もうちょっとしっかりはっきりした地声/裏声でできるかどうかですね。
こういう↓地声と
こういう↓裏声
をゴロゴロ行ったり来たり素早くできるかどうかです。
こういう声と動きが再現出来るのであれば、最低限改善するのに面倒な固着は起こってない可能性が高いです。
ただあくまで可能性が高いというだけです、これが上手く出来ていたとしても、他の音高や音色、声区の動きによってはめちゃくちゃこんがらがってる(固着している)可能性も普通にありえます。
このレベル1も次のレベル2もあくまでめちゃくちゃ大雑把な判定方法です。
レベル2:それぞれの状態で維持&強弱が付けられるか
上で紹介した地声と裏声を狙った音色のままある程度長く伸ばして、なおかつ音量の操作ができるかどうかです。
狙った音色のままというのがポイントです。例えば大きくすると勝手に音色が細くなったり鋭くなるのはNGです、逆に鋭い音色を狙っているのに太く緩い音色になるのもよろしくないです、最初から最後まで同じような音色でできるか試してみてください。
小さい音から始めて大きい音へ、大きい音から始めて小さい音へ、楽々変化が付けられるようであれば、それなりに喉は自由度が保たれている可能性が高いです。
これら↑が全くできないようであれば結構マイナススタートの可能性が・・・
あくまで可能性ですが・・・( ;◉◞౪◟◉)
低い声も高い声もなんだか同じような音色で、音量もめちゃくちゃ小さいわけではないけど、大きくもできないというような状態であれば、ほぼ100%こんがらがっている(固着した)状態です。
こうなると確実にマイナススタートです、酷い場合だと両声区(地声と裏声)が混乱した状態で結びついているため、分けられない上にそれぞれが脆弱になってしまっていることもあります。
切り分けるためにも明確に両声区を出したいけどそれもできない、混合した状態のまま強化して、後から切り離していくという方法もありますが非常に時間がかかります。
ということでこんな↑状態じゃなければ、基本的にはゼロからのスタートもしくはプラスからのスタートだと思っていいでしょう。
現状からマイナスにしないためのトレーニング
色んな状態の声をたくさん出すしかありません
何度も何度もこのブログでは書いていますが、色々な状態の声をすぐさま取り出せるように日頃から出し分けておく他ありません。
基本的に上に書いたような混合した状態や固着というのは、特定の喉の状態で同じような音色の声を出そうと繰り返しし続けた結果でしかありません。
なのでそうならないためには?当たり前に逆のことをすれば良いわけですね、つまりは色んな喉の状態で色んな音色の声を出すということです、これに尽きます。
そのためにこういった↓シリーズの記事を書いているわけです。
細かい解説は抜きにして、とりあえず参考として挙げられている音源を真似してみてくださいという企画です。
ボイストレーニングで重要な『様々な声の素材集め』に便利なシリーズです。
まとめ:あくまで参考程度にとどめてください
どういう状態がマイナスか?ということで書いてきましたが、前回の記事でも同じようなことを書きましたが、基本的にあれこれ悩んで順調な改善が感じられないのであれば、なんらか面倒な状態になっていることがほとんどです。
なのであくまで参考程度にしてください、そもそも「じゃあ自分マイナス状態じゃん!」って気づいて、改善するために色々やったとしても、上にも書いたようにその状態から中々動いてくれないから面倒なわけで、一人で好転させていくのは難しいと思います。
この記事で思い当たることがあった場合、早めに信頼できるボイストレーナーに声を聞いてもらうことをオススメします。