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簡易防音室を作る際に調べたこと&感じたことのまとめ

自作防音室の作り方

最近ではボイストレーニングの質問よりも多く自作防音室についてのお問い合わせをいただくので、私が作ったときに調べまくって今後作る方に役立ちそうなことや、実際に作ってみて思ったことを書いてみようと思います。

これまでも制作方法や使用した材料などは記事一覧はこちら↓のカテゴリーページからご覧ください。

参考 自作で簡易防音室の記事一覧

今までの自作で簡易防音室の記事を読んだ前提で書いていきますので、まだという方は一応目を通しておいたほうが理解しやすいと思います。

これまでの記事同様、あくまで人間の声を出来るだけ抑えるための簡易的な防音室を基準にしています。ドラムなどの大きな楽器の音量は考慮していませんのでご注意ください。
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基本的な防音の知識があればOK

吸音材は吸音するだけなので注意

未だに勘違いして吸音材だけ買って、それを部屋の壁に貼り付けて「音が小さくならない!効果がない!」といったレビューを投稿している方が多いのですが笑

防音というのは1.遮音+2.吸音という2つが合わさって初めて防音なんですね~簡単なイメージイラストを作ってみました。

吸音の方は多少音が小さくなりながらも抜けていってますよね、なのでこれだけ使用しても外に出ていく音も、外から入ってくる音も多少小さくなるだけで、劇的に小さくなったりはしません。

単体で効果を出したいのであれば遮音材の方が有効なのですが、このイメージイラストのように音を完全に跳ね返せる遮音材というのは、音楽スタジオやレコーディングスタジオの壁みたいなめちゃくちゃしっかりとした超重い素材で出来たものだけです。

一般的な住居の壁(恐らく鉄筋コンクリート造などでも)でも、完全に100%音をシャットアウト出来ているわけではありません。

ということで現実的なレベルでしっかり防音しようと思ったら、これら2つを組み合わせて初めて効果が出るということです。こんな↓感じですね、吸音材で音を受け止める段階で小さくして、それを遮音材で外に漏れにくくするということです。

ということで、個人がDIYで防音室を作ろうと思っても、遮音は超重要(というかこれが出来ないと防音にならない)なのですが、ここをきっちりしようとしても限界があります、作る上でも設置するという意味でもあまりに重い素材は使えないでしょうから。なのでここは自分の作れるものと欲しい性能を考えて妥協する必要があります。

以上の事を頭に入れて設計すれば、作ったのに音が全然小さくなってないよ~(。>﹏<。)といった失敗は起こらないと思います。まぁ完全な素人の私でもそれなりの性能のが出来たんで今後作るみなさんも大丈夫でしょう( ◉◞౪◟◉)

DIYに自信がない人は出来るだけ作業工程を減らす

使う材料の規格に合わせて設計する

普段から自分で机作ったり本棚作ったりしてるよ~というDIYが得意な方以外は、出来るだけ自分で木を切ったり削ったりしないで済むような設計を心がけましょう。

そもそもそういう作業自体に必要なものも購入しなきゃいけなくなる上に、そういう工具というのは買ってぱぱっと簡単に使いこなせるものじゃないので、そういった道具・工具を使いこなさないとだめな作業工程を作らないという風に考える必要があります。

例えば壁に使用する材料を決めるとき

大きな板材を使おうとした時、ホームセンターなどで置かれている規定サイズの最大は恐らく三六判(1820✕910)が一番多く流通していると思います。

ただこの三六判もものによっては端数が取られて1800✕900というものもあったり、1825✕915というのもあります。たかだか20~25mm/10~15mmの違いなのですが、これが出来るだけ密閉した小屋を作ろうと思ったらすごく大きなズレになります。

また出来るだけ厚みがあり重たい板材が理想ですが、上でも書いたようにあまりに重い素材は組み立てる上でも一般的な住居に設置し続けるという意味でも現実的じゃないので、使用する枚数つまり合計の重量と性能をどれくらいで妥協するのか考えましょう。

個人的な感覚として、壁として一枚だけで使用し遮音材として効果を得られるのは最低15mmの厚みがある合板という感じです。

これ以下の厚みだとあまりにも軽すぎるため、いくら人間の声でも壁自体が振動してしまうことがあるので、出来れば15mm以上の厚みが理想です。

ただ20mmを超えてくると三六判一枚でも20kg以上になってくるので、最小サイズの防音室でもそれが壁面だけでも4枚必要になります、そうなるとその時点で100kg・・・そしてそこに人(自分)と防音室の中に置くものの重量が加わると・・・と考えると、あまりに重いものは使えないというのがなんとなく想像出来ると思います。

木造二階建ての二階に作りたいとか、木造アパートの一階以上の高さに作りたいという場合は特に注意が必要です。

鉄筋コンクリート造の場合はほぼ問題ないと思います、というか設置する際に重量を気にしなくて良いのであれば市販の防音室の購入・設置をおすすめします笑

なのでどのサイズの板材(壁)で作るのかまず決める必要があります。サイズを決めた上でどの厚みのものを買うのか検討し、そのサイズと厚みで設計していくという感じでございます。

とりあえず材料だけ買って後は設計しながら・・・

というのは絶対におすすめしません。半分くらいの確立で計画が頓挫すると思います笑

まずは設計です、何をどう使うのか、それがいくつ必要なのか、等などその他諸々をもう頭から湯気が出るくらい考えた方がいいです。それが面倒くさいな~という人は素直に市販されているものを買いましょう笑

なるべく簡単に作りたい!という場合はサイズを小さくする

高さも幅も削れるところを探す

上で書いた三六判板を使うとなると、当たり前ですが高さが180cmの重たい板を立てながら制作していく必要があるわけで、1人で作る、人手は自分だけで誰にも手伝ってもらえないといった場合は中々厳しい部分が多くなる可能性があります。

どうしても制作出来ない箇所が出てくると、その時点で計画は頓挫してしまうので、そういった部分を懸念される人も多いと思います。

なのでそこをクリアにするには、作るサイズを小さくするという方法がおすすめです。

三六判をそのまま立てて使うんじゃなくて、1600mmの高さにするだけで制作の難易度は一気に下がります。この高さだと限られた人しか防音室内で立ち上がることが出来ませんが、中にデスク等を置いて座って使用することを考えているのであれば、高さが1600mmでも問題ありません(ちょっと圧迫感はあると思いますが)。

この辺りの防音室として使用する上での最小サイズはだんぼっちが参考になるかもしれません、使用している写真なども多く上がっているので、作る際は調べてみるとイメージが掴めると思います。

既製品を部分的に使う

大きさを小さくするというのと組み合わせる形になりますが、そもそも骨組みを作って~そこに壁を貼り付けて~という工程が難しそうとか面倒くさいという場合、そもそも家にあるものでそれらをカバー出来ないか探してみてください。

私が当初使えそうな既製品ということで考えていたのは

  1. 物置
  2. ロフトベッド
  3. 簡易仮設トイレ
  4. クローゼットを改造

などです、しかしどれも、そもそもそれ自体が高かったり、部屋に設置するには色々面倒くさそうなことがあったりと、まぁ最終的に全部一から木材で組み立てたわけですが笑

これら以外にも色々頭の良い人は思いつくかもしれないので、探してみるのも手です。

最近思いついたのはこういったデスクを買って、それに直接使用する壁材を貼っつけてしまうのはどうだろう?というものです。

これだったらそもそも箱っぽいのは出来上がっている状態なので、幾分簡単かもしれません。でもまぁドア部分の施工だったりも考えないといけないので、本気でこういったものを使用するにしても頭から湯気が出るくらい考える必要がありそうです。

考えるだけ考えたら後は一気に組み立てる!

ダラダラやってるとどんどんしんどくなって・・・

ある程度組み立てた段階で「これくらいならまだ解体するのも楽だ・・・」と思ってしまい計画中止となる可能性が高いです笑

私自身は材料を購入して組み立てて完成するまで恐らく3日かかってないです、実質1日とちょっとで一気にババっとやっちゃいました。

ダラダラやっていると完成に期待してワクワクする気持ちがどんどん薄くなっていきますので、作る時は短期決戦がおすすめです。

今回私が作ったような大きさだと特に作るのも簡単ですが、やめるのも簡単なので諦めちゃう人も結構多いようです。

これが部屋一面を自分で防音施工するといった場合は作業し続けないとどうにもならないため笑、嫌でも作業せざるを得ないんですが、小さな小屋だと「ここで止めておけば被害は最小限だ・・・」って考えちゃうんですよね~

手早く作業するためにも綿密な設計図を作る

上で書いたようなとりあえず材料を買っておいて、作りながら~というのをおすすめしないのはこういた理由でもあります。

作業しながら頭も使うなんて素人には絶対無理です、ベテラン大工さんくらいですそういったことが出来るのは。

なので頭を使う作業と体を動かす作業ををきっちり分ける必要があります、だから設計する段階で頭から湯気が出るくらい考える必要があるわけです。

素人だとそれだけ綿密に計画しても、作業途中で「あれ・・・?」という部分が出てきます、実際私自身、作っている際に何度も「こんなはずでは・・・」という部分がありました笑

なのでモチベーションという意味でも、出来上がったものの性能という意味でも、最初にしっかり計画を立てて、材料が揃ったら一気に作業して終わらせるというのをおすすめします。

まとめ:疲れるけど楽しいですよ

自分の頭の悪さが嫌になるくらい色々考えて、作業自体も(というか材料を二階に運ぶのが)死ぬほど疲れましたが、終わってみると楽しかったです。ある程度しっかりしたものが完成したというのが大きいですが。

というか一回作ってみると「あそこをこうしてれば・・・」とか「ここをもうちょっと・・・」とか色々改善点が見えてくるんですよね~

なので暇があれば今あるものを解体して、もう一度作りたいと思ってるくらいです。もう一回設計からやれば今より快適でもっと防音性能が高いものが作れるのに・・・とか思ってますマジで笑

ということで長々と書いてみましたが、分からないことや気になることがあればこちらのページからお気軽にお問い合わせください。私に分かる範囲でお答えしますので( ◉◞౪◟◉)>