2023年2月~6月に来た質問・要望への回答です。質問はこちら↓のページからお送りください。

声やボイストレーニングに関する疑問・質問を募集中
数年前まで利用していた質問箱の代わりに、ブログ読者の方が気軽に利用できる質問フォームの解説記事です。...
回答を見たい月のボタンをクリックすると
その場所にジャンプします
2023年2月に来た質問への回答
02月24日分
- うえーい木田さん見てるー?www
- ( ◉◞౪◟◉)
02月25日分
- 対面レッスンではどういったコロナ対策をされていますか?
- ここ2年くらいは一切対面レッスンをしていない(受付はしています)ので、対策も何もないのですが、再開していたときは、お借りしていたスタジオが非常に広いところなので、距離を1.5m以上離し、お互いマスクをしてやっていました。
02月27日分
- 純粋な裏声がどうしても硬い音になってしまいます。
声が出る瞬間に自分でも喉にプレッシャーを感じるので上手くできていないことは分かります。
木田先生の純粋な裏声に関する記事は全て読んだのですが何ヶ月もこの状態です。
何かコツあるでしょうか。
- 取っ掛かりとして、思いっきり喉頭の位置を落としてやってみてください。
なるべく低い位置のまま、母音を絶対に変えないように、唇に空気の流れを感じれるようにやってみると、良い感じに出るかも?しれません。
- 吸気地声がうまくいきません。
息だけかエッジボイスになります。
木田さんのブログ記事のように話し声のように出せません。
何か効果的な練習はありますか?
- 基本的にやり方はこの記事に書いてあるとおりなので、その他となると、もうイメージ的な方向での意識の仕方しかないですね。
あまりに『地声』をしっかり鳴らそうと意識すると、諸々過剰になっちゃう人は多いので、裏声っぽくても良いから、まずはハミングで息を吸って音がなるかどうかから始めてください。
地声では高いけど、裏声としては低い、つまり換声点付近でやってみると、地声なのか裏声なのか分からない吸気性発声ができると思いますので、まずはそれを探して、そこから下降していってみてください。
02月28日分
- 身体の硬さ、凝り、姿勢などの解消によって発声が上手くなる可能性はあると思いますか?
- 基本的にはYESですが、どちらかというと、発声が上手くなる可能性というより、身体の状態によって発声が上手くできない状態になっている可能性の方があると思います。
ただそういった身体起因の不調を良くしたからといって、喉起因の不調もまとめて良くなることはあまり経験としてありませんね。
整体やマッサージ、鍼などを訓練に取り入れているクライアント様が数名いらっしゃいますが、それによってボイストレーニングでの課題が解決したというのはないです。
2023年3月に来た質問への回答
03月01日分
- 最近YouTubeなどでアーティストがミックスボイスの出し方やその習得方を語っている動画をよく見ますが、どう思いますか?
個人的には中途半端な知識を身につけて後々困る人が増えそうだと危惧しています。
- 面白いテーマなので、また新たに記事にして回答したいと思います。
ここで簡単に回答するのであれば、私もそういったアドバイスだけで練習をするのは、中々に難しいんじゃないかとは思います。
ただ憧れのアーティストもそういう訓練をしていると知れたり、そこからボイストレーニングに興味を持つ人もいるだろうから、全部がマイナスにはならないでしょう。
- 木田さんのブログでも随分前から裏声の下降をオススメしていますし、最近はどのトレーナーも裏声の下降をしろと言っていますが、自分的にあまり効果を感じません。
普通の音階でチェストからヘッドに繋いでいく練習の方が声に進歩を感じます。 自分は何かおかしいのでしょうか?
- 効果を感じないのには主に2つの原因が考えられます。
1つは単純に裏声の下降という練習方法自体が上手く出来ていないというパターンです。
うちのブログでも何度が書いていますが、必ずクリアすべき条件があります。その条件を無視した状態でいくら下降訓練をやっても意味がありませんし、効果も感じられないでしょう。
もう1つはそもそも貴方の喉の状態が、裏声の下降では練習としての強度が弱い状態になっているというパターンです。
そこそこ発声の土台が出来ている状態なのであれば、裏声の下降だけでは変化が感じられない状態にあるという可能性もあります。
この2つのパターンが複合されている可能性もありますが、まぁご自身で効果を感じられる練習が見つかっていて、それで毎日進歩していると感じられるのであれば、それをやっていればいいと思います。
03月02日分
- 大きな声を出すことができない状況でボイストレーニングはできないでしょうか?
- 十二分な練習の強度ということを考えれば、大きな声でやった方が良い練習が多いのは確かですが、訓練の初期には大きな声を作ろうとすること自体が余計な緊張を作ってしまう可能性もありますし、どの練習も使いたいパーツを使って、それ以外を緩めておくということができるようになれば、何でもかんでも大きな声が必要ということではありません。
まずはレッスンなどを受けてみて、ご自身の状態と必要な練習、またそれをどれくらいの音量でこなせば良いのかについて整理してみるといいでしょう。
- 地声のアンザッツをやった後に裏声のアンザッツを出そうとするとむっちゃ出しにくくなります。 これって普通のことですか?鍛えていけば地声も裏声も変わらず出せるようになりますでしょうか?
- よく起こることだと思います。
鍛えていけばいくほど、地声・裏声の純度が高まり、お互いの要素が分けられていくということなので、いきなり切り替えようとすると出しにくいのは、どの段階でも起こり得るでしょう。
03月03日分
- 部屋でボイトレしたいので防音スペースを作ろと考えているのですが、一から防音室を作るのは無理なので、押入れを改造して作ろうと思っています。
木田さんは防音室を自作されていたようなので何か作り始める前に注意事項などあれば教えてください。
- よく押入れやクローゼットを改造して防音加工する際に、元々の壁に直接遮音シートを貼り、その上から吸音材を貼って完成としている人が多いのですが、これだとあまり意味ないです。
面倒でも木材で枠を作り、その中に吸音材・断熱材を入れ、裏表を遮音シートよりも重量のある合板や石膏ボードで蓋をして作る壁で覆うというのがベターです。
重要なのは遮音シートだけでは対した遮音効果はないということを肝に銘じておくことです。
あくまで遮音シートは他の素材と合わせることで少し遮音効果を高めてくれるだけのものなので、それだけではほぼ意味がないということを頭に入れて、押入れを加工すると、狭くはなると思いますが、DIYでもそこそこの防音効果を見込めると思います。
- 声を出さずに喉仏を上下に動かすだけでもボイストレーニングになりますか?
- 顎や舌などが過剰に介入することなく、喉頭を上下させられるようにするのは、ボイストレーニング的にはありです。
ただそれだけやってても、当たり前ですが発声能力自体が向上するわけではないので、その動きと発声を繋ぎ合わせていく訓練が必要になります。
03月04日分
- レッスンに来た生徒の悩みに対して全く改善策が浮かばないことってありますか? そういうときってどうするんでしょう?
- 今のところ、幸いですが全く方法が思いつかないということは経験したことがありません。
改善するのが非常に難しいだろうな~と思うことはあっても、信じて練習を続けてくれれば何とかなるであろうという状態のクライアント様しか会ったことがないです。
ただ何らかの怪我や病気などによって引き起こされている、発声の不調などは当然ボイストレーナーではどうすることもできないため、そういう時はそのままお伝えしています。
例えばヘビースモーカーのクライアント様がいらっしゃったときは、咳をすることで喉頭や声帯が炎症を起こして鳴らしにくくなっている場合、まずはタバコの本数を減らして咳を減らさないと、いくらボイストレーニングをやっても非常に効果が出にくいですよ~とかは何度かお伝えしたことはあります。
- 押入れ防音について質問した者です。早速ご回答していただきありがとうございます!
作りだす前に木田さんに質問してよかったです、というのも木田さんが回答したような、壁に遮音シートをタッカーで貼り付けようと考えていました…
何度も質問して申し訳ないのですが、木田さんだったらどういう風に作るか改めてお聞きしたいです。
回答されたような壁をどうやって押入れの壁自体とくっつけるのかなどを詳しく知りたいです!
- 以前に防音室の作り方に関しては記事にしてまとめていますので、まずはそちらをしっかり読み込んでいただけたらと思います。
ただ元々あるスペースに防音加工する方法などは紹介・解説していないので、また今後防音に関するまとめ記事的なものを作ろうと思います。
それまでしばらくお待ち下さい。
ちなみに押入れの壁に防音壁を固定する方法はいくつかあって、元から防音壁自体をL字で制作し、それを押入れに接地するか、押入れの中にラブリコと呼ばれる天井と床を突っ張るようなものを使って柱を立てて、そこに新たに壁を制作するかなどです。
03月05日分
- ミックスボイスで歌っていると、曲中でファルセットにする部分がそうならず、そのままの声質でしか歌えません。
木田先生がTwitterで歌っていた曲のように、曲中でファルセットにする部分と強くする部分の歌い分けが全然できません。
これはミックスボイスのトレーニングをしていけば少しづつ改善するのか、それとも違う練習方法があるのか教えていただきたいです。
- ミックスボイスのトレーニングも必要ですし、違う練習方法も必要ですね。
声区融合を強化しなければ音色として強い声にならないので、当たり前にミックスボイスの練習は必要です。ただその練習の強度や純度を高めるためには声区を分離し強化するというステップが必要です。
また歌っている時の声音が、変えようと思っても全然変わらないという場合は、もしかしたらよくない固着が起こっているかもしれませんので、気になる際はレッスンに起こしください。より明確に現状とそれを改善するための練習方法をご提示できると思います。
03月06日分
- ボイストレーナーをしています。
今後オンラインレッスンの実施を考えているのですが、ネット回線のことやレッスンに使用する音楽機材のことなど、わからないことがわからない状態です。
木田先生のブログでもオンラインレッスンについての記事はいくつか公開されていますが、もう少し詳しく解説していただくことは可能でしょうか?
自宅のネット回線がレッスンに適しているのか、音楽機材の選び方など、本当に何もわからない初心者に向けて解説していただきたいです。
不躾なお願いで申し訳ございません、よろしくお願いいたします。
- うーん・・・今公開している記事よりも詳しくとなると、本当にめちゃくちゃ初歩的な部分から徹底的に解説する必要があるので、対応する記事を制作するまでかなり時間がかかると思います。
しばらくお待ち下さい。
細かい疑問・質問であれば、今回のようにフォームからお送りいただければお答えできるので、都度都度ご質問頂く方が早いかもしれません笑
03月07日分
- 確定申告は終わりましたか?
- 先日終わらせました~
03月09日分
- 初めてボイストレーニングを受けようと思っているんですが、月に何回受けるのがいいでしょう?
毎週受けるのがいいとは思いますが金銭的&時間的に余裕がなく、月に二回か三回が限界です。
これくらいの回数でも成長できるでしょうか?
- 全くの初めてということであれば、なるべく間隔は詰め気味の方が無難ですが、皆さん色々と事情がありますから、何が何でも月に何回以上は受講して欲しいとはうちではお伝えしません。
ただ訓練初期は状態が変わりやすいことに加え、そもそもやってほしい練習が上手くできているかがわからないため、少しレッスンの間が空くととんでもない状態になっているということが時々あります。
なので頻繁にご自身の状態や、練習の仕方をチェックしてもらえる環境かどうかが重要です。
うちではメンバーチケットをご購入いただければ、無制限のチャットでのサポートがありますので、そちらを上手く利用していただければ、月に2~3回でも順調に成長していただけています。
03月10日分
- こちらのホームページは非常に見やすいですが、木田さんご本人が管理しているのでしょうか?
そのための専門的な勉強をされていますか?
- サイトの制作・管理は私個人でやっています。そのための勉強ということであれば、学生時代に少しやりましたが、全く身になっていないので、完全に手探りでやっています笑
ある程度はネットで検索すればわかるので、やりたいことや困ったことがあれば、都度検索して対応しているという状態です。
- 先月回答されていましたが、自分も吸気地声がなかなか出ません。
記事での解説でもハミングでやってみるとありますが、吸気発声は口を閉じでも発声できるのでしょうか?
口を閉じてやろうとすると鼻から空気を吸うだけの音にしかならず、喉で音がなる気配がありません。
やり方が間違っていたらご指摘いただけると幸いです。
- 口を閉じた状態でも吸気性発声はできます。ただ地声の方はちょっと感覚を掴むのが難しい人が多いようですね。
やっぱり実際の声を聞いてみないと、なんとも言えないのですが、空気を吸うだけになるということは勢いよく吸いすぎているかもしれません。
本当にゆっくり、少ない息でも上手く声帯が緊張し触れあえば音は鳴ります。
また吸うという動作になると、途端に意識が喉から口元や鼻そのものになる人が多いので、あくまで音が鳴る場所は喉だということを強く意識してやってみてください。
03月11日分
- 質問箱と同様に、今も全ての質問に、回答しているのでしょうか?
- こんな感じで、今のところ回答率は100%ですね。
03月12日分
- 11日に吸気地声について質問した者です。
頂いたアドバイスに沿って練習していると、ハミングで吸気のフライ音が発声できるようになり、その後木田先生が書かれていた”本当にゆっくり、少ない息で”というのを意識すると、本当に少しですが地声っぽい声が発声できました!
個人的にはまずフライ音を発声し、そこから息をかなり絞って、さらに少し裏声を意識すると地声っぽい音が出せました。
本当にありがとうございました!また迷った時は相談させていただきます!
- おおー取っ掛かりが出来たようで、よかったです♪
ご自身の工夫とそのご説明も大変ありがたいです、これを読んでまた道が拓ける人が増えるでしょう。
またいつでもどうぞ~( ◉◞౪◟◉)ノ
- 明日からマスク着用が緩和されますが、木田さんのレッスンではどう対応されますか?
- 講師である私は常にマスク着用で、受講者の方はご自由にどうぞ~ってスタンスです。
距離もこれまで通り1m以上は離しますし、大きな変化はないと思います。
- オンラインレッスンに使用する機器についての記事を読んだのですが、マイクについて質問があります。
現在OBSBOT Tiny4Kというウェブカメラを使用しているのですが、このカメラに付いているマイクでレッスンは可能でしょうか?
テレカンをしていても画質は非常に良いと言われるので問題ないはずですが、音質は指摘されたことがないのでわかりません。
ご回答いただければ幸いです。
- YouTuberにあるレビュー動画などでマイクの性能を調べてみましたが、音質自体は良さそうですが、音圧がボイストレーニングの音量に耐えられるかどうかがちょっと疑問です。
一度そのカメラのマイクで、そこそこ大きな声を出したものを録音してみてください。
喋り声の1.5倍~2倍以上の音量で地声と裏声を発声してみて、録音したものがしっかり音割れやビビり音がなく録れていたら、それでもレッスンは可能だと思います。
03月14日分
- 朝昼は仕事でボイトレができず、夜も帰ってから発声するのは家の構造上難しいです。
寝る前に少しハミングで歌をうたうなどはしていますが、これでは成長できませんよね?
短時間で大きな声を出さなくても成長できるボイトレはありますか?
- 現在の発声状態によりますが、恐らくハミングだけで鼻歌的に歌っているだけでは中々好転しないでしょう。
短時間で声量を出さなくても効果的な練習方法ということですが、これもかなり個人差がありますし、どの練習も強度を上手くコントロールできれば、小さめの声量でも効果がでます。
ここでいくつか練習方法をご紹介したいのは山々なのですが、貴方の今の状態によっては、小さめの音量でやるということが結構致命的な固着を生む可能性がありますので、まずはレッスンを受けてみて、状態を明確にしその上で1番効果的且つ小さめの音量でできる練習方法を紹介してもらうのが成長するための第一歩だと思います。
03月15日分
- 歌うことを考えるとタバコは吸わないほうがいいでしょうか?
- 3月4日分の1つ目の回答でも書いていますが、タバコを吸っているからという理由だけで、いくらボイストレーニングをしても上手くならない可能性があるくらい、まさに百害あって一利なしです。
長く歌いたい、着実に成長したいということであれば、難しいことは理解していますが、是非止めることをおすすめします。
03月17日分
- ツイッターで仰っしゃられていた鍵盤を使っての訓練を取り入れてから、カラオケの精密採点の点数が80前半から80後半~90前半くらいまで上がりました!ありがとうございます!
- おお~おめでとうございます~!
私自身も、鍵盤を使っての練習をし始めてから結構急激に上達した覚えがあるので、やっぱり万人におすすめできる練習方法ですね~♪
03月25日分
- 木田さんのレッスンは今月は1回、次の月は3回など月毎に回数を変えて受講することは可能ですか?
- 全然可能です!予定が組みにくい月は1回(ビジターチケット)で、継続的にレッスンを受けられそうなら2回以上(メンバーチケット)受けるなど、ご自由にご利用ください。
03月26日分
- カラオケでのレッスンで五月蝿すぎてレッスンを中止したことはありますか?
- 中止はないですが、明らかに常軌を逸した隣室からの音漏れがあったため、クライアントさんから店員さんに伝えてもらい、部屋を変えてもらったということはこれまでに何度かあります。
2023年4月に来た質問への回答
04月04日分
- 木田さんの生徒さんの中で花粉症でも上達されている人はいらっしゃいますか?
- 花粉症の症状に違いはありますが、たくさんいらっしゃいます。
ただくしゃみをする回数が多かったりすると、声帯が慢性的に炎症を起こしている可能性が高いため、その場合は少し練習を慎重に or 休んでくださいとアナウンスすることはあります。
花粉症だからという理由で、上達が著しく阻害されることはありません。
04月05日分
- 使用されている機材についての質問です。
SM7BをYAMAHAAG03に繋いで使用しているのですが、マイク音量が小さいように感じます。
運営者様はMOTU624に繋いで使用しているようですが、これくらいの価格帯のインターフェースであれば問題なく使用できるのでしょうか。
AG03を買い替えるか、マイクプリアンプを買い足すか迷っています。
ご意見いただきたいです、よろしくお願いします。
- スペック的にはAG03にSM7Bを繋いでもゲインは問題ないはずですが、セッティングや声の大きさによっては十分な音量で収録できないということも十分に考えられますね。
624であれば直接SM7Bを繋いでもゲイン不足にはなりませんが、私はインターフェイスとマイクの間にブースターを噛ませています(FetHeadという製品です)。
余裕をもたせた方がノイズを減らすという意味では有利なので。
AG03の性能や使い勝手に不満があるなら、インターフェイスを買い替えてもいいと思いますが、SM7Bを使うためだけに買い替えるのはもったいないように思います。
AG03でも私が使っているFetHeadやCloudlifterなどを使えばゲイン問題は解決すると思いますので、まずはそれで様子を見てはいかがでしょうか?
ちなみに高いマイクプリアンプ(5万円以上)を買っても、接続するのがAG03なのであればゲイン的には解決すると思いますが、それ以外の要素はかなり宝の持ち腐れ的になりますので、あまりおすすめしません。
2023年5月に来た質問への回答
05月03日分
- 最近ミックスボイスに変わりベルティングが流行しておりこぞってボイストレーナーがYouTubeでベルティングについて発信しています。しかしどれも違う発声のように聞こえ地声のような高音発声には聞こえません。
なにがベルティングでそうじゃないのか、なにがミックスボイスでそうじゃないのかわからなくなっています。
ですので木田先生の思うベルティングについて教えていただきたいです。
- 最近よくクライアントさんからも質問を受けます、流行っているみたいですね~ベルティング。一時期のミックスボイスのようです。
ベルティングをボイストレーニング的に提唱しだしたメソッドの定義と、広い定義でのミックスボイスの違いをめちゃくちゃ簡単にまとめると、ベルティングは主に声帯を収縮させて出す高音で、ミックスボイスは声帯を伸展と収縮をバランスよく使い出す発声ということになります。
ベルティングは男女でその発声ができるとされている音域が決まっているのに対し(どちらも比較的高音部分のみ)、ミックスボイスは主に換声点を含めた声域全体の発声状態を指すことが多いです。
ただ私自身も未だに明確に発声だけを聞いても、これはベルティング!これはミックス!と判別できません。
以前に数回、鼻からカメラを突っ込み、声帯を見ながら発声したことがありますが、個人的な感覚では思いっきりミックスだと思ってそこそこ軽めに発声したものが、声帯を縮めるようにして見えたり、そこから少し音色を暗めにしただけで伸展されているような動きをしたりとかなり不規則な印象でした。
十人十色の声帯の長さや硬さ、声道の広さ等など、それぞれでどういった音色の声がどういう動作で発声されているのかは明確に分けるの無理じゃね?って思ってたりします。
05月06日分
- 先生が使用されている機材紹介の記事でレッスンを録音するために選んでいると書かれていましたが、ZOOMであれば通話を録音する機能があると思うのですがそれは使用されていないのでしょうか? 機材での録音とZOOMでの録音で何か違いがあるのでしょうか?
- ZOOMでも月額料金を払っていれば録音・録画したものをクラウドに保存することができますし、無料でもローカルになら録音・録画できたと思います。
ただその場合、録音されるのは両者共にZOOMを通したものになります。
聞き返しながらの練習は、如何によく聞き真似しようとするかが重要なため、なるべくクリアな音質が好ましいです。
なので私が録音すると、クライアント側はZOOMを通した音質になりますが、私の声は非常にクリアな音質で録音できますので、そのためですね~
05月12日分
- 木田先生こんばんは
いつもブログを読ませていただいてます。
近年のボイトレ業界では
ストロー発声、チューブ発声法が流行しているように思われます。
ストロー発声法は音声言語医学の現場でも用いられる、非常に安全かつ効果の高いボイストレーニングとして定評があり、個人的にも裏声のトレーニングの一貫として取り入れ、かなりの効果を感じています。
木田先生はストロー発声法をどう捉えているのか、考えをお聞かせ願いたいです。
また、ストロー発声法を効果的に活用する練習法も聞いてみたいです。
長文失礼しました。
- 近年流行ってるんですか?ストローやチューブを用いた発声訓練はめちゃくちゃ昔からある方法なので最近になってまた流行りだしたんでしょうか。
おっしゃる通り医学の現場でも利用されますが、それはあくまで発声に何らかの障害や不調があり、それを改善するために用いられます。
私個人の感覚としてはこういった何らかの道具を使用する方法は、ボイストレーニングとしてはあまり利用しません。大抵は普通に歌う場合とあまりにも乖離があることが多いからです。
ここで書くとかなり長文になるので、また今度記事にします。それまで詳しい回答はお待ち下さい。
05月16日分
- はじめまして。
いつもブログ拝見させてもらってます。
43歳の男性です。
独学のボイトレ歴2年少しでプロに指導してもらった事はありません。
独学で自分の症状は高音に上がるにつれて息の吐く量が多いと思い吸気裏声発生を重点的に練習し最近吸気のエッジボイスで練習を開始しました。
かなりのハイラリになりますがC5くらいは頑張れば出る感じです。
質問なんですが、吸気のエッジボイスで高音に上げて行く練習なのですが、どれだけ脱力し声を小さく吸気量を減らしてるつもりでも喉仏がすごく上がります。
この練習の際はこれでもいいのでしょうか。
何かコツなどありましたら教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
- 吸気の裏声でC5が頑張ってハイラリになれば出せるという状態は、様々なパーツが誤作動を起こしているか、かなり過緊張になってしまっている可能性が高いです。
裏声での息を減らしたいのであれば、吸気発声でエッジボイスを練習するのではなく、普通の裏声の練習をしたほうが良いでしょう。
>どれだけ脱力し声を小さく吸気量を減らしてるつもりでも喉仏がすごく上がります。
この練習の際はこれでもいいのでしょうか。
その状態でしか出せないのであれば良くないです。吸気のエッジボイスを鳴らしたとして、そのまま音高を上げていっても、喉頭の位置は下げることも上げることもできます。
吸気で普通の裏声が出せるなら、その状態を持続(ロングトーン)できるかどうかという練習に切り替えた方がいいです(この際、音量は大きくしようとしなくていいです)。
そもそもエッジボイスしか出せないという状態であれば、恐らくめちゃくちゃ固着しちゃっている可能性が高いので、一度トレーナーに聞いてもらったほうがいいでしょう。
05月17日分
- お金をかけるならボイストレーニングを自由にできる(防音室や防音加工)環境か高級な録音機材(マイクやAIF)のどちらを優先したほうがいいと思いますか?
- ボイストレーニングをより効果的に進めていくためには、ということでいいですよね?
であれば完全に環境です。
高価な録音機器もある程度防音がしっかりされた環境じゃないと完全に宝の持ち腐れですし、トレーニング的にも心置きなく声が出せる環境というのはめちゃくちゃ重要です。
05月28日分
- いつもブログ読んで勉強させてもらってます! ちょっとした質問なのですが、部屋で歌うのとお風呂で歌うのだと明らかにお風呂の方が歌いやすいのですが、これは木田さんの記事でも書いていたような反響するからなのでしょうか? 自分は湿度の影響が大きいと思うのですが、どう思いますか?
- 以前書いた記事のように自分の声が聞きやすいということも大きな要因でしょうし、仰る通り湿度も十分なので声帯が乾燥しにくく振動しやすい状態だからというのも大きいでしょう。
それらに加えて、非常にリラックスした状態なので、普段歌を歌おうとした際に表出する、余計な癖が出にくいというのも影響していると思います。
05月29日分
- ボイストレーナーを目指し勉強中の者です。
今はまだ学生で卒業したらトレーナーとして活動しようと考えているのですが全くの経験もなくいきなり起業するのは無謀でしょうか?
親や友人からはせめて数年は社会で仕事をして常識を学んだほうがいいといわれます。
木田さんはかなり若い頃からトレーナーとして活動されているようですが周りから何かいわれたりしましたか?
トレーナーを始めるときのアドバイスや心構えなどあれば教えていただきたいです。
- トレーナーでも何でも、始めは当たり前に未経験なので、無謀ということはないと思います。
ボイストレーナーを目指して勉強しているということは、発声に関わる知識を得ることに加えて、レッスンも沢山受けているでしょうし、教え方・伝え方も教わっているでしょう。
であればトレーナーとしてのスキルはまだまだ拙いながらも、できないことは全然ないと思います。
自分自身はレッスンを受けた経験がないというのであれば、トレーナーとしてやっていくのは無理、無謀なので、まずは自分自身が納得できるレッスンを受けることから始めましょう。
ただ個人的には、レッスンを受けてくれる方々の多くは社会人だったりするわけで、レッスンや細かいやりとり(文字や口頭)の中で、そういった方々と齟齬が生じるかもしれません。
恐らくご両親はそういった部分の心配も大きいのではないかと思います。
私は誰にも相談せず、一人で勝手に会社を辞め、勝手にトレーナーとして活動し始めました。
どうしてもやりたい!とかこれしかない!と思うのであれば、悩んでる時間ほど無駄なものはないので行動を始めましょう。
自分以外の人からあれこれ言われて揺らぐような決心であれば始めても長続きしないでしょうから、違う道を探すのも大いにありだと思います。
05月31日分
- 自宅で大きな声を出せないためボイトレ用の消音器を買おうと思っているのですが、このようなアイテムを使ってもボイトレの効果はでますか?
- ボイトレ用の消音器というのは口に当てて音量を押さえるようなものという認識でよろしいでしょうか?
であれば、使わないと全く練習できないという状況で、それを使うことで多少なりとも声を出す機会や回数が増えるということでしたら、それだけでも何らかの効果はでるでしょう。
ただどうしても細かい音色の違いや変化に気づきにくかったり、口を押さえることによって起こる発声への影響を考慮してトレーニングしないと、あまりにも強度が強すぎる or 弱すぎる練習になる可能性があるため、注意が必要かもしれません。
2023年6月に来た質問への回答
06月11日分
- 裏声を練習した後のミックスボイスやヘッドボイスがスカスカで、声量も小さくなってしまうんですが、混合してしまってるんでしょうか?ただの疲労でしょうか?
裏声の練習は純化と裏声の下降をメインに行っていて、練習する前はどちらも問題なく発声できて、練習した後も高音自体は問題なく発声できています。
- まず貴方の言う『裏声』と『ヘッドボイス』の違いがわからないため、細かい部分はなんとも言えません。
ただよく起こりがちな現象としては、純粋に声帯が炎症を起こし振動させづらくなっているか、仰られるような混合が強くなり上手く発声の制御ができないくなってしまうかのどちらかでしょう。
前者の場合はどの発声をしようと出しづらさや鳴りにくさを感じるはずなので、特定の発声のみに影響が出るのであれば、恐らく混合していると思われます。
06月12日分
- こんな声出せますかにある梟の裏声はどれくらい伸ばせるのが正解ですか?
測ってみたら1秒ちょっとだったのですがこれは短いですか?
- 短いですね~
そこまで持続できないのであれば、あの記事に書いている発声の状態にはなっていないので、しっかり録音して、参考音源と聴き比べて練習してみてください。
ちなみにああいう音色の裏声であれば、10秒以上は余裕で伸ばせます。最初は3秒以上伸ばせるのを目標にしてください。