フォームから予約・お問合わせして頂いた後の自動返信メールについて

【随時更新中】ボイストレーニングに関する質問・要望への回答【2024年1月~9月】

質問回答
Image by StockSnap from Pixabay

2024年1月に来た質問・要望への回答です。質問はこちら↓のページからお送りください。

声やボイストレーニングに関する疑問・質問を募集中
数年前まで利用していた質問箱の代わりに、ブログ読者の方が気軽に利用できる質問フォームの解説記事です。...

回答を見たい月のボタンをクリックすると
その場所にジャンプします

スポンサーリンク

2024年1月に来た質問への回答

01月02日分

  • 現在アンザッツを基本として練習しており、地声がC2〜F4で裏声がF3〜G5まで出せるようになりました!ですがアンザッツ3a、3b等の”いわゆるミックスボイス”が出せないのですが、まだまだ喉頭懸垂機構が弱いのでしょうか。声区融合の目安となる、地声と裏声の音域を設けていますか?
  • いわゆるミックスボイスが出せないということですが、おおまかに3つその原因が考えられます。

    1つ目は地声・裏声共に鍛えられていない場合です。

    各声区で出せる音域を書いていただいてますが、それらがまさに『ただ出せるだけ』になっていて、訓練として必要な負荷が掛けられていない、もしくは狙った状態にできていないため、ミックスボイスを出せるだけの足場が全然出来ていないかもしれないという可能性があります。

    2つ目は地声・裏声のどちらか、もしくは両方で鍛え方が甘い場合です。1つ目との違いは、訓練自体はそこそこ上手くできているけれど、融合するにはまだ弱いという状態です。

    アンザッツの中でも苦手な発声、つまり自在性や出せる音域が他のナンバリングと比べて弱いものがあれば、それを徹底的に鍛える必要がありますし、全体的に喉頭懸垂機構の訓練としては強度が低く、中途半端な訓練状態になっているという可能性もあります。

    3つ目は分離した状態での練習に慣れすぎて、各声区の協働が起こしづらい状態になっている場合です。これに関しては、各声区が十分に鍛えられているのに、中々それぞれが繋がらないという状態で、本当に極稀に起こることがあります。

    こういう状態には特定の発音を使ったスケール練習などをすれば、上手く融合を促すことができるので『ミックスボイスが出せるようになる!』みたいなYouTubeの動画などを参考にして真似するだけで、ある程度は取っ掛かりが見つけられるでしょう。

    この3つの中だと、圧倒的に多いのが1つ目、その次に多いのが2つ目です。

    >声区融合の目安となる、地声と裏声の音域を設けていますか?

    私は特にそういった音域での評価は設けていません。地声はまぁ内筋や披裂筋群が主に働き出せる音域の限界があるので、E4~G4辺りまでそこそこの自在性を維持して出せるようには訓練していただきますが、裏声は常により低くまでという感じです。

01月19日分

  • Mrs. GREEN APPLEの曲を歌ってほしいです!青と夏か僕のことをお願いします!
  • 『僕のこと』は最近レッスンで少し取り上げたことがあるので、練習してみて歌えそうなら歌ってみます~

01月22日分

  • 仕事で一日中声を使っています。 仕事終わりはいつも声が掠れて裏声がスカスカになってしまいます。 こういう場合は掠れながらボイストレーニングを継続するのか、それとも違う練習(地声等)をするほうがいいのでしょうか? ご回答頂けますと幸いです。
  • >掠れながらボイストレーニングを継続するのか

    基本的には声が掠れている状態のまま、そこからさらに声を出すというのは絶対ダメです。なので

    >違う練習(地声等)をするほうがいいのでしょうか?

    こっちも良くないです。

    声が掠れる、明らかに出しにくい、出すと喉に痛みがある等の症状がある場合、基本的にできるのは休息のみです。声を出さないというのが最優先です。

    お仕事で声をたくさん使っているということなので、基本的には仕事終わりにボイストレーニングするということ自体をしばらくは休んだ方がいいでしょう。

    ボイストレーニングをしたいのであれば、まずはご自身の喉に傷病がないか病院で診てもらい、問題なければボイストレーナーに声を聞いてもらってください。

    トレーナーから現状の声の出し方に問題がないか、長時間の発声でもできるだけ負担を抑えるためのトレーニング方法などを教わる、というのが間違いない流れだと思います。

01月24日分

  • いつもブログ拝見させていただいております。 現在アンザッツを中心にボイストレーニングを毎日1時間以上はやっているのですが、どうしても5番が上手くできません。

    ブログの記事でも「裏声の下降」の記事や「こんな声出せますか」のカラスの鳴き声の記事を読んではいるのですが、どうしても裏声ではなく余計な閉鎖がかかったミックスもどきのような発声になります。

    4番は参考音源とほとんどおなじような声質で出せていると思っているので5番だけができない状況です。(6番は4番に似た声質になりますがぎり出し分けられていると思います)

    5番のやりかたを重点的に回答いただきたいです。お願いします。
  • 5番難しいですよね~笑

    4番に問題はないとして、5番のみ上手くできないということであれば、あくまで4番を出している途中でちょこっと喉頭を操作するという意識でやってみてください。

    恐らく4番はそこそこ上手く鳴らせるのに5番になると一気にクオリティが下がるという場合、4番と5番にイメージ的な部分に加え、出そうとしている状態にも大きな乖離があることが多いです。

    つまり4番と5番で全く違う出し方にしようとしちゃってるということです。

    どちらも裏声で、番号的にも隣同士なわけなので、めちゃくちゃな乖離があるわけではないです。主な違いはあくまで懸垂機構の使い方により起こる倍音構成です。

    なのでまずは4番と5番をきっちり出し分けて練習するのではなく、4番をしっかり出した上で、その延長線上で喉頭を降下させる動きを徐々に弱めて、がっつり引き上げるまではいかなくてもいいので、4番とは呼べない範囲まで喉頭を操作してみてください。

    こういう練習で徐々に5番を探ってみましょう。

    そして↑のような操作ができない場合、4番がよくない固着をしちゃっているということなので、しっかり4番を出す練習と、そこから少し音色(倍音構成)を変える練習を同時に進めてください。

2024年3月に来た質問への回答

03月22日分

  • 質問失礼します。 現在純粋な裏声を練習しているのですが、ブログで説明されていた「純粋な裏声のタネ」までは出せるのですが、そこからいわゆる純粋な裏声への移行が出来ません。よろしければ何かアドバイスしていただけたら幸いです。
  • 意外とあの『裏声のタネ』の方が難しいという話はレッスンをしてるとよく聞くのですが、質問者の方は逆なのですね。

    恐らくポイントはこの『裏声のタネ』が、記事にもあるように声帯の動きがほぼない状態でできているのか?ということです。

    記事では詳しく書いていませんが、実はあの『裏声のタネ』の状態は、ほんの少しだけ声帯を開く動きをすることでも、同じような音色で鳴らせます。

    参考音源は声帯への司令を0にして、ただ息が流れている状態です。なのでそこから息の量だけを調節してやると、声帯がひとりでにひっつくような動きが起こります(ベルヌーイ効果)。

    なので質問者さんが『裏声のタネ』をどちらの状態で鳴らせているかによって、解決できるかもしれない方法が変わるということです。

    声帯の動きがほぼない状態でできているのであれば、上記の通り、息の量を調節してみてください。このとき当たり前ですが、息の量を変えるのと同時に声帯にまで動きを加えないように、あくまでほんの少し息を足す、くらいの感覚でいいと思います。

    声帯を少し開いて鳴らしている状態の場合、こちらのパターンで純粋な裏声に移行できないのであれば、かなり声帯を開大する動きが入ってしまっている可能性が高いため、この場合は息を減らすことによって、声帯の緊張を少しづつ抜いていく必要があります。

    どちらにしても、この『裏声のタネ』の状態は、鳴らすだけなら息の量はかなり少なくて済むはずなので「意外と大きな音で鳴っていないか?」や「あまりにも音を持続するのが難しくなっていないか?」などの点に注意しながら探ってみてください。

2024年4月に来た質問への回答

04月22日分

  • ボイストレーニング独学者の方の声を聴くと、多くの方が内筋が固着して重ための声になっているように感じました(自分もそうでした)

    その為、裏声系のアンザッツが弱いと判断し、ボイストレーニングの半分以上を純粋な裏声やアンザッツ4を行うようにメニューを変えたところ、かなり声が軽くなりました

    特定のアンザッツをメインに行うことは推奨されず、全てのアンザッツを満遍なく行うことが推奨されますが

    歌を歌う際に地声系の筋肉がある程度アクティブになる関係上、多くの場合は裏声系のアンザッツをメインに行った方が失敗が少ないように思うんですが、木田先生はどう思われますか?

    また、純粋な裏声やアンザッツ4などを多く練習し続けた場合、どういったリスクが考えられますか?(地声の虚脱など)
  • >多くの場合は裏声系のアンザッツをメインに行った方が失敗が少ない

    この質問へ正確な回答をするには、どういう前提なのかというのが重要になります。

    まず『純粋な裏声やアンザッツ4などを多く練習し続けた場合』という部分の『多く』がどの程度なのかです。

    練習内容の90%以上を裏声だけにしているのか、それとも70~80%くらいに抑え、地声を多少でも触っているのかで、結果が大きく違ってきます。

    そして上記の練習の割合と合わせて、生活の中でどれだけ声を使うか、つまり喋り声として地声を使っているかによっても条件が変わります。

    社会生活の中でそこそこの強度で頻繁に声を使う人(特に男性)の場合、練習を裏声に100%寄せても、全く問題なく順調に好転していくことが多いです。

    つまりまとめると『人による』ってことになります。それらを前提として以下の回答です。

    >純粋な裏声やアンザッツ4などを多く練習し続けた場合、どういったリスクが考えられますか?

    これも練習の内容によります。

    裏声系の練習だけでも、低音域(地声の声区含め)までしっかりアンザッツ系統の裏声、つまり調整された、強化された裏声の状態で下降できているのであれば、そこまで大きな問題は起こらないことが多いです。

    ただ中~高音域しか鳴らしていない、それも4番だけしか触っていないという状態であれば、書かれているように地声の虚脱、というか披裂筋郡が高い強度(声帯を厚く触れ合わせたまま維持する)に耐えられなくなるということは起こり得ます。

2024年7月に来た質問への回答

07月11日分

  • 最近融合トレーニングを頑張っている20代男性です。 質問ですが、融合を始めたての頃は地声感や軽さが無くてもそんなに気にすることは無いでしょうか? これまで地声と裏声を自分なりに強化したつもりでいましたが、どうしても裏声っぽいなぁとか地声で引っ張ってしまう時があります。
    これらは融合が進むことによって改善されると考えて良いでしょうか?

    あと、いつも記事楽しく読ませていただいてます!ありがとうございます!

07月23日分

  • いつも楽しくブログ拝見しております。

    当方コロナ禍の時期からオンラインレッスンを始めたボイストレーナーなのですが、レッスンを行う機械についてお聞きしたいことがあります。

    現在motu m2というオーディオインターフェイスを使用しているのですが、生徒さんによって声が非常に小さくしか聞こえないことが多々あり非常にストレスな場面があります。
    生徒さんに音声ボリュームを上げてほしいと伝えてもすでに最大になっているらしいのです。

    この場合当方のオーディオ機械に問題があるのでしょうか、それとも生徒さんの方に問題があるのでしょうか。
    当方に問題がある場合オーディオインターフェイス本体が悪いのか使い方が悪いのかご教授いただきたいです。

    乱文失礼いたしました。

2024年8月に来た質問への回答

08月06日分

  • 私は裏声のトレーニングをメインに、1年半ほどボイストレーニングをしています。
    扱える音域もかなり広がり、練習でもhiGまでなら苦なく扱えるようになりました。

    しかし、裏声の練習を20分もすると翌日に疲労が残り、高音が出しにくくなります。
    1日休むと回復します。

    普通に歌ったり、地声系の練習では1-2時間程度なら翌日に疲労が残ることはなく

    初めは裏声の筋力が脆弱なため、練習していく内に改善されるだろうと考えていましたが、なかなか改善される気配がありません。

    扱う音域や声の負荷も高くなっているため、仕方ないのかなとも考えましたが、20分程度の練習で翌日に疲労が残るものなのか?とすこし疑問に感じています。

    こういった事はよくあることでしょうか?

    また、木田先生は長時間の練習(1時間程)を推奨してると思うのですが、練習時間と疲労管理についての考えをお聞かせいただきたいです!

08月31日分

  • アンザッツを中心にボイストレーニングをやっています。普段は地声を張り上げてしまいます。裏声は綺麗には出せます。(もののけ姫のような音質)
    以前体験レッスンで裏声の芯を抜いた息漏れのような音質が、まだ自在性が上げられると木田さんにご指摘を受けましたので、低音域のなるべく純粋な裏声を出す練習をしてだいぶ出来るようになりました。
    ですが、やはり地声と裏声が水と油のように融合しないです。

    YouTubeで、息漏れの地声から息漏れの裏声に圧を加えず(息漏れを維持したまま)移行するという練習を見かけて試してみましたが、全く出来ないです。具体的にはどうしても加圧してしまい芯が出てしまいます。加圧しないようにすると息の勢いで吹き開けてるような形になります。

    これが出来ないことが原因でしょうか。
    れともこれは結果であって他に原因が考えられますでしょうか。
    長文失礼しました。
  • 私のレッスンを受講していただいたのであれば、その時ご説明しているはずですが、純粋な裏声がいくら上達したとしても、地声と裏声が勝手に融合していくことはありえません。

    純粋な裏声はあくまで声帯の使い方を整理して制御するために行う訓練です。

    純粋な裏声だけを練習していて「地声と融合できない」と仰られているのであれば「そういうものですよ」ということになります。

    地声との融合を目指すのであれば、そこから声帯にかかる負荷を増やし、それに耐えられるように声帯の接触率を高めて、地声の振動状態に近づけていく必要があります。

    まずはこの辺りの記事を参考に練習してみてください。

    というか冒頭に書いた通り、純粋な裏声だけでは融合はおろか裏声の訓練としてでさえ強度が低いということは確実にお伝えしているはずなので、この辺りの理解ができていないということであれば、私じゃなくても構わないので、信頼できるボイストレーナーのレッスンを定期的に受講して、コンスタントに練習を精査してもらうことをオススメします。

2024年9月に来た質問への回答

09月01日分

  • 疲労の記事を読んでの質問です!
    ボイトレで筋トレ的な要素もあると考えるのは間違いですか?

    フースラーは自由な声を手に入れるため様々な筋肉を鍛えますが、筋トレでは鍛えたい部位の筋肉を追い込み数日休ませるのが基本です(小さな筋肉なら翌日には回復するというのは間違いだそうです)
    ボイトレに筋トレ的な要素があるなら強い負荷を与えて数日かけて回復させる練習方法は効率的に思えました
    楽器の練習のような要素の方が大きいということですか???

09月11日分

  • 元々裏声が弱く、裏声の練習を続けた結果、hiB以後の高音裏声は綺麗に出るようになりましたが、低めの方の裏声にはすこし地声のような重さが混ざってしまいます

    ミックスボイスでも同様にmid2F-2Gより、hiB-hiC付近の方が体感的に軽いんですが、こういった事はよくありますか?

    現在は、裏声の純度を高めるために高音での綺麗な裏声から降ろしてくる練習をしていましたが
    吸気裏声だと地声の重たさがないことに気付き、吸気裏声の練習を多めに取り入れています
  • >mid2F-2Gより、hiB-hiC付近の方が体感的に軽いんですが、こういった事はよくありますか?

    バランスよく地声・裏声が鍛えられ、裏声の土台が育っているのであれば、換声点付近の発声であっても、所謂「地声的な重さ」を伴うということはありません。

    >低めの方の裏声にはすこし地声のような重さが混ざってしまいます

    この文章に今回の質問の原因と解決策が示されていると考えられます。

    この一文から察するに、そもそも非常に重要な低音域の裏声の訓練段階で地声が混ざってしまっており、発声の土台が育っていないのだと考えられます。

    なので換声点付近の音域で地声と裏声が協働するのではなく、地声が優勢になり重さを感じるのでしょう。

    解決策としましては、まずは裏声の純度です。

    高い音域で綺麗に鳴っていたとしても、地声の関与が最小限であるかどうかということが重要です。

    そしてその純度の高い裏声をなるべく低い音域まで下ろせるか、こういった地道な訓練を徹底的にするしかありません。