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【質問回答】出来るだけお金をかけずに無料の情報だけでボイストレーニングの効果を出せるか?

ボイストレーニングTips

さてさて今回も頂いた質問にお答えしていきますよ?今回のテーマは出来るだけお金をかけずにボイストレーニングの効果を上げられるか?という所です。

まぁこの記事で講師である私自身が「全然出来ますよ!」って言っちゃったら仕事なくなるので笑、あくまで何らかの事情によりお金を使えない方へ向けた出来る限りのアドバイスになります。

とりあえず質問文を見てみましょう。

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まずは質問内容を確認

ご質問の内容 ご質問者様:男性 りょうへい さん

初めまして木田先生、りょうへいと申します。

いつもブログ拝見して勉強させて頂いています。

質問させて頂きます、無料で大量の情報を公開されている木田先生にお聞きするのは失礼だとは思うのですが、ネット上で無料で公開されている情報だけでボイストレーニングをして効果は出るのでしょうか?

様々な情報がありどれが正しいのかすら分かっていない状態ですが、そんな状況でも情報次第ではしっかり効果は出ますでしょうか?

木田先生のレッスンを受ければ1番だとは思うのですが、学生の身分ではボイストレーニングにお金をかけることが出来ません。

質問文自体はもっと長く書いて頂いてたのですが今回回答する内容とリンクしない部分をカットしています。

ネットの情報はまさに玉石混交

うそはうそであると見抜ける人でないと云々とはよく言ったもので

近頃本当に増えてきたように感じるのがボイストレーニングにインスタントな考えを持ち込もうとする動きが非常に多いという事です。

ボイトレに関して調べればそれはもうよく出てくる

  • コツを掴めば~云々
  • 1日30分で~云々
  • 30日間で~云々
  • 半年間のレッスンで~云々
  • 2年間のレッスンで~云々

等など・・・こんな文言ばかり出てきます。ここらではっきりしておきます。

これら↑の文言は全くの妄言だと断言します。

短期間で簡単に習得できるスキルでは全く無い

ということです。声は基本的には誰しもに備わっているものなので、簡単に捉えられがちですが音楽というジャンルに限っていえばその他の楽器よりも習得するのが厄介なスキルだといえます。

音を鳴らす楽器自体が体の一部で、音が鳴っている所が見えないからです。

喉の使い方を訓練するのはなぜ難しいのか?

ギターであれば弦が錆びていたり切れていれば見れば分かります、弦を上手く押さえられずに音が鳴らない場合はそれも目で見ればミスをしているということは初心者でも理解できます。

しかし声がそうはいきません、狙っている音が出ない場合

  • 楽器自体(喉の筋肉や共鳴)に問題があるのか
  • 指の操作(声の場合は息使い)に問題があるのか

というのが初心者では絶対に分かりません。これがボイストレーニングを一人で行う際の難易度の高さです。

声を楽器としてみたときに他の楽器と比べて何が違うのか?その難易度の差は?
今回は少し短いですがよく聞かれる又は勘違いされている声とその他の楽器(ギターやベースやピアノやドラム...

目で見えないからこそ音で判断する力が必要だけど・・・

例えばYouTubeで「ミックスボイス」と検索すればそれはそれは大量の動画が見つかるでしょう。それらの中では「ミックスボイスはこうこうこういうコツがあって?云々」という情報と共に投稿者のデモンストレーションがあると思います。

ただ何度も書きますが、声は鳴っている所が目で見えません。

その投稿者の声が本当の意味で自由な喉から出た声、「ミックスボイス」なのかは恐らく耳の良いボイストレーナーしかわからないでしょう。

そしてYouTubeで投稿されているボイストレーニング関係の動画の中で本来の意味での声区融合がされていてしっかり訓練がされている喉でデモンストレーションを行っている動画というのは私は両手で数えるくらいしか見たことがありません。

それ以外の動画は失礼ですが有象無象です、出している本人自身がどういう喉の使い方で声が鳴っているのか分かっていない、混合状態で発声しているのが99%です。

声区融合(ミックスボイス)に絶対必要な3つのステップ
最近ミックスボイスに関する考え方や訓練方法等が見直されてきたといいますか、やっと昔ながらのクラシカル...

ここまでの内容の簡単なまとめ

  • 「短期間で」「コツを掴めば」というのは嘘
  • 喉って使い方訓練するのめっちゃ難しいんやで
  • YouTubeの動画とかも当てにならんのやで

という事ですね。さてどうしましょうか?ネットの情報のみではやっぱり無理なのかしら?

やっぱりお金を使わずというのは無理です

正しい知識が書いてあるコンテンツ自体はあります

正しい声区融合のための知識を公開しているサイトは数少ないですがあります、ただそれを体得するためのトレーニングメニューきっちり提示しているサイトはありません。

文字だけで書かれていてもそれがどういった声なのか?なにを意識すればいいのかという部分まで突っ込んだコンテンツは私は見たことないですね?

というかそれがきちんと文字と音声や動画で公開出来る実力の方は、ネット上でそんなことしてもメリットが無いですから。それやらなくても生徒さんは集まるでしょうしね。

なのでやっぱりお金を使わずに正しい方向に声を育てていくのは難しいですね。

出来るだけローコストにするのであればやっぱりボイトレ本や書籍を買いましょう

何度もこのブログで書いているように、きちんとした声区融合のステップを学べるボイトレ本はYUBAメソッド関係のものとフースラーメソッド系のものしか私は知りません。

どちらもきちんと声区融合の3ステップ、つまり

  • 声区の分離
  • 声区の強化
  • 声区の融合

がきちんと収録されています。ここで紹介している以外のボイトレ本はこのステップがきちんと分けられておらず、いきなり声区の融合からやらせようとしているものがほとんどです。

そうなると大抵声が混合状態となってしまい、融合までの期間が長くかかってしまいますので注意です。

↑の3冊はがっちり声区融合のためのトレーニングがしっかり収録されておりどちらもCDかDVDが付属されているのでそれを聞いて真似ようとするだけでも、ネット上に転がっているわけのわからない情報で試行錯誤するよりも段違いに成長できると思います。

独学をする上で1番重要なマインドの部分

何度も言いますが簡単に出来ると思わないことです

そもそもが質問者の方だけに言うわけではないですが、発声というもの自体に関して考えがゆる?いからなんとか自分一人の力で出来ないかな?という思考になっちゃうと思うんですよ。

そしてそんな思考をしちゃう原因はやっぱりネットや書籍で「コツを掴めばすぐ出来る」とか「1日○分○○日間で」という文字を見すぎているからだと強く感じています。

上で紹介した本のメソッドの源流となっている方法を確立したのがコーネリウス・リードやフレデリック・フースラーという発声訓練教師です。

この偉大な発声訓練教師たちが現在のボイストレーニングの全ての源流になっているメソッドを創りだしましたと言っても過言ではありません。

そして過去の偉大な訓練教師たちは全員声が喉が自由になるのは、正しい訓練を積んだとしても6年以上かかると言っています。

「最新のメソッドだとそれを短縮出来るはず!」

と思う方も多いと思います、そうですね上の発声訓練教師たちが推進していたのは17世紀に出来た声区融合のための訓練法ですから、はるか昔の技術です。

そんな昔に出来た理論が科学力が進化した今現在も通用するの?と思う方が大半だと思いますが通用します。

そして発声技術の訓練方法はこの17世紀の段階で既に完成されていたのだと思います。

そこに回帰するような流れが現在のボイストレーニング界にも出来かけているように感じます。17世紀以降に出来たボイトレメソッドで声が育たなかった人達が多くいるのが事実です。

そして私自身も初めてボイストレーニングを受けたときに習っていたメソッドは17世紀型のメソッドはなく、それから5年以上そのメソッドを習い続けても声が本当の意味で自由になった体感はありませんでした。

それからきちんと声区融合の3ステップを実践するメソッドを始めて、やっと声が自由になりかけているな?と感じています。

ここまでの内容のまとめ

  • やっぱ発声訓練ってめっちゃむずいんやで
  • 本買ってやるならYUBAメソッドおすすめやで
  • ネット上の虚言に洗脳されたらあかんで

ということですね。

まぁここで終っておいても良いのですが、あまりにも実践的な事が書けていないので、次に何も買わなくても読まなくても出来るお手軽だけど効果的なトレーニング方法をちょっとご紹介します。

無料で出来る効果がありそうなボイストレーニング方法

小難しい知識は抜きにしていろんな声を出す

どんなメソッドのトレーニングでも共通するのは

今まで使われてなかった喉の筋肉があってそれが声作るのに必要なんで意識的に使って鍛えましょう

って事なんですね、これは声区融合の訓練手順の中でも一緒です。

なので滅茶苦茶簡略化しちゃえば、日常生活では出さないようないろんな声を出せばかなり良い喉の訓練になります。

例えばこんな感じです

  • 喉頭の位置を下げて地声・裏声を出す
  • 喉頭の位置を上げて地声・裏声を出す
  • 思いっきり息漏れのある地声・裏声を出す
  • 出るだけはっきりしたトーンで地声・裏声を出す

といった具合ですね。これだけでも全くの初心者がやろうとすると難しいと思います。

注意点は喉が痛くなったり声が掠れるのはダメって事です。

逆に言えば喉が痛くなったり思いっきり声が枯れない限りどんな声を出しても訓練になります。いろんな声色で地声・裏声を出してみましょう。

後は動物の鳴き声の真似をするのもいいでしょう。猫やら犬やら羊やら牛やら。

こういう声真似も日常生活の上では全くやらない声の出し方です。

楽器が無事なら出しちゃダメな音なんてないんです

ただガムシャラに出ないキーを血管浮かび上がらせながら歌い続けるといったような練習ではなく、いろんな高さのいろんな声色の声を出すのが重要です。

「ミドルボイス」やら「〇〇ボイス」を追い求めて練習し続けても効果が出ないのは当たり前です。その声の出し方では動かない部分が本来訓練が必要な部分だからです。

いろいろ試している内にその訓練が必要部分に対して効果的に働く声の出し方が出来るかもしれません、なのでいろんな声を出してみてください。

おわりに

簡単に解説して終わろうと思ってたら予想以上に長ったらしい記事になっちゃった(´∀`*)

ということでまぁここまでいろいろと書いてきたんですが、まぁ習うのが早いと思いますよ。

ここで書いた正しい喉を育てる手段を知っているトレーナーであれば、言われた課題をクリアしていけば声はどんどん自由に出るようになると思います。

では今回はここまで!質問者の方はまだわからない部分がある場合はメールして頂くかこの記事のコメント欄にお知らせください?